長澤まさみ、演劇賞受賞に万感の思い「演劇はすごく遠い存在のように感じていた場所でした」

2025.05.21 14:34

長澤まさみが5月21日、都内で開催された「第50回菊田一夫演劇賞」授賞式に、栗山民也、明日海りお、甲斐翔真、上田一豪、伊東四朗、林与一と共に登壇した。

「菊田一夫演劇賞」とは…

「菊田一夫演劇賞」は、日本演劇界に偉大なる足跡を残した菊田一夫の業績を永く伝えるとともに、彼の念願であった演劇の発展のための一助として、大衆演劇の舞台で優れた芸術家を表彰するもの。長澤は、舞台「正三角関係」(2024年)で唐松在良／グルーシェニカ役の演技が評価され演劇賞を受賞。明日海、甲斐、上田もそれぞれ演劇賞を受賞し、伊藤と林は特別賞、栗山は演劇大賞に輝いた。

長澤まさみ「踏み出した勇気が自分に返ってきている」

登壇した長澤は「この度は『菊田一夫演劇賞』を頂き、とてもうれしく思っております。ありがとうございます」と喜びの心境を明かし、「昨年、『正三角関係』という作品で、ほぼ半年、キャスト・スタッフで一緒に一つの作品を作る機会を頂きました。日々、演劇学校に通っているんじゃないかと思うような稽古の日々でした」と回顧。

さらに、「私にとって演劇というものは、映像からお芝居を始めた者としては、すごく遠い存在のように感じていた場所でした。そんな中で、『舞台の上に立ってみたい』という思いを実現させるために、思い切って前に進むために踏み出した勇気が、今こうやって自分自身に返ってきているなと感じています」と述懐した。

そして、「このような賞を頂いたことに、『何かできたのだろうか』と自分に問いかけると、『まだまだやらなくちゃならないことがあるな』と思うことの方が多いです。ですが、こういう素晴らしい賞を頂いたことを糧に勇気に変えて、今も舞台に立っております。最後まで演じられるように頑張っていきたいと思っております」と語った。

◆取材・文＝原田健