泣き虫大学生が転生して魔王討伐へ…勇者に冷たくされて不安だらけのスタートに読者から「最高に好き」の声【BL漫画】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は2025年3月18日に作画のさこさんがX(旧Twitter)に投稿された『泣き虫の平凡大学生が死んだと思ったらコワモテ勇者に恋をした話』をピックアップ。

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本作は同名WEB小説のコミカライズ作品で、pixivコミック掲載のWEB雑誌「pixivコミック くろふねピクシブ」にて連載中の『泣き虫魔術師、クリア後の異世界ライフ』第一話にあたるエピソードだ。X(旧Twitter)に本作が投稿されたところ、6,000件近くの「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、原作者のカナミさん、作画者のさこさん両名にインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

泣き虫大学生が異世界で魔術師になる

動物が大好きなレイは昔から動物が痛い思いをしていると泣いてしまうような心優しい青年。いまは獣医師を目指して獣医学部に通っている。ある日飲み会の帰りに歩道橋で足を踏みはずして転落したレイは、異世界に転生してしまう。しかも異世界の王に頼まれ、魔術師として魔王討伐に赴くハメになってしまった…。

気乗りしないまま魔王討伐に向かうレイ。同じパーティにはバドウィン、ミレイユ、そして勇者のアルバートがいるが、一緒に戦うはずのパーティにすら馴染めない。いや、馴染めないどころか勇者のアルバートには嫌われている気さえする…。不安だらけの魔王討伐の旅は一体どうなるのか、氷のように冷たいアルバートとの関係はどのように温まっていくのか、始まったばかりの異世界転生BLに読者から「今後の展開が楽しみすぎる！！」「レイちゃんは可愛さの天才」「今後の展開に期待」など多くの反響が寄せられている。

ちぐはぐな二人の生活を見守ってあげてください

――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

カナミさん(原作)：この作品では、一見ハッピーエンドの物語でも立場が変わればそうではない場合もあるということを表してみたくて、主人公のレイを通してそれを小説にすることにこだわりました。

レイを召喚したのは世界規模で見れば仕方のないこと。でもレイの立場なら、それは悲劇でしかなかった。正解は何なのかは人によって変わってしまうので、完全な善悪には分けられない。

そこでレイはどう過ごしていくのか？というところに注目してほしいです！

さこさん(作画)：現代人だった主人公のレイが価値観の違う世界に放り込まれ、困惑・葛藤しすこしずつ擦り切れていく原作の繊細な心理描写を丁寧に描きました。

勇者アルバートがそんなレイに触れ「真冬がゆっくり春になっていく」ような彼自身の変化にも注目していただきたいです。

――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

カナミさん：式典の後にレイがひとりで隠れて住んでいる塔があり、そこにアルバートが現れたシーンです。

レイがようやく自分の気持ちをアルバートにぶつける場面なのですが、レイ自身は今まで「自分は世界にとって考え方の異なる異物である」と考えていました。

それを怖くて誰にも言えなかったんですよね。理解してもらえないと思い込んでいたんです。その気持ちをアルバートに初めて伝えられました。

そこからようやく二人の関係も始まるので、お気に入りです。

さこさん：「レイ やっと見つけた」と、異世界でひとりぼっちになったレイの所にアルバートが駆けつけてくるシーンです。

レイにとって忘れられない瞬間だろうなと…！

――作品のコミカライズにあたって難しかったこと、苦労した点があれば理由とともにお教えください。

カナミさん：作品の意図や私の気持ちを汲んでさこ先生と担当者様が進めてくださり...。苦労というのはさこ先生たちの方がされていると思います！

レイがいかに泣き虫か、しっかり表現してくださって感謝です。

あとお気に入りのミレイユがイメージ通りの美人可愛いお姉さんに描かれていて登場の度に狂喜乱舞させて貰っています。さこ先生たちをすごく労いたい気持ちでいっぱいです！

ありがとうございます！

さこさん：原作小説の根本を守りつつ漫画ではできるだけテンポよく読者さんに伝わるよう描いています。

原作ファンの方・今回初めて触れる方のどちらにも楽しんでいただけるように、どこまで表現するか、エピソードを追加するかなどのバランスが難しかったです。

――今後の展望や目標をお教えください。

カナミさん：本業が落ち着いたら番外編も執筆を進めていきたいです。レイたちのその後もまだまだ書いてみたい！

さこさん：まずは『泣き虫魔術師』のコミカライズを完走することが目標です！

原作者のカナミ先生が大事に育ててこられたキャラクター達を大事に描きつつ、読者さんに「レイとアルバートをもっと見たいな」と思ってもらえるような、そんな心に残る二人を描いていきたいです。

コミカライズ以外ですと、オリジナルBLも描いてみたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

カナミさん：泣き虫な主人公と鉄面皮な勇者ですが、どこまでもバカップルに育てていきたいです！(もしかしたら既にどうしようもないバカップルですが)

ちぐはぐな二人の生活を見守ってあげてくださいませ！

さこさん：主人公レイと勇者アルバートの一歩ずつ歩み寄り変わっていく変化、私も一緒に一喜一憂しながら描いています。

この作品が、皆さんの胸をキュッとさせたり温める存在になれたら嬉しいです。

最後まで大切に描かせていただきますので、どうぞよろしくお願いします！