多部未華子“詩穂”は「ロールモデル」という言葉にモヤモヤ…その姿に共感の声＜対岸の家事＞

2025.05.12 14:08

多部未華子が主演を務める火曜ドラマ「対岸の家事～これが、私の生きる道！～」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)の第6話が5月6日に放送された。今回はそれぞれの人生の選択について考えさせられる内容に共感が集まった。(以下、ネタバレを含みます)

「対岸の家事～これが、私の生きる道！～」とは

2019年にドラマ化もされた「わたし、定時で帰ります。」(新潮文庫)で知られる朱野帰子の小説をドラマ化した本作。

専業主婦になることを選んだ女性・村上詩穂(多部)が、ひょんなことから働くママや育休中のエリート官僚パパなど“対岸にいる人たち”と出会い、交流していく姿を描くといったストーリーだ。

今やどんな立場であっても生きていく以上は誰かがやらなければいけない“家事”という仕事。「実はみんな同じように毎日の家事に泣いたり悩んだりしているんだ」とホッとしてクスッと笑える、“家事”という終わりなき仕事をテーマにした新たなお仕事ドラマとなっている。

仕事復帰を考える詩穂

今回は、詩穂が中谷(ディーン・フジオカ)に連れられ、結婚や出産・介護と仕事の両立や復職を支援する「仕事カムバックプロジェクト」のヒアリングを受けるために霞が関の厚生労働省へと行くシーンからスタート。

そこで詩穂は、共働きを推進する職員から「手に職があるのに復職しないなんてもったいない」「社会のために生かすべき」と言われた詩穂は、社会貢献のためにも職場復帰した方がいいのかと考えてしまうのであった。

「ビュッフェと人生は似ている」

一方で礼子は、社内で行われる講演会の登壇者を探していた。会社の“ロールモデル”となる人物として、営業部時代の憧れの先輩で、社内で初めて女性管理職になった陽子(片岡礼子)に声をかけた。

これに対し、陽子は一度断る。そして、礼子とランチに行った先で「ビュッフェってさ、人生に似ていない？人生に似ていて、どれを皿に乗せるか悩んで、あれもこれもって欲張るけど、全部は乗せられない。本当に大事なものを吟味しないとね」と言った。そして、礼子は改めて陽子を説得。「やるよ！」と前向きな返事をした。

「私は私の人生を生きているだけ」

しかし、この選択は上層部から止められることになる。

その理由は「彼女、子育てしたことないでしょ？」「ワークライフバランスのワークはあるけど、ライフはないでしょ。誤ったメッセージを与えかねない」と言う。

そして、「今目指すべきは長野さんのような人だよ」と言われ、なんと礼子が講師を務めることに。これには「あなたは私が選ばなかったものを選んで会社にも評価されている。いいね」と陽子。礼子はそれを聞き、モヤモヤとした表情を浮かべた。

そして、自宅でビュッフェをした際に礼子は先日の陽子の「ビュッフェは人生に似ている発言」を言い、これを聞いた詩穂は「ロールモデルも一緒です。ロールモデルという言葉で、誰かに役割を押し付けているんです」と言い、「私は私の人生を生きているだけなのに、あなたはロールモデルにふさわしいとか、ふさわしくないとか勝手に押し付けられるのはなんか違うかな」と語った。

これを聞いて礼子は講演会で「私は誰かのロールモデルになりたいと思っていない。私は自分の選んだ道を進んでいるだけです。自分だけのロールモデルを見つけたらいい」とエールを送り、放送は終了した。

これには視聴者からも「詩穂、いいこと言うな…」「ロールモデルって誰かが決めることじゃないよね」などと共感する声が集まった。

◆文＝於ありさ