進藤(阿部寛)が警察組織の闇に迫る

阿部寛“進藤”があぶり出した組織の裏切り者、ジェンダー問題にも切り込む<キャスター>

2025.05.12 13:16
進藤(阿部寛)が警察組織の闇に迫る

阿部寛が主演を務める日曜劇場「キャスター」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第5話が5月11日に放送。警察組織の闇に迫る展開が繰り広げられた中、ジェンダー後進国の状況についても考えさせられた。(以下、ネタバレを含みます)

型破りなキャスターが闇に葬られた真実を追求する社会派ドラマ

同ドラマは、テレビ局の報道番組を舞台に、型破りなキャスターと番組に携わるスタッフたちが闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていく、完全オリジナルストーリーの社会派エンターテインメント。

阿部が扮(ふん)する主人公の進藤壮一は、公共放送で社会部の記者として15年間キャリアを積んだ後、報道番組のキャスターになり、民放テレビ局・JBNに引き抜かれて「ニュースゲート」のメインキャスターに就任したキャラクター。

「ニュースゲート」のスタッフ陣として、総合演出の崎久保華役を永野芽郁、番組ADの本橋悠介役を道枝駿佑、サブキャスターの小池奈美役を月城かなと、プロデューサーの山井和之役を音尾琢真、編集長の市之瀬咲子役を宮澤エマらが出演。また、報道番組のスタッフらを束ねる報道局長・海馬浩司役を岡部たかし、JBNの会長・国定義雄役を高橋英樹が務める。

「ニュースゲート」チーフディレクターが警察内部のスクープをつかむ

第5話で進藤らが迫ったのは警察組織。「ニュースゲート」チーフディレクターの梶原(玉置玲央)が警察官による女性暴行事件のもみ消し情報を入手。旧知の仲である赤坂南署の署長・竹野夕希子(緒川たまき)が内部告発をしたいと申し出たのだ。隠ぺいを指示したのは、警視総監候補の警視庁・参事官である村崎善延(手塚とおる)。

情報漏れに注意しながら竹野のインタビューの準備を進める梶原らだったが、そこにゴミ箱に捨てられていた資料を見つけた社会部記者の安藤恵梨香(菊池亜希子)が乗り込んできた。恵梨香は赤坂南署の担当である自分に話を通すのが筋な上、これまで自分が築いてきた信用や信頼をぶち壊すものだと怒っていた。

それを聞いていた進藤は「だからこそスクープなんですよ」とピシャリ。梶原が恵梨香と同じように足で稼いだネタであり、それを止める権利などないと言う。

しかし、進藤らが用意したインタビュー会場に竹野は姿を現さず、それどころか竹野は署内で暴行事件そのものを否定する緊急会見を開いていた。そこにあったのは村崎の圧力だ。

崎久保が「いつまでたってもジェンダー後進国」と叫ぶ

ざわつくニュースゲートのスタッフたちを前に、リスクしかない内部告発者のサポートができなかったこと、そしてスクープはリークとの戦いでもあるという指摘をした進藤。どこか局内での騒ぎを面白がっているような表情も見せた進藤に誘われるように、“内通者”がいるのか、いるとしたら進藤か、他の誰なのかに引き込まれていった。

そんな中でもう一つ浮き彫りになったのが、ジェンダー問題だ。

若いころから所属は違えど梶原と共に頑張り、同志愛のような絆でつながっていた竹野は、“ノンキャリア”出身から女性署長となって話題になった。そんな竹野を梶原は信用していたが、村崎の指示に応じて、女性初の捜査一課長のポストを用意すると言われた。今回の件は裏取引で、さらには一度歯向かった人間であることから実行されるか危ういのだが、それをいったん置いておくと、“女性初”はジェンダーレス化が進んだと同時に、まだそう言われなければならない状況を示している。

崎久保は、梶原と暴行事件被害女性の聴取を最初にした赤坂南署・刑事課の深川光恵(前田亜季)に迫ろうとして警察上層部の怒りを買い、JBN全体が出禁措置をとられてしまった。JBN社会部部長・駒井徹史(安井順平)は怒りから、バラエティーから報道番組の総合演出に抜てきされた崎久保に「君は若い女性だからそのポストにつけたまで。女性の登用を進める内閣府に足並みをそろえなきゃならないからね。そうすれば我がJBNも対外的に評価は上がる」と嫌味を言う。

崎久保は「お言葉ですが、お飾りで女にポストを与えてお茶を濁しとけ、そういうふうに考えているオヤジがたくさんいるから、だからいつまでたってもジェンダー後進国なんですよ!日本は!」と反論したが、その言葉を言わなければならないのが悲しい。

ジェンダー問題を考えさせられながら、物語は進藤が崎久保と局内の情報をリークしている者をあぶり出す展開へ。リークしていたのは駒井だった。さらに進藤は村崎の裏の顔にも迫り、竹野が村崎の取引に応じたのは深川を守ろうとしたためだったことも明らかになった。

進藤いわく「権力が真実を封じ、組織が正義をねじ伏せる」という社会の闇。崎久保や安藤、告発しようとするもやめさせられた深川、正義を貫こうとした竹野と、女性たちが向き合う闇もあった。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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