染谷将太が圧巻の演技を披露

染谷将太が見る者を圧倒した、退廃した雰囲気の“捨吉”からの一瞬の変化<べらぼう>

2025.05.12 10:44
染谷将太が圧巻の演技を披露

横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第18回「歌麿よ、見徳(みるがとく)は一炊夢(いっすいのゆめ)」が5月11日に放送。蔦重が探し当てた人物、捨吉(染谷将太)の正体が明らかになった。(以下、ネタバレを含みます)

数々の浮世絵師らを世に送り出した“江戸のメディア王”の波乱の生涯を描く

森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波瀾(はらん)万丈の生涯を描く痛快エンターテインメントドラマ。

蔦重はその人生の中で喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見い出し、また日本史上最大の謎の一つといわれる“東洲斎写楽”を世に送り出すことになる。

幕府“新時代”を目指す権力者・田沼意次役で渡辺謙、美人画が大評判となる喜多川歌麿役で染谷らが出演。語りを綾瀬はるかが務める。

蔦重は、ある絵師の絵を見て本当の作者に思い当たる

蔦重は青本の作者を探す中で、北川豊章(加藤虎ノ介)という絵師が描いた絵を見比べるうち、唐丸が手掛けたものではないかと思い付いた。唐丸は、明和の大火のときに蔦重に助けられ、蔦重の仕事を手伝っていたが、ある日、店の金を持ち逃げ。多くの人は亡くなったと思っていたが、蔦重は生きていると信じていた。

居場所を探し当て、出てきた男の顔を見てすぐに「唐丸!」と懐かしむ蔦重だったが、男は否定した。

だが、蔦重が戸の前にわざと置いておいた1枚の絵に反応し「これ、あの時の…」とつぶやく男。蔦重は確信するが、それでも男は認めなかった。豊章の代わりに絵を描く一方で、男女問わず客に身を売る生活。捨吉(染谷将太)と名乗るその男は、「好きでこうしてるんで。俺ゃ、この暮らしが居心地いいんで」と語った。

染谷将太の演技に称賛相次ぐ

蔦重は、松葉屋の女将・いね(水野美紀)の「自分のせいで色(※情夫などのこと)が死んだり、親が死んだり。そういう子の中には、自分はひどい目に遭って当然だから、この稼業も好きだ、ありがたいって言い出すのはいたよ。自分なんて早く死んじまえばいいんだって言ってたねぇ」という話から、捨吉がそういう心情なのかもしれないと思う。

再び会いに行った蔦重が聞いた捨吉=唐丸の過去は想像以上に壮絶なものだった。夜鷹(※街娼)だった母親に強制され、7つを過ぎたころから体を売っていた。ある日、母親のヒモの男に殴られてできたたんこぶを冷やしていたところ、「妖(あやか)し絵」(※妖怪画)で知られる絵師・鳥山石燕(片岡鶴太郎)と出会い、絵を習いたいと思うが母親は当然のように許してくれなかった。それからしばらくして、明和の大火が起き、家屋に押しつぶされながら「鬼の子」と自分をなおもさげすむ母親を見捨てて唐丸は逃げ、蔦重に助けてもらえた。

心の奥底に母親のことが引っかかりつつ、唐丸にとって吉原は「夢みてえなところ」だった。鬼のようだった母親はいなく、絵に触れ、描くこともできた。しかし、母親のヒモだった男が現れ、吉原での日々を自ら終わらせた。そして死のうと思っても生き残ってしまったことを悔いながら今の生活をしていたのだ。

蔦重の強い思いで再び蔦重の元に帰ってきた唐丸。退廃的な雰囲気をたたえていた“捨吉”から蔦重と共にいたころの“唐丸”に変わる瞬間が鳥肌ものだった。捨吉が絵を描いているときの姿も少年だった唐丸(渡邉斗翔)とそっくりと感じたが、蔦重と会話するときの口ぶり、目つき、笑い方、全てがあのときの唐丸そのものだった。

唐丸が戻ってきた。そう納得できる染谷将太の素晴らしい演技。視聴者からも「染谷さんが本当に唐丸に見えた」「まぎれもなく成長した唐丸だった」「最後の笑顔とか唐丸でしかなかった」「演技力がすさまじい」などと称賛が寄せられた。

唐丸は、蔦重から「歌麿」という雅号をもらった。のちの「喜多川歌麿」の誕生だ。新たなスタートに期待が高まっている。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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