“要塞のような家”に住む女性…素性を知らずに話す“家好き少年”との様子に「心が浄化された」の声【漫画】

2025.05.08 18:40

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、家の自由研究に情熱を注ぐ小学3年生「家村道生」の様子を描く『お家、見せてもらっていいですか？』、そして2025年3月に刊行された続編『もっとお家、見せてもらっていいですか？』の作者である佐久間薫さんに注目しよう。

取り上げる作品は『お家、見せてもらっていいですか？』に収録されている「アイドルの要塞の家」。文字通り、売れっ子アイドルの住まいを紐解くエピソードで、以前X(旧Twitter)に投稿されると5000を超える「いいね」が寄せられている。

そこで作者の佐久間さんに、同作を描き始めたきっかけや、「アイドルの要塞の家」のお気に入りの場面について話を伺った。

“要塞のような家”に住んでいる女性の素性とは

――アイドルとして活動している「さえピ」が、地上波の超有名音楽番組に出演したのは3年前のことだった。

ある日、自由研究で家について調べている道生が向かった先は、高い外壁に囲まれた要塞のような一軒家。確認を取るために呼び鈴を押したところ、住人の女性が門扉まで出てきたものの、道生が中に入ることは許してくれなかった。

しかし、道生が諦めずに粘ったおかげで、中に入ることを許可する女性。そして、道生は中に案内され、「大量の靴が収納されている広い土間」「吹き抜けで開放感のあるリビング」「見晴らしのいい屋上」などを紹介してもらう。

そんな最中、道生は部屋の中に女性のポスターがたくさん飾られていることに気づく。「お姉さんの推しですか？」と尋ねたところ、「推しといえばそうかな」と応える。その後、住人の女性は、ポスターの女性が「さえピ」という名前のアイドルだと説明し、さらに、さえピの経歴について話し始め…。

読者からは「家の説明が面白いのはもちろん、道生の真っすぐな言動にも惹かれた」「道生とのちょっとした出会いで、さえピの人生が変化するのも良い！」といった声が寄せられている。

作者が語る「アイドルの休業宣言」で終わった真意

――『お家、見せてもらっていいですか?』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

私自身が散歩をしながら家を眺めることが好きで、「中が見たいな～」「住人はどんな人かな～」などと考えていたため、漫画内で夢をかなえたというわけです(笑)。

――「アイドルの要塞の家」を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。

このお話の「要塞のような家」の住人はアイドルなので、塀が高いほうが周りが気になりにくく、また、開放感のある屋上でストレスを発散…というように普段から家と住人は密接に関わっていると思っています。そういう繋がりを気にして描きました。

――「アイドルの要塞の家」の中で、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。

ラストシーンですかね。アイドルの休業宣言で終わるんです。復帰で終わるという案もあったのですが、主人公・道生の「お休みするのも大事だよね」にある通り、「お休み＝ネガティブ」ではなく、前向きな意味合いもあるよな、と。

――読者へメッセージをお願いします。

3月5日に『もっとお家、見せてもらっていいですか？』が発売しました。こちらは続編ですが、前作を未読でもお楽しみいただける内容となっております。屋根に桜が植えているすてきな藤森建築や、洗練されたデザインの銭湯のあるお家、登録有形文化財のかやぶき屋根のお家、猫がたくさんいるお家などなど、盛りだくさんです。どうぞよろしくお願いいたします！