ドラマフィル「バレエ男子!」に出演する(左から)大東駿介、戸塚純貴、吉澤要人にインタビューを実施した

戸塚純貴×大東駿介×吉澤要人、世代を超え磨き合うバレエへの探究心と芝居への情熱「最高の日々でした」<バレエ男子!>

2025.04.30 05:00
ドラマフィル「バレエ男子!」に出演する(左から)大東駿介、戸塚純貴、吉澤要人にインタビューを実施した

戸塚純貴が主演を務めるドラマフィル「バレエ男子!」(毎週木曜深夜1:29-1:59ほか、MBSほか)が5月1日(木)よりスタートする。同作は、バレエ界において、時にはバレリーナを支える縁の下の力持ち的存在の“バレエ男子”らの日常を中心に、誰よりもバレエ好きな主人公の“バレエと向き合う最後の一年”を描くドタバタコメディー。

このたびWEBザテレビジョンでは、小森川バレエ団に所属するナルシストなバレエダンサー・小林八誠(こばやし・はっせい)役の戸塚と、八誠の頼れる先輩で、キャラクテールの名手でありベテランダンサーの“マモさん”こと守山正信(もりやま・まさのぶ)役の大東駿介、八誠の同期で、プロレスオタクの天才肌ダンサー・佐々木真白(ささき・ましろ)役の吉澤要人(原因は自分にある。)にインタビューを実施。オファーを受けた際の気持ちや互いの印象、撮影現場での印象的なエピソードなどを聞いた。

バレエ未経験の戸塚純貴「不安な気持ちの方が強かった」

――オファーを受けた際の率直なお気持ちをお聞かせください。

戸塚:バレエが軸となるお話で、僕はバレエ未経験、準備期間も含めてなかなかタイトなスケジュールだったので、どこまで役のレベルに合わせられるのかなという…。楽しみ、うれしいという気持ちはあったのですが、不安な気持ちの方が強かったです。

大東:僕は、以前舞台で海外公演をやらせてもらったときのカンパニーにバレエ出身の方がたくさんいらっしゃって、間近に見ていたというのがあって。その人たちの肉体や神経一つ一つとの向き合い方に当時からすごく興味がありました。

今回、バレエ監修・指導に入ってくださった草刈民代さんから「バレエというのは人間の体の限界で美を表現するもの」というお話を伺ったときに、自分が出来る出来ないは一旦置いておいて、これをドラマで伝えるということはすごく面白いことだなと思いました。

吉澤:僕は昔バレエを習っていたので、いつかバレエをお仕事につなげたいという思いがずっとありました。それが今回かなうことが本当にうれしかったです。ただ、今でも踊りはやっていますが、バレエからは遠ざかっていたので、どうにか感覚を取り戻さないといけないなと。

バレエの大変さを知っている分、取り戻すのにどれだけ時間がかかるかということも分かっていたので、お話をいただいた瞬間にとりあえず開脚は始めました(笑)。

――台本を読んだ際の感想をお聞かせください。

戸塚:3人の群像劇でありながら会話劇も多くて、内容としてはすごく読みやすかったです。ただその裏で、バレエに対しての向き合い方や、何を目指しているか、年齢の悩みなど、登場人物がそれぞれ重たいものを抱えているので、コミカルな会話の中でも、そのバランスが面白くなればいいなと思いました。

お芝居の部分は、皆さんで作っていけるという安心感と信頼があったのであまり心配していなかったのですが、バレエの時間は、メンタル的にも体力的にも自分と向き合っていかなくてはいけなかったので大変で、僕はお芝居のとき、思い切り解放されて楽しくやらせていただきました。

大東:僕は、特に“バレエ男子の日常”を描くという部分で、この作品に参加させていただきたいということを伝えていました。本当のバレエ団の方々は、日常を見せようとはあまり思わない気がするんですよね。日々の生活で何を犠牲にして、どういう困難があって…というのはあまり見る機会がないので、僕はこのドラマに関しては、そういうところを伝えられたらいいなと思っています。

また、草刈さんや(バレエ指導の)菊地研さんとのお話の中でのこぼれ話みたいなものを台本に反映させてもらったりもしました。例えば、「引き立て役はネガティブな言葉じゃない」という話があって。「相手をうまく引き立てられる事自体がすごい事なんだ」というセリフは、ぽろっと実際の会話の中で出てきたことなので、そういうバレエ団の方々の日常会話から見えてくるマインドや、リアルな一面が見えたらいいなと思いました。

出来ないながらにいろいろと草刈さんとお話ししていたら、キャラクテールダンサーという、芝居の表現の部分で物語に厚みを持たせる役割のダンサーさんがいらっしゃるということを伺って、僕はこのドラマの中で、そういういろいろな役割を持った人がいるということを伝える役目があるのではないかなと感じました。

吉澤:台本をいただく前は、バレエ用語がずらっと並んでいて厳格なイメージの作品を想像していたのですが、いざ読んでみたら、プロレス好きな人もいたりして。この作品は日常を描いているのですが、日常でさまざまなことが起こる中でも“この人たちはバレエダンサーなんだ”と思わせられるところもあり、それが一つの面白さだなと思いました。

「“踊れる”ではなくて“バレエダンサーに見える”ところまで持っていきたい」

――それぞれが演じるキャラクターの魅力と、役づくりについてお聞かせください。

戸塚:八誠は、自信家かつナルシストで、自分の美学やこだわりをしっかり持っていて、行動力のある男です。人を巻き込む能力には長けているのですが、すごく現実的な考えも持っているからこそ、自分の肉体的なことや年齢的なことに葛藤していくキャラクターです。

僕に関しては本当にバレエが未経験だったので、プロのバレエ団員として皆さんと足並みをそろえるというのが一番大変でした。事前に練習もしたし、本番に入ってからも合間を見ては教えていただいて、草刈さんと研さんに支えられて、やっと立てているという感じでした。

大東:マモさんは、このメンバーの中では一番バレエ歴が長く、バレエ団の在籍も長くて、酸いも甘いも知っています。きっと挫折も経験していて、だからこそ後輩たちの痛みも苦しみもよく分かる。みんなの理解者のような存在かなと思い、そういうところは意識しました。

威圧感があるというよりは、みんなが心地いい場作りができればいいなと思い、それは撮影以外でも心掛けていました。お二人がちゃんと心を開いてくれる環境づくりをしたくて、短い撮影期間でできるかどうか心配でしたが、打ち解けるのが早かったので楽ちんでした。

吉澤:真白は、あまり不安に感じていることがなくて、どちらかというと自分の踊りへの自信と、将来への楽しみという部分が強いと感じていたので、日常から伸び伸びして、天真爛漫に、自分が楽しいと思うことを全力でやることを意識しました。

最初のバレエレッスンのときに、バレエは習っていたので形はそれっぽくは見えるのですが、それでは駄目だなと感じて。“踊れる”ではなくて“バレエダンサーに見える”ところまで持っていきたいと思いました。

草刈さんや菊地さんがレッスンの際に一つ一つ細かく教えてくださり、撮影に入ったときには、“バレエを作品でやってやるぞ”というプラスな気持ちで臨めたので、お二人には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

「“こうあるべきだな”と自分に何度も刺さりました」

――お互いの印象をお聞かせください。

戸塚:大東さんとは共演したことがあると勝手に思っていたんですよ(笑)。ずっと出演作品を見ていたし、お芝居の面でも尊敬していたし、大東さんみたいな役者になりたいなって。

大東:よう言うわ、やめろやめろ(笑)。

戸塚:(笑)。今回意外にも初共演だったのですが、僕からすると初めましての感じがなくて、距離が近づいたのは早かった気がしますね。思っている以上に“大東さん”だったというか。

すごくしゃべりやすくて、先輩としていろいろなことを教えてくれるけど、同じ目線に立ってお話しもしてくれるという、イメージのさらにその上をいっていました。お芝居の面でも、バレエの面でも、すごく助けていただきました。

大東:バレエの面で助けたはうそやろ(笑)。僕が戸塚くんと仲良くなった理由って、作品に呼ばれる役割がわりと似ている傾向だったのもあると思います。戸塚くんは、その作品がどうあるべきか、自分はどういるべきかというのが瞬時に判断できるすごく賢い人だなと感じています。

吉澤くんとも初共演だったのですが、彼の姿が、“こうあるべきだな”と自分に何度も刺さりました。吉澤くんは、無垢に今やるべきことを捉えていて、その純度が高いという。

小細工とか一切なしに、自分が今これをやると決めたからやる。その熱量と純度がとにかく高くて固くて、それが真白という役にもぴったりハマったし、「柔軟に」とか「力を抜いて」とかよく言いますけど、「これがあってからの脱力やんな」とすごく思いましたね。

抜くことばかり考えていたらどんどんいい加減なことになっていってしまうけど、彼はとにかく凛としているし、こうしなければならないという切迫感もなく、志の位置がすごく高いというか。なんか気持ちよかったです。だからすぐに仲良くなれた気がする。いいやつ!

吉澤:ありがとうございます。大東さんには、もちろんお芝居も勉強させていただきましたが、自分の今後についても相談させていただいて、全て的確に答えてくださって、全て刺さりました。台本にメモ欄があるのですが、役に関わること以外に、大東さんの言葉もメモしてあります。

戸塚さんは、本当に優しい方です。この作品は会話や掛け合いのシーンが多いので、普段から会話をしないといけないなと思いつつも、なかなか僕は自分からいくのが得意ではないのですが、そういう不安を一瞬にして解消してくださいました。最初からラフに話しかけてくださって、現場の居方も含めて全て勉強になります。

戸塚:勉強になった(笑)?

吉澤:はい!お仕事含め、ご相談させていただいた際に、本当に優しく寄り添ってくださり、それだけでなく必ず答えをくださるんです。本当に戸塚さんのファンになりました!お二人といられた日々が幸せでした。最高の日々でした。

――撮影現場で印象的だった出来事や面白エピソードがあれば教えてください。

戸塚:いっぱいありますね。(しばらく考えて)個人的な話なのですが、撮影が始まる前から練習をしていて、そのときからずっと履いていたバレエシューズを初日に忘れるという…。

大東:やってんなぁ(笑)。絶対忘れるなって言われてたやん(笑)!

戸塚:(笑)。絶対忘れるなって言われていた物を初日で忘れるというところからスタートしました。結局マネジャーさんが家に取りに戻ってくれて。

大東:えー!? 初日ってだって相模湖でしょ!?

戸塚:はい、「アトリエヨシノ」さんのスタジオです。

大東:めっちゃ迷惑ですね。

戸塚:めちゃめちゃ迷惑な男です。謝り続ける初日でした。でも八誠って、みんなを巻き込んでちょっと迷惑をかけているようなところがあるので、その辺はしっかり完璧な役作りができたかなって(笑)。

吉澤:僕は、定食屋のシーンで、「え?」っていうセリフを連発するシーンがあって。「え?」って日常的には相づち程度に使うじゃないですか。こんなに「え?」の使い方があるんだというのが印象的でした。

戸塚:普段気にしてなかったけど、たまたまそのシーンは「え?」っていうリアクションがすごく印象的なシーンだったんですよ。全員で合わせないといけなかったりして。会話として「え?」って言うだけって日常的にないので、なぜかそこでみんなツボに入ってしまって。

吉澤:「え?」って言った後に間があって、その間がもう耐えられなくて(笑)。

大東:あれはもしかしたら岸本(鮎佳)さんの妙なのかも分からへんな。会話の妙というか。

戸塚:ですね。要人はすごくハマってたね(笑)。

吉澤:はい、ドツボにハマっちゃって(笑)。なかなか抜け出せなかったです。

三者三様の「〇〇男子」で意外な一面が発覚

――タイトルの「バレエ男子!」にちなみ、ご自身を「〇〇男子」と何かに当てはめるなら何が思い浮かびますか?

戸塚:ステーキ男子。ステーキがすごく好きなんです。2日に1回か3日に1回は食べます。

大東:僕は、アクティブ男子。やりたいことが多すぎて、時間があったら常に何かしている感じですね。昨日は1日休みで、結局朝から動き回っていて気付いたら「もう日、暮れてるやん!」みたいな。

吉澤:僕は、低音男子。この間、2年前の自分の動画を見ていたら、変声期は2年前で終わっているはずなのにさらに声が低くなっていて。このままもっと低くなるのかなと楽しみなところもありつつ、聞き取れる範囲内で低くなってほしいなと思います。

――最後に、作品の見どころと視聴者へのメッセージをお願いします。

吉澤:あまり身構えずスッと楽しんで見ていただける作品になっていると思うので、ぜひ見ていただけたらうれしいです。バレエの入り口はちょっとハードルが高いと思う方もいらっしゃるかと思いますが、「バレエ男子!」を見た方がバレエに興味を持ったり、始めてみようかなと思うきっかけになって、女性ももちろんですが、バレエ男子が増えたらうれしいなと思います。

大東:肉体の限界に向き合っているバレエダンサーの日常から見えてくる、バレエというものの魅力が詰まった作品だと思います。ドラマとしても楽しんでいただきたいですし、これがきっかけで、劇場にバレエを見に行きたいと思う人が増えたらうれしいです。

戸塚:バレエという軸はありますが、演じていても自分が役者をやっているときの気持ちが重なったりして、大きな枠として、誰もが仕事や人生で大切なものを抱えながら生きているので、共感できるところがたくさん詰まっていると思います。

そして、この作品でバレエ男子とバレエに興味を持ってくれたらうれしいです。すごく素晴らしい作品なので、皆さんにもそう感じてほしいと心から思います。自信を持ってお届けできる作品なので、楽しみにしていてください。

◆撮影=山田大輔/スタイリスト=森大海(戸塚)、服部昌孝(大東)、藤長祥平(吉澤)/ヘア&メーク=中島康平(戸塚)、佐藤友勝(大東)、井下成美(吉澤)

関連リンク

関連記事

  1. 新垣結衣が語りに!“伝説の家政婦”タサン志麻さん夫婦に密着「たくさんの人の心にスッとしみこむはず…」<ふたりのディスタンス>
    新垣結衣が語りに!“伝説の家政婦”タサン志麻さん夫婦に密着「たくさんの人の心にスッとしみこむはず…」<ふたりのディスタンス>
    WEBザテレビジョン
  2. 東京03の超絶サクセスストーリー 全国ツアーだけで「1年食えるくらいはもらえる」
    東京03の超絶サクセスストーリー 全国ツアーだけで「1年食えるくらいはもらえる」
    WEBザテレビジョン
  3. <BLACKPINK>「あつまれ どうぶつの森」内に“BLACKPINK島”がオープン!MVのセットやステージを再現
    <BLACKPINK>「あつまれ どうぶつの森」内に“BLACKPINK島”がオープン!MVのセットやステージを再現
    WEBザテレビジョン
  4. 松井玲奈、大粒の涙…新型コロナ感染中の思い吐露「人生の中では一番苦しいぐらいの数日間」
    松井玲奈、大粒の涙…新型コロナ感染中の思い吐露「人生の中では一番苦しいぐらいの数日間」
    WEBザテレビジョン
  5. ジャニーズWEST中間淳太 “探偵”イメージの細身スーツで「小説現代」表紙に!推しミステリから自身の創作活動まで明かす
    ジャニーズWEST中間淳太 “探偵”イメージの細身スーツで「小説現代」表紙に!推しミステリから自身の創作活動まで明かす
    WEBザテレビジョン
  6. 瀬戸朝香、“なかなか良い感じ”7歳長女によるメイクSHOTに反響「優しくて自然な感じすごくいい」「娘さんお上手!」
    瀬戸朝香、“なかなか良い感じ”7歳長女によるメイクSHOTに反響「優しくて自然な感じすごくいい」「娘さんお上手!」
    WEBザテレビジョン

「ニュース」カテゴリーの最新記事

  1. ほしのあき(48)、美ボディ際立つ水着ショットに絶賛の声「スタイル良すぎ」「相変わらず美しい」
    ほしのあき(48)、美ボディ際立つ水着ショットに絶賛の声「スタイル良すぎ」「相変わらず美しい」
    ABEMA TIMES
  2. 橋本愛「顔にピアスいっぱい」ショットに反響「最強に似合う」「美しすぎる」
    橋本愛「顔にピアスいっぱい」ショットに反響「最強に似合う」「美しすぎる」
    モデルプレス
  3. 話題のGカップタクシー運転手・中島由依子、衝撃の"わき見禁止BODY"を限界披露
    話題のGカップタクシー運転手・中島由依子、衝撃の"わき見禁止BODY"を限界披露
    ENTAME next
  4. 都丸紗也華、グラビア歴10年で得た極上BODYラインを大胆披露「ファンに恩返しができたら」
    都丸紗也華、グラビア歴10年で得た極上BODYラインを大胆披露「ファンに恩返しができたら」
    ENTAME next
  5. “高級ホテル並み”豪邸が話題・山田優(40)、高級コスメを使ったメイク動画に反響「美しい、ずっと見てられる」
    “高級ホテル並み”豪邸が話題・山田優(40)、高級コスメを使ったメイク動画に反響「美しい、ずっと見てられる」
    ABEMA TIMES
  6. 山口もえ、手作りのオムライス弁当公開「彩り豊かで美味しそう」「栄養バランスバッチリ」と反響
    山口もえ、手作りのオムライス弁当公開「彩り豊かで美味しそう」「栄養バランスバッチリ」と反響
    モデルプレス
  7. 山下美月、パリ1人旅へ「幼少期からの1番の夢」満喫ショットに反響「画になる」「おしゃれ」
    山下美月、パリ1人旅へ「幼少期からの1番の夢」満喫ショットに反響「画になる」「おしゃれ」
    モデルプレス
  8. 万博ライブ開催のアーティスト、空席目立つ本番写真公開「実力不足です」スタッフ投稿にも注目集まる
    万博ライブ開催のアーティスト、空席目立つ本番写真公開「実力不足です」スタッフ投稿にも注目集まる
    モデルプレス
  9. Number_i神宮寺勇太、ジバンシイが誇る仕上がり体現 新キャンペーンに登場
    Number_i神宮寺勇太、ジバンシイが誇る仕上がり体現 新キャンペーンに登場
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事