意中の人に贈る花が「孤高」から「一番かわいい」に変わったワケに「関係や感情を花で伝えるのエモい」の声【BL漫画】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『少尉と黒髪部下』を紹介する。作者のハッピ〜ワニワニさんが3月4日に「“元”孤高の花」というコメントを添えてX(旧Twitter)へ本作を投稿したところ、6000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ハッピ〜ワニワニさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

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変わったのは心に抱く思いや相手への印象

ある日花屋にやってきた黒髪の青年。花を選んでいると花を見つくろうと店員が好みを尋ねるのだが、悩んだ末に青年は「孤高」と答えた。しかし後日やってきた際に同じような質問を受けると、今度の注文は「1番かわいい花」。花屋の店員は趣味が変わったのかと思っていたが、実際はある人が理由だった。

実は青年が求める花は、渡す相手である少尉をイメージして選んでいたもの。そして少尉のイメージが変わったことで、贈る花のイメージも変わったようだ。一方、何故花を用意したのか尋ねる少尉。そこで壁際に追いやってから「アンタにわからせるために用意したんです。これがデートだってこと」と告げる青年。さらに少尉との関係性の変化をわからせるように、「もう言い逃れなんてさせませんから」と妖しく微笑み…。

2人の関係性が変わったことを表した漫画を読んだ人たちからは、「最後の表情ぞくっとした」「関係や感情を花で伝えるのエモい」「この2人幸せになってほしい」「これは殺し文句ですね」など、多くのコメントが寄せられている。

感情を完全にコントロールできないことを落とし込む繊細な作画

――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。

“デートだと意識させるために花を渡す”という行動の、その一見純朴な行動の中の打算のような心にときめきを感じ、そんな純朴さと打算の入り混じった行動を黒髪部下のクロくんはやりそうだと思い描きました。

――本作では、照れながら1番かわいい花を聞く青年が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

青年(クロくん)の表情が特にこだわった点です。クロくんの花選びの変化と、少尉との関係の変化が重なるように描きたかったので“その変化をクロくん自身がどう感じているのか”が自然と表れる部分、として意識しました。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

かわいらしい花を少尉に渡した後で、“あなたをイメージして選んだ”ことに対して一瞬我に返るようなクロくんのスン…とした顔が気に入っています。キザなことをやりつつも冷静な視点も持ち合わせる彼らしい表情だなと思います。

――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか？

日々の生活や人との関わりの中で漠然といいな〜と感じたことを具体的にどこがどういいと思ったのか…と考えて、それをお話に活かしていくことが多いと思います。

――好きな人のことを考えて花を選ぶ姿と、その相手に迫っている姿にはギャップを感じました。人物を描くうえで意識していることをお教えください。

客観的視点から見えるキャラの言動に一貫性を持たせすぎないように心がけています。人は感情を完全にコントロールすることはできないと思っているので、感情に振り回されその時々で表情を変え、人との関わりによって表れるギャップを意識しています。

――今後の展望や目標をお教えください。

この少尉と黒髪部下との2人の物語をどんな結末にしろ無事完結まで描けたらいいなと思います！

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いつも拙作を見てくださりありがとうございます！ありがたいことにたくさんの方にご感想をいただけて様々な視点から2人を見守っていただけることが、モチベーションとしてだけでなく創作に活きていくのを感じています。本当にありがとうございます。もしよかったらこれからも一緒に楽しんでいただけますと嬉しいです！