吉本実憂にとって俳優は“天職”「それでも私は、芝居がしたいです」<それでも俺は、妻としたい>
風間俊介とMEGUMIがW主演を務めるドラマ「それでも俺は、妻としたい」(毎週土曜深夜0:55-1:25、テレビ大阪 毎週土曜深夜0:00-0:30、BSテレ東/Leminoにて先行配信)が放送中。WEBザテレビジョンでは、豪太(風間)のママ友でヤンキー気質のみどりを演じている吉本実憂にインタビューを行い、共演者とのエピソードや芝居に対する熱い思いなどを語ってもらった。また、忍び役で出演している映画「室町無頼」(公開中)のアクションシーンにまつわる裏話も聞いた。
「それでも俺は、妻としたい」は、映画「百円の恋」(2014年)や連続テレビ小説「ブギウギ」(2023-2024年、NHK総合ほか)などの脚本を手掛けた足立紳の同名小説をドラマ化。足立自身が脚本と監督も担当し、売れない42歳の脚本家・豪太と、ヒモ同然の夫と息子の生活を支えている妻・チカ(MEGUMI)の“夜の営み”を巡る攻防戦をコミカルに描く物語だ。
吉本、初の足立組参戦「まさかオファーを頂けるとは…」
――ドラマの企画を聞いたときにどんなことを感じましたか?
足立監督とご一緒できると知って素直にうれしかったです。「北九州国際映画祭」(2023年)のときにお会いして、ちょっとだけお話させてもらったくらいしか接点はありませんでした。でももちろん以前から存じ上げていて、監督が書く脚本はすごく繊細でリアル。コミカルなイメージもあるし、作品によってはダークな印象もあって面白い。まさか、オファーを頂けるとは思っていなかったのでワクワクしました。
――「それでも俺は、妻としたい」は、何だかとても気になるタイトルですよね?
浅はかな考えなんですけど「、」が入っているタイトルが好きなんです(笑)。入れなくても文書としては成立するのに、あえて入れるところに今でいうエモさを感じるんです。だから、タイトルを見たときに「あ、入っている!」って思いました。
――豪太の“ママ友”であるみどりの印象はいかがですか?
こんなにはっきりストレートに発言する人いるんだなって。でも、電車に乗ったり、公園に遊びに行ったりして人間観察をしてみると、結構みどりに似た人がいることに気付きました。今回は、夫婦の夜の営みという性の話だったりもするので外では発言しにくい部分もあると思うんですけど、みどりは人間が大好きで子どもを愛していて心をすごく開いている人なんだなと分かってから、どんどんみどりのことが好きになりました。
――役作りをする過程で、どういうアプローチを?
以前は完全に自分と役を突き放して、別の人間だと思って役作りしていたんです。最近は、自分の中にあるいろいろな性格や感情の一部を利用しながら役に生かすようにしていて。私の心の声も出すことによって、キャラクターがリアルに存在しているように見えるのかなと思いました。
――足立監督の演出で印象に残っていることはありますか?
みどりたち“ママ友”のシーンは結構長い時間しゃべっているんですけど、最初から最後までカメラを回しっ放し。それを3回くらい別の角度から撮るんです。あれだけ長いと途中でカットを割るパターンが多い中、足立監督はそのまま続けて撮影する。私は、そういう一連で撮る芝居が大好きなんです。
自然に相手だけとのキャッチボールに集中できるし、その場で芝居をするほうが感情のことだけ考えていればいいからすごく楽しい。その瞬間でしか生まれない言い方や行動が出ているなって思いました。
――みどりもいろいろと悩みを抱えているように見えますが、どうなっていくんですか?
実は、いろいろと問題が…。みどりと旦那さんの関係にも大きな波があったりするので、それを見た豪太さんが何を感じるのか。そこも楽しめると思います。
主演・風間の印象は「すごく優しい方」
――共演シーンが多い風間さんの印象はいかがですか?
すごく優しい方で、朝の情報番組にも出演されているので言葉の使い方がきれい。年齢問わず接し方が変わらないところもすてきです。それと、大好きなディズニーの話をされているときは、ずっと目がキラキラと輝いていて。風間さんから教えていただいたディズニーランドのおすすめスポットに行きました。
――チカ役のMEGUMIさんとも何かお話をされましたか?
チカさんとみどりが一緒になるシーンがなかったので、現場でお会いしたのはメイク時間がかぶったときだけ。お話をする機会はほとんどなかったんですけど、MEGUMIさんがパックを毎日続けるとお肌にいいとお話されているのを見て、私も実践してみたらそばかすが薄くなったんです。
肌質も変わってきれいになったから感謝しています。それを直接ご本人に伝えることができなかったことが心残りです (笑)。
――ドラマのタイトルにちなんで、吉本さんの「それでも、私は○○したい」の○○には何が入りますか?
真面目な答えになってしまうかもしれませんけど、「それでも私は、芝居がしたい」です。この間、ご一緒した監督から「芝居バカだよね」って言われるくらい演じることが好きですし、仕事だけど趣味みたいな感覚。プライベートで悲しいことがあったり、傷ついたりしていろいろな感情が生まれたときも自分の中の引き出しに入れるようにしています。
役作りの段階で共感できなくて悩むこともありますし、お芝居をしているときに楽しいことだけではなくて苦しいなと感じることもありますけど、作品が良くなることで私にできることがあったら頑張りたいですし、何でも勉強したい。これからも芝居が嫌いになるまで続けていきたいです。
「室町無頼」では忍び役「すごい現場に携わらせていただいた」
――公開中の映画「室町無頼」ではお千という忍びの役を演じていますね。こちらはどんな現場でしたか?
ものすごく楽しかったです。スタッフさん、キャストさんを含めてとにかく人の数がすごかったです。アクションシーンでも、これまで1対1、1対2というシチュエーションは経験したことがあるんですけど、今回は周りで戦っている人の数も多かったです。
皆さん、東京と京都の撮影所から集められたアクション部の方たちで、それぞれのやり方がある中でいろいろ話し合いながら撮影していきました。すごい現場に携わらせていただいたなと思っています。
――お千はどんなキャラクターですか?
堤真一さんが演じている道賢様にお仕えする忍びです。道賢様のために戦うという気持ちが軸にある役。作品の中では特に描かれていないんですけど、もともと裕福な家系だったという設定なんです。それがあることで没落して苦しくなったときに道賢様が助けてくれたという背景がある、と監督から教えていただいて。
だからこそ、お千は命を懸けて道賢様にお仕えするという熱い思いを持っているんです。仲間と行動を共にするけど本当の意味では信頼していなくて、あくまでも道賢様のために戦うというイメージが浮かんで、役作りをする上でとても参考になりました。
――アクションシーンは見応えがありますね。
私は普段から格闘技を見ていますし、あらためて戦うことが好きなんだなと思いました。今回に関しては生きるか死ぬかの戦いであることはもちろん、武田梨奈さんが演じている超煕との女同士の戦いも見どころの一つ。
私は短刀が武器なので、お千としては道賢様のためという思いがありつつ、目の前にいるこの女性だけには負けたくないという気持ちもあって、アクションにも熱が入りました。梨奈さんとは殺陣の稽古の時に仲良くなったんですけど本番では真剣勝負。福岡の血というか、北九州の血が騒ぎました(笑)。
――アクションで苦労した点はありましたか?
ずっと武器を使わない現代アクションをやっていたので、短刀を持つだけでこんなに感覚が違うんだということに驚きました。やっぱり、距離感が変わってくるんです。
パンチやキックだったらどこを狙えばいいのか分かるんですけど、短刀で腕を切ろうとするときになかなか思うように当たらなくて。腕の使い方や距離感をつかむのが難しかったです。
――主人公・蓮田兵衛役の大泉洋さん、道賢役の堤さんとの共演はいかがでしたか?
劇中では敵対している関係ですけど、現場はとても明るい雰囲気でとにかく大泉さんのお話が面白いんです。堤さんもどっしりしていて道賢様のようなカッコ良さがありながら、ボソッと面白いことを言ってくださったりして。みんな、ずっと笑っていたような気がします。
2025年は「夜ふかしをやめたい」
――2025年は「巳(へび)年」ということで、自分が成長するために必要な“脱皮”は何だと思いますか?
夜ふかしをやめたいです。昔からすごく夜行性で、どんなに疲れて帰ってきてもシャワーを浴びると目がさえてしまって、お休みの前の日だとそこから映画を見たりして結局寝るのが朝の5時とかになってしまうんです…。
――夜ふかしをやめて朝型人間になるということですね?
最近は少しずつ早起きできるようになっているので、それを習慣にしたい。今さらではあるんですけど、朝勉強するとはかどることに気付いて。自分と向き合う時間が増えるし、役のことを考える時間も増える。今まで以上に作品や役のことを深掘りすることができるのかなと。
――本当に演じることが好きなんですね。
やっぱり「芝居バカ」であり「役者バカ」なんです(笑)。全部お芝居につながっています。
◆取材・文:小池貴之/撮影:大野代樹
ヘアメイク:藤原玲子/スタイリスト:鈴江英夫(H)
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