NMB48安部若菜「学校という逃げ道があったからアイドルを続けられた」/小説『私の居場所はここじゃない』執筆エッセイ
文芸作家としても活動するNMB48の安部若菜の2冊目の小説『私の居場所はここじゃない』が12月6日に発売された。安部の1作目の小説『アイドル失格』は全12話で実写ドラマされ、「コンプティーク」でコミカライズも進行中。第2作『私の居場所はここじゃない』発売までの期間、NMB48の主力メンバーとして活動する傍ら小説執筆にも精力的に挑戦する安部若菜の作家としての努力やアイドル活動との両立について綴るエッセイをお送りする。連載第9回は、アイドル、作家、大学生と3つのわらじで活動することの葛藤や、人それぞれの“頑張り方”について綴ります。
大学生として最期のテストは「複雑な想い」
1月後半の今、大学ではテスト期間真っ最中。
大学4年の私も、大学生活最期のテスト勉強に励んでいます。
この時期にはもう単位を取り終え、目前に迫った就職を控えるのみ、という状態の4年生も多いでしょうが、私はギリギリになってしまったもので、「このテストで失敗すれば留年…」というプレッシャーを背負いながらの挑戦です。
最後のテスト、嬉しいはずなのに、今は複雑な思いです。
小学生で6年、中学生で3年、高校生で3年、大学生で4年。16年間も勉強に追われてきて、4月から突然学生でなくなることがとても不安なのです。
だって、ここから先は未知の世界です。
私は高校1年生でNMB48に加入し、学校と両立しながらアイドル活動を続けてきました。
NMB48と学校どちらもあるのがこの7年ほど当たり前だったので、片方がなくなるというのが想像がつきません。
でも大学を通いながらNMB48の活動をしている時は後悔や葛藤ばかりで、専念していない自分を情けなく感じていました。
仕方のないことながら、専業アイドルの子と比べて割ける時間は少なくなるし、常に何歩も後ろを走っている感覚。
一生追いつけないんじゃないか。このままアイドルの活動を続けたって、何の結果も出せず、認めてもらえることもないんじゃないか。
暗闇の中を進み続けることが嫌になった日も何度もありました。
大学生活とアイドル両立の難しさ
学業と両立する人よりも、アイドルに専念する人の方が優遇されるのは当然のこと。
NMB48の中で上位のメンバーだけが入れる「シングル選抜」に入れないのも、進学を決めているなら仕方のないことだと、悔しい思いを持ちながら卒業を考えたところで、コロナ禍に突入し、世界の何もかもが変わりました。
そこからオンラインでの大学生活とオンラインだけのアイドル活動がしばらく続いているうち、グループ内での位置も上がり、「シングル選抜」にも選んで頂けました。
きっと厄介な存在だったことでしょう。
私も、まさか大学卒業までNMB48にいるなんて、数年前は思いもしませんでしたし、大学を通い切るのは不可能だと思っていました。
授業の出席のために、仕事のスケジュールで無理を言ったことも多く、大変なご迷惑をおかけしたと思います。
卒業目前まで大学に通えたことも、本当に有難く思います。
安部若菜は「逃げ道戦法」!? 頑張り方も人それぞれ、今後も模索していきたい
この春からは、ようやくアイドル活動に専念出来る。嬉しいはずなのに、不安な気持ちも大きく…。
これまで、学校のせいで逃したチャンスが沢山ありました。
学校に通っているから来た仕事、というのはほとんど覚えがなく、今後のことを考えても、大学に通ったことが直接的にアイドルの活動に役立つことはきっとないと思います。
でも、学校という逃げ道があったからこそアイドルを長く続けてこられたような気もするのです。
“アイドルの仕事が上手くいかなくたって、別の道もある。”
後ろ向きな考えだけど、いつ逃げたって大丈夫、という余裕に何度も救われました。
今後はその逃げ道が無くなる。周りが就職して働いている中、私は高校生の頃と同じ環境でアイドルをしている。
そのことがたまらなく不安になることもあります。
そんな時は “人生、いつでも別の道に踏み出せる” とゆるい考えを浮かべてみます。
こんなフワフワした考えでは、怒られるかもしれません。
でも、いつでも逃げ出せる姿勢だからこそ続けられることもあると思うのです。
もしかすると、同じようにこの春から初めて就職する方もいるかも。違う環境に飛び出す方もいるかも。昔からの環境で踏ん張っている方もいるかも。
背水の陣で頑張るのも素晴らしいですが、意外と背水の陣にするのって難しい。私は常に逃げ道を残して戦う「逃げ道戦法」が肌に合っていそうです。
もっと合う戦法もまだまだありそう。
学校がなくなってからも、自分に合う姿勢を模索し続けていきたいです。
そして学生でなくたって、常に学び続ける人でありたいと思います。
諸先輩がた、ぜひご教授願います!
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