オペ中の“大失態”を挽回する課題にてんやわんやの研修医…関係性に変化も「いつも自分を優先にしてきただろ」＜グレイズ・アナトミー 20＞

2025.01.13 11:10

全米ロングラン医療ドラマ「グレイズ・アナトミー」シーズン20の第2話が、1月8日に配信された。第2話では前シーズンのラストで患者を死なせてしまったインターンたちにベイリー(チャンドラ・ウィルソン)は、オペの参加禁止を指示。その代わりに彼らには初歩的な処置など、ぎっしり詰まった課題リストを配布し、すべてをやり終え、確認のサインを得たら参加を認めることを告げた。また、緊急オペ中に突然倒れてしまったテディ(キム・レイヴァー)は、順調に回復し始めたのだが、療養中にもかかわらず一時も仕事から離れようとしない彼女を心配する医師たちの様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)

“オペ参加禁止”の研修医たちは多大な課題リストに追われる

同シリーズは遡ること20年前の2005年にアメリカで放送開始。ドクターやレジデントたちが人生に起こるさまざまな出来事に翻弄(ほんろう)されながらも、笑いあり涙ありと全力で前向きに生きていく人間模様を描いた内容となっており、現時点で医療ドラマとしては全米史上最大のロングラン(シーズン数・エピソード数ともに)の記録を誇る人気作だ。

インターンたちはオペ中の大失態により、解雇さえ余儀なくされるような危機に陥るなど波乱万丈な幕開けとなった最新シーズン。オペ参加禁止と引き換えに命拾いした彼らは、挽回すべくベイリーから課された課題に懸命に取り組んでいた。

院内には家族のソフトボール大会の試合で負傷したという患者たちが血まみれで病院に押しかけ、オーウェン(ケビン・マクキッド)やジュールズ(アデレイド・ケイン)は対応に追われてしまう。ただでさえ不運で“てんてこ舞い”の病院に大量の札束を服の中に隠し持った身元不明の銃創患者が病院に搬送。ここでは心肺停止していた患者をブルー(ハリー・シャム・Jr.)が行った心臓マッサージで見事に蘇生させるファインプレーを見せたり、「今のはまぐれだ」とルーカス(ニコ・テルホ)が嫉妬したりと、相変わらずの2人の関係性が垣間見えた。

また、シモーヌ(アレクシス・フロイド)は先輩医師・レヴィ(ジェイク・ボレッリ)の下で胆嚢(たんのう)摘出のオペを受けるダンテという患者を担当。しかし検査でHIV陽性が出たことを何も知らないダンテに対し、既に知っている前提で話を進めてしまい、ダンテは取り乱してしまう。

シモーヌといえば、シーズン19のラストで婚約者との結婚を破棄し、心ひかれ合っていた同期のルーカスを選ぶなど、衝撃的な行動に出たキャラクターだが、ダンテの一件で元々ナイーブな彼女は後に精神的に参ってしまうことに。

一方でミカは、病室で療養中のテディから彼女の担当する患者の容体をチェックするよう頼まれ、そんなテディを心配していた。

シモーヌのことを思うルーカスの心情に変化が現れる

そんな中、テディは涙を浮かべながら「私はもうボロボロ」とオーウェンに吐露し、自分がオペを担当していた患者のことが頭から離れないと伝え、救えなかったことの悔しさをこぼす。テディ自身も不運な病で倒れてしまったが、医師として向き合っていた患者を救えなかったことを懺悔(ざんげ)するような彼女の姿はとても心苦しくなるシーンだ。

第2話中盤、精神的にモヤモヤしてしまったシモーヌは、その不安を拭い去ろうと心配して声をかけにきたルーカスにキスで迫ってしまう。不安定なシモーヌに言葉で寄り添うルーカスだが、彼女は身勝手に部屋から飛び出してしまう場面も。

その後、シモーヌが一方的に自分の心境をルーカスに伝え、「今はキャリアを優先したい」と明かすが「いつも自分を優先にしてきただろ」と、ルーカスは呆れるような表情を浮かべ、彼女を突き放す。シモーヌのことを思い続けてきたルーカスだからこそ、彼女に都合の良い存在として扱われてきたことに対して怒りをぶちまけてしまったのだろう。2人の関係修復を願うばかりだ。

今回のストーリーで、目まぐるしいインターン生活下でのシモーヌとルーカスの関係性の変化、そしてテディを通して医師としての人生の向き合い方を教えてもらった。

「グレイズ・アナトミー　シーズン20」は、ディズニープラスのスターで毎週水曜に新エピソードを配信中。

◆文=suzuki