加賀翔(かが屋) 撮影/西邑泰和

カメラ歴10年のかが屋・加賀、M-1ポスターの写真に嫉妬「あのメンバーを撮れるなんて夢」

2025.01.08 06:03
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お笑い芸人きってのカメラ好きとして知られ、『ラヴィット!』(TBS)では「かが屋の絵になる写真旅」というコーナーを持ち、先ごろ開催された『THE W 2024』では公式カメラマンを務めた加賀翔(かが屋)。今年は関太(タイムマシーン3号)と鈴木もぐら(空気階段)をモデルにした写真集『まあるいふたり』(小学館)の刊行や、雑誌の企画で人気グラビアアイドルも撮影するなど、ますますカメラマンとしての需要が高まっている彼が、全20組の芸人を撮影した写真集『芸人地図』(東京ニュース通信社)を上梓した。カメラ歴10年を誇る加賀翔のカメラマンとしての実像に迫る。(前後編の前編)

──カメラを始めたきっかけからお聞かせください。

加賀 かが屋を組む前にバイトをしていたコンビの店長が大の競馬好きで。でも一緒に行く人がいなくてバイトに声をかけていて、普通に誘っても来ないので、「馬をカメラで撮影するのも面白いよ」とプレゼンしていて、その中の一人が僕だったんです。コンビニのバックヤードには、店長が撮ったハープスターやキズナ、エピファネイアといった当時全盛期だった馬の写真が飾られていました。それで店長と二人で競馬場に行ったんですが、もともと馬が好きというのもあって生で見たら感動して、まずは競馬自体にハマったんです。

──ご自身で撮影はしなかったんですか?

加賀 その日は店長が撮影をしているのを横で見ていただけでしたが、カメラ触らせてもらったら面白くて。それで自分で買おうと思ってカメラ屋さんに行ったら、Nikonの「D800」という高いカメラを勧められたんです。10万円が予算だったんですが、PCとレンズも合わせて50万円ぐらいを2年ローンで買って、それが結果的に良かったんですよね。元を取るためには毎日練習しないといけないと思って、競馬場に通うようになってどんどんカメラにのめり込んで行きました。

──店長もNikonユーザーだったんですか。

加賀 店長はキャノンユーザーで自分の持っているカメラに愛着を持っていて、プライドの高い方だったので、同じメーカーを持っていると厄介なことになりそうだなと(笑)。だったら違うメーカーがいいなと思って、見た目で選んだのがNikonでした。ライカもかっこよかったんですが、素人が買うには信じられないぐらい高いですからね。

──50万円も相当な出費ですよね。

加賀 奮発しました。使い続けるためにはレンズも純正がいいだろうということで、一緒に50mmと85mmの単焦点レンズも買いました。

──なぜ最初に単焦点レンズを買ったんですか?

加賀 スナップ写真を撮る写真家さんについて調べていく中で、単焦点だけで撮影するアンリ・カルティエ=ブレッソンの写真は、誰が見ても分かりやすくて面白い写真だったので、それに憧れて、単焦点レンズを買って練習し始めました。あと鉄道写真家の中井精也さんの本を読んだら、とりあえず絞り優先オートで、単焦点レンズを持ってみるのがいいと書いてあったんですよね。その後、35mmの単焦点レンズも買ったんですが、メインで使うのは50mm。7年くらい単焦点レンズしか使わなかったんですが、「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」を買ってからは、ズームレンズの面白さに気付きました。

──長年、単焦点レンズのみを使って良かった部分はありますか?

加賀 いまだに構図は難しいんですが、被写体に近づく練習になりましたし。『ラヴィット!』で撮影するときに、動き回る姿を面白がってもらえるのも良かったです。最初はあんなんじゃなかったんですけど、平気で寝転がって撮影するタイプなので、どんどん変になっていったんですよね。もちろんバラエティーだからというのもありましたが、そこまで誇張はしてないんですよ。カメラに映る向きだけを気にしたぐらいですね。

──カメラは独学で腕を磨いたんですか?

加賀 そうです。365日、いついかなるときも持ち歩いて。一応、構図なんかも勉強したんですが、もともと僕は勉強するのが苦手なので頭に入ってこないんです。別に仕事にするわけじゃないし、自分のできる範囲でいいかと思って、とにかく撮りまくっていました。

──プライベート以外で撮影をするようになったきっかけは何だったのでしょうか。

加賀 マセキ(芸能社)に入るときにプロフィールを書いたんですが、特技もなかったので、「カメラ」と書いたんです。そしたら所属して1週間後ぐらいに、他事務所の芸人も混ざった事務所主催の大きいお笑いライブがあって、カメラスタッフとして呼ばれたんです。マセキに入って一発目のライブが、コントではなくてカメラだったんです(笑)。

──ギャラはもらえたんですか?

加賀 ノーギャラです。というのもマセキの若手芸人にはお手伝いスタッフみたいな制度があって、舞台袖で道具出しを手伝うみたいな感じでカメラスタッフを任されました。

──ライブ撮影となると緊張もするのでは……。

加賀 しましたね。その日初めて事務所の先輩のナイツさんにお会いしたんですが、そのときは人見知りもすごかったので、めっちゃ引きでナイツさんを撮っちゃったんです。スタッフの方から「ちっちゃ過ぎるよ。もうちょっと近い方がいい」と注意されたぐらいで。今でこそ近い距離感で芸人さんの写真を撮らせてもらっていますが、当時の僕からしたら信じられないことでした。

──当時、他にもカメラ好きの芸人はいましたか?

加賀 僕の周りにはいなかったんですが、僕がカメラを始める前ぐらいに『アメト──ク』で「カメラかじってる芸人」をやっていて、小籔(千豊)さんが「誰でも彼でも芸人が良いカメラを持つのは良くない」というくだりがあったんです。それを見て僕は逆に高いカメラを使うのは穴だなと思ったんですが、そもそもコントがウケていないのに、カメラを振り回すわけにはいかないので、そこまでアピールもしていませんでした。

──お笑いライブの撮影は、その後も続けていたのでしょうか。

加賀 事務所に頼まれなくても撮ることがありましたし、ライブ以外でも芸人さんの写真を撮らせてもらって。その写真をSNSなどの告知に使ってもらうこともありました。ただ話は逸れるんですが、最近カメラの仕事をいただくようになって、「クソ~。上手いな」と人の写真を見て腹が立つようになったんです。そんなこと前は思わなかったんですけどね。

──妬みということですか?

加賀 そうです。たとえば『キングオブコント』の準決勝でウケている芸人を見て、「こんな奴の後にコントをしても絶対にウケないよ」みたいな。先日、公式カメラマンを担当させていただいた『THE W 2024』で公式ポスターを見た同じ事務所の吉住さんが、「Wのポスター二度見しちゃった かっこよ キングダムはじまるやん」とポストしていましたが、「はあ?」と。自分の好きな先輩が、僕よりも後輩を褒めているみたいな感覚になって、「もっと俺のことを褒めてよ!」と(笑)。良くないですよね……初心忘るべからずで、もっと2025年はカメラの勉強をしようと思っています。

──ということは歴代チャンピオンが集結した今年の「M-1グランプリ」のポスターを見たときは相当嫉妬したのでは……。

加賀 あんなもん悔しくて仕方がない! お笑いオタクとしては、あのメンバーを撮れるなんて夢ですよ!

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