「今の時代、気楽に見られるものも必要」北村一輝が<おっちゃんキッチン>クランクアップ後の想いを語る 最終回には柳美稀演じる娘・さくらも初登場
北村一輝が主演を務めるミニドラマ「おっちゃんキッチン」が民放公式テレビ配信サービス・TVerとTVer公式SNSで配信中だ。11月22日に配信開始となった最終回では、北村演じる“おっちゃん”とのメッセージのやりとりでしか登場していなかった“おっちゃん”の娘・さくら役が初登場。さくら役は柳美稀が演じた。最終回の収録を終えた北村、柳のコメントも届いている。
「おっちゃんキッチン」とは
TVerとKDDIによるコンテンツ共同制作プロジェクトが始動。
その第一弾作品となる本作は、北村演じる“おっちゃん”店主が営むこぢんまりとした食堂を舞台にした配信ミニドラマ。“おっちゃん”の決め台詞「おまち丼(どん)さま」を合言葉に提供される、心を満たす丼グルメと共に、自身の悩みの解決につながる糸口をその丼から得る若者の姿や、若者たちとの手探りなコミュニケーションを通じて自身の“アップデート”を目指す店主の姿が描かれる。
横型動画をTVerで、縦型動画をTVer公式SNS(TikTok、YouTubeShorts、LINEVOOM、X)で、それぞれ視点の異なるストーリーとして展開される。
悩みを抱えた若者といい距離感が分からない店主の「おっちゃんキッチン」あらすじ
小さな悩みを抱えた若者が、夜な夜な暖簾をくぐる食堂「おっちゃんキッチン」。寡黙な店主が手際よく仕上げる「今夜のおまかせ」が人気の店だ。
客はその「おまかせ」を無心にほおばりながら、お酒も入り愚痴をこぼし始める。しかし店主は簡単な相槌しか返さない。……いや、返せない。なぜなら店主は、若者とのちょうどいい距離感が分からないのだ。ところが日々若者たちの愚痴を聞いているうちに、案外その答えが見つかるもの。店主は日々密かに「“おっちゃん”をアップデート」しているのだった。
世代のかけ離れたおっちゃんと若者とのほっこりしたコミュニケーション、そして簡単でおいしいレシピをお届けする番組「おっちゃんキッチン」。
北村「見ていたら幸せな気分になりますよ」
――つい先ほど全話の撮影が終了しました。本作品に取り組んでみていかがでしたか?
北村:「おっちゃんキッチン」は、普段出演している映画やドラマとはまた違う感覚でしたね。第11話までは彼女たち(ゲスト俳優)がどんなお芝居をしてくれるのか毎回楽しみにしていましたし、最終話に伏線を回収するようなストーリーになっていたため、演じていても面白かったです。僕らは、人の日常やドキュメンタリーなど、いろいろな部分から吸収していますが、この作品でも吸収できることがたくさんあったなと思います。
それから、この撮影期間中は限られた時間の中でしたが、お芝居のアイデアが膨らんだ現場でした。もし今後、続編があるのであれば、もっといろいろなお芝居にチャレンジできそうだなと思いました。
――北村さん演じる“おっちゃん”は必要以上に無口なキャラクターです。リアクションや表情で演技をする役でしたが、いかがでしたか?
北村:最初からリアリティはそこまで追求せずにやっていたので、分かりやすさにプラスして「相手が次の台詞を言いやすいように」ということや、ちゃんと相手に伝わるようにリアクションをしたいな、と思っていましたね。
――特に印象に残っているエピソードや丼レシピを教えてください。
北村:やはり最終話ですかね。「おっちゃんキッチン」は気張らずに見られる新しいスタイルの作品でしたが、最終話はドラマ性も高く、しっかり撮ることができました。娘・さくらとの関係性など、今まで引っ張ってきた分、印象深かったなと思います。
丼については本当に全部おいしそうなんですよ。ただね、僕が演じる“おっちゃん”学(まなぶ)が作ってはいるんですけど、食べるシーンの撮影になるとカメラ位置の問題でカウンターから出なきゃいけないんです。だから、僕は毎回食べられない。そこに関してはちょっと「何でだよ」と思う部分がありました(笑)。時々つまみ食いをしましたが、おいしかったですよ。
――TVerではいつでもどこでも繰り返しコンテンツを視聴することができます。特に繰り返し見てほしい「おっちゃんキッチン」のシーンはありますか?
北村:最終話に行き着くまでの伏線が込められているのですが、「第1話から第11話までのストーリーのつながりを見てください」というよりも、例えば「この子がかわいいな」「この丼は作れそうだな」とかいろんな見方があるなと思うんですよ。
僕から「こう見てほしい」という押し付けはしたくありませんが、他のことをしながら見てもいいと思うし、「見ていたら幸せな気分になりますよ」「面白いレシピがありますよ。一度試してみてはいかがですか?」みたいな気持ちはありますね。
――TVerでこれから『おっちゃんキッチン』最終話をご覧になる方へ向けて、ひとことメッセージをお願いします。
北村:数年前と比べて配信コンテンツが大きく伸びていて、多種多様な作品も増えていますよね。これからもTVerから新しく発信するコンテンツが増えていくと思いますし、この「おっちゃんキッチン」も「こういうものもあるんだな」という気楽な気持ちで受け止めていただけたらうれしいです。今の時代、気楽に見られるものも必要なのかなと思うんですよね。深く考えるというよりも、のんびり見ていただけたらなと思います。
北村“おっちゃん”の娘を演じた柳「また絶対ご一緒したい」
――北村さんとマンツーマンのお芝居でした。いかがでしたか?
柳:今回初めてお会いしますし、どういう方なんだろうと思っていたんですよ。怖い役もやっていらっしゃるから、自分が噛んじゃったり、迷惑かけちゃったりしたら……と、ドキドキしていたんですけど、そんな心配が吹き飛ぶくらいとても優しく素敵な方でした。
「どんどんやっていいよ」と声をかけてくださったり、お芝居の深いところを「こうじゃない?」と一緒に考えてくださったり、本当にやりやすい場を作ってくださいました。お話を聞きながら「そういう考え方があるのか」とハッとさせられる瞬間がたくさんあって、すごく勉強になりましたね。また絶対ご一緒したいですし、大好きになっちゃいました!
――「おっちゃんキッチン」の世界観に触れてどんなことを感じましたか?
柳:お客さんの愚痴をただただ無言で聞く“おっちゃん”の構図……すごく面白かったです。でも、世の中に必要な作品なのかなとも思いました。目上の方が若い子の意見を聞ける機会ってあまりないですし、年下の子からすると気を遣って言えないこともある。「おっちゃんキッチン」は、そういう壁をなくして、すべてをさらけ出せる場になっていると思いました。
――“おっちゃん”の娘役ということで、事前に準備されたことはありますか?
柳:メッセージのやりとりや距離感についてはTVerでこれまでのエピソードをチェックして、「さくらがどういう気持ちで店に来たのか」という部分を大事に演じようと思いました。あと、北村さんの娘役ということで“私で大丈夫かな?”と心配だったんですけど、北村さんはお顔がはっきりしていらっしゃって、私も割と顔が濃いと言われるので、そういう面では安心してお芝居できました(笑)。
――全12話の中で、「お通し」「本日のおまかせ(丼)」合わせて24品の料理が登場しました。柳さんが食べてみたいのはどの料理ですか?
柳:「タラと明太子の親子丼」(第3話)と「豪快カツオカレー」(第7話)ですね。タラと明太子で親子丼を作るのは面白いなと思いましたし、家で作ってみたいなと思いました。あと、明太子が大好きなので、純粋に食べたいなと(笑)。「豪快カツオカレー」は、味が想像つかないんですよ。カレーにカツオのたたきをトッピングって珍しいですよね。「食べてみたい」って興味が湧きました。
――本作では、丼を食べるシーンにも挑戦されています。「演技でおいしさを伝える」ことにチャレンジしてみていかがでしたか?
柳:仲の良い先輩にごはんへ連れて行っていただいたとき、「柳は本当においしそうな顔でごはんを食べるね。柳にご馳走するとこっちまでうれしくなる」と褒めてもらえることが多いので、普段通りやらせてもらいました(笑)。
――TVerでこれから「おっちゃんキッチン」最終話をご覧になる方へ向けて、ひとことメッセージをお願いします。
柳:ラストにまさかの娘が来店です。全世代の方にご覧いただきたいですし、「子どもとうまくいっていないな」と悩んでいる方が最終話を見て、一歩でも「歩み寄ろう」と思うきっかけになったらいいなと思います。ぜひ、紹介されている丼も作って食べてみてください!
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