田中圭の胸を締め付けるような泣きの演技に視聴者から称賛が続々<わたしの宝物>
松本若菜が主演を務めるドラマ「わたしの宝物」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)の第5話が11月14日に放送。美羽(松本)の親友の暴走により、宏樹(田中圭)が秘密を知ってしまった。もらい泣きするほどの田中圭の演技に視聴者から絶賛が相次いだ。(以下、ネタバレを含みます)
男女3人のもつれあう感情を描く“ひりつく大人の恋愛ドラマ”
本作は、夫以外の男性との子どもを夫との子と偽って生んで育てる「托卵(たくらん)」を題材にした、ひりつく大人の恋愛ドラマ。大切な宝物を守るために悪女になることを決意した1人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く。
托卵という禁断の選択をする主人公・美羽を松本、美羽の夫で大手商社に勤める優秀な会社員だが家庭では美羽にきつく当たり、モラハラまがいの発言をたびたび浴びせている神崎宏樹を田中、美羽の中学生のころの幼なじみで、学生時代から互いに思いを寄せていた冬月稜を深澤辰哉(Snow Man)が演じる。
宏樹の揺れ動く感情を田中圭が体現
宏樹というキャラクターのドラマを、想像以上にリアルかつドラマティックにしているのは、間違いなく田中の演技力だと第5話で改めて実感した。
美羽の“親友”であり、宏樹のことを“推し”だと公言していた真琴(恒松祐里)から、美羽の不倫を教えられ、さらには子どももその不倫の子の可能性があると言われた宏樹。懇意にしている喫茶店のマスター・浅岡(北村一輝)に「女の嫉妬だよ」と慰められても、疑惑を拭い去ることはできなかった。
真琴の前で声を荒げ、子どもについての衝撃に言葉を失い、浅岡の前での落ち込み、帰宅途中に何度も浮かび上がる疑いを振り払おうとする立ち姿、帰宅して「おかえり」と出迎えてくれた美羽と娘を見る切なさ。宏樹の感情が手に取るように分かった。
子どもの爪を切った後に片付けようとしていて、ふと真顔になった宏樹。その後、おそらくその爪を使ったであろう、DNA親子鑑定を行っていたことが分かった。その結果を見て震える宏樹。田中は、引きの画になっても存分に伝わってくるほど、全身で悲しみを表現していた。
田中圭の圧巻の泣きの演技
さらに視聴者の心を震わせたのは、娘の生後6カ月を祝うハーフバースデーのシーン。
家族3人の写真を撮ろうとしてスマホをセッティングしていた宏樹。画面越しに見えた妻と娘・栞の姿に、ふと宏樹の動きが止まった。本当なら幸せしかない瞬間。でも、生まれてから慈しんできた娘と自分は血がつながっていない。宏樹にとって大切な“宝物”になった家族には偽りがあった。映し出される宏樹の後ろ姿にそんな思いがよぎる。
そして、たまらず泣き出した宏樹。不思議に思う美羽が「宏樹?」と声をかけると、「ごめん…栞、おっきくなったよね」と必死で言葉をつむぐ。
続いた「あぁ、泣き虫だな」という言葉は、第1話の新婚当初の回想シーンにあった美羽につられてもらい泣きしていたことにつながり、本当に元の優しい宏樹に戻っているのだと感じられつつ、涙があふれ出してしまう気持ちが痛いほどに伝わってきた。
SNSには「宏樹に田中圭キャスティングした人最強すぎる。こんな涙みせられたら全人類宏樹の味方だよ」「あの宏樹はきっと、『田中圭』にしかできない」「田中圭さんのすごさを思い知らされた」「田中圭という俳優にただただ圧倒されて…」と称賛の声が続々と寄せられている。第1話の嫌悪感を抱くようなモラハラぶりから、ここまでの振り幅で引き付ける演技力は見事だ。
ラストは、美羽に黙って栞を連れて海に向かった宏樹。「壊れてしまいそう」という心配が当たらないことを祈るばかりだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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