「シャッフルアイランド Season5」より

同性同士、身体が求める情熱の恋、元カレと復縁…大人がハマる恋愛リアリティ番組3選

2024.08.30 12:00
「シャッフルアイランド Season5」より

“恋がしたい”男女が集まり運命の相手を探す、という恋愛リアリティ番組。かつてはよく見たけれど、最近ごぶさたという人もいるのでは。初恋の“胸キュン期”を経て、男女交際の甘さも切なさも知る“恋の熟成期”に入った大人の年代にとって恋愛リアリティの醸し出すまぶしいほどのテンションの高さは「お腹いっぱい…」と感じてしまうこともある。しかし、これから紹介する3つの番組は、正直、恋愛から遠ざかっている大人の年代にもおすすめ。ここに来て恋愛リアリティ番組は変化しており、幅広い世代がきっと夢中になる要素がたくさん盛り込まれている。

9人の男性同士による穏やかなリアリティショー「ボーイフレンド」

日本初となる男性同士の恋愛リアリティーショー、Netflix「ボーイフレンド」(全10話)が話題だ。男性が恋愛対象の9名のボーイズが海辺のコテージ“グリーンルーム”で一緒に暮らしながら恋人や生涯の友を見つけていく。コーヒートラックの共同経営を通じて、働く相手としての頼もしさや機転が利くところが見れたり、家事をシェアして協力し合うなど、思いやりをもって支え合っていく中で、やがてお互いを必要としていく姿が描かれる。

「皆、恋してるんですか?」「オレはしてるね」など、ボーイズの自然な会話が心地よい。9人の個性も豊かで、明るいムードメーカー・ダイ、繊細なシュン、モテモテ料理人・カズト、家族へのカミングアウトを悩む韓国人・テホン、“鶏肉ジュース事件”を起こす筋肉マン・ユーサクなど、バラエティに富んでいる。「なんでこんな風に生まれてきちゃったんだろう」と自らの境遇を憂う時間もあれば、「キスすれば本当に好きか分かると思う」と2人で見詰め合うドキドキタイムも満載だ。7月30日の最終話配信以降も、配信を視聴する番組ファンは後を絶たず“ボーイフレンドロス”を巻き起こしている。

番組MCは、MEGUMI、ホラン千秋、青山テルマ、ドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダ、徳井義実の5名で、性別を意識しすぎず人間同士が惹かれ合っていく様子を見守る。この番組が斬新なのは、恋愛リアリティショーでありながら、恋をしていくことが目的というより自分を見詰める時間の大切さを描いている感じが強い。

誰かと生きていくために自分の気持ちを隠し続けていては伝わらないし、かといって一方的に本音をぶつけるだけでは乱暴だ。コミュニケーションの基本を学べるコンテンツとして仕上がっているため、見終わるころにはきっと心に残るものがあるだろう。

水着の男女が本能のままに相手を求める「シャッフルアイランド Season5」

ABEMAオリジナル恋愛番組「シャッフルアイランド Season5」(毎週金曜夜10:00-11:10、ABEMA SPECIALチャンネルにて放送)は、8月30日(金)に最終話が配信される。南国リゾートの2つの島に集まった水着姿の男女16人が“毎日必ず、もう1つの島から意中のメンバーを指名し合い、入れ替わらなければならない”というルールのもと、島間を“本能ままにシャッフル(入れ替わって)していく”というのがルール。

人気シリーズの第5弾。運の成り行き次第で大きく動く7泊8日の恋の旅は、展開の予想がつきにくく、自分の恋愛パターンが決まりがちな大人こそハマってしまいそう。シャイになってる暇はないほど大胆な参加者たちは、何度もキスを交わしたりハグをして気持ちを露わにしていく。MCはニューヨーク・屋敷裕政、峯岸みなみ、“ゆきぽよ”こと木村有希が務めている。“恋リア大好き芸人”の屋敷は「タトゥー!筋肉!おっぱい!」と、“陽キャ祭り”状態となっている恋に大興奮している。

今シーズンの参加者は、ギャル系雑誌「nuts」のモデルで“みちょぱ”こと池田美優の婚姻届の証人であるちぴたん、SNS総フォロワー数100万人超えのタレント・羽柴なつみ、ダンス&ヴォーカルグループ・lolのメンバー・小見山直人、シーズン1に出演していたモデルの阿部隼也など肉体美を誇る美男美女たち。彼らは気持ちの面までダイナミックかというとそうでもなく「結構ガチで沼ってる」、「こんな気持ちになると思ってなかった…」と涙する姿は意外性があり、恋の行方が気になる。

SNSには「好きな人にあんなまっすぐ気持ちを伝えられるのすごい」「キス!またキス!ちゅーしまくりね」「筋肉つよ」「ギャル良いな」と見ながら本音を漏らす視聴者の声が並ぶ。余計なことを考えず、本能の赴くまま異性に引かれていく恋もアリなのだと気付かされる。

過去の恋と新しい出会いの間で揺れる男女の「ラブトランジット」シーズン2

大人には忘れられない恋のひとつやふたつがある。Amazon Original「ラブ トランジット」 シーズン2(Prime Videoにて独占配信中)は、過去の恋と新たな出会いの間で揺れ動く男女10人の共同生活を見詰めていく恋愛リアリティ番組。参加者は5組の元恋人同士で参加しているが、その相手や破局理由、交際期間、年齢、職業などは明かされないまま進んでいく。復縁狙いの人もいれば、過去は捨てて新恋人を探しに来ている人もいるため、複雑な感情が絡み合う。

元恋人“X”が誰であるか、本人同士はもちろん分かっていて、かつて自分と深く愛し合った人間が別の人間とイチャついたりときめいたりしているのを目の前で見なくてはいけない過酷な状況に置かれる。さらに番組の演出が凝っている。初対面の際の自己紹介は“X”が書いた文章を読まなくてはいけなかったり、思い出のデートを新しい相手と再現しなくてはいけないなど、参加者は嫌でも過去の恋と比較することになる。

昔から気に食わなかった“X”の言動に腹が立って泣いてしまう女性や、過去の浮気を許したわけではないが次から次に告白されるモテモテの“X”から目が離せない男性など、終始、事件がぼっ発。極め付けは、“X”同士の組み合わせを公開する際に、交際当時の写真や動画がたくさん放出され、かつてラブラブだった2人の表情や「交際期間〇年、別れて〇か月」などと明かされるのが実にリアルである。関係のあった男女から出る独特のオーラも、組み合わせが判明してからは露骨に映し出される。

新しい恋に走り出すとき、過去の相手に見られているというのはかなり気まずいだろう。それを理解できるのは、年齢を重ねて酸いも甘いも知った大人ならではだ。スタジオMCの麒麟・川島明は恋愛リアリティーショーを見たことがないそうで、指原莉乃、シソンヌ・長谷川忍の“大親友”コンビと共に男女10人の恋模様にハマりこんでいる。川島は「初恋愛リアリティーショーなんだけど、重すぎん?(笑)」と苦笑い。しかし、その重さが視聴者にとってスパイスのようで、ピリッと刺激的な面白い番組となっている。

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