森香澄、憧れのつんく♂楽曲に感激「この曲は絶対に16ビートを刻みながら踊らねば! と意識していました」<伝説の頭 翔>
高橋文哉が主演を務める金曜ナイトドラマ「伝説の頭 翔」(毎週金曜夜11:15-0:15、テレビ朝日系 ※一部地域除く)が現在放送中。夏原武が原作を、刃森尊が作画を手掛けた同名漫画を初めて実写化した本作では、万年パシリ高校生・山田達人(高橋文哉)がひょんなことから自身にそっくりな不良チーム「グランドクロス」の頭・伊集院翔(高橋/2役)と出会い、翔と“人生の交換”を迫られる様子が時に熱く、時にコミカルに描かれていく。
そんな本作に登場するのが、主人公・達人が熱狂的に推しているご当地アイドルユニット「古くさい街角のスケ番ズ」(通称:街スケ)。第1話で描かれたライブシーンでは、スケバンをモチーフとしているだけあってファンを罵倒するなど抜群のインパクトで視聴者の話題をさらった。今回、街スケのリーダー兼マネージャー・辻沢京子役を演じる森香澄にインタビューを敢行。撮影の裏側や街スケメンバーとの関係などについて語ってもらった。
「“スケバンアイドル”を演じているという意味では私と一緒だなと(笑)」
――まずは今回演じられるご自身の役柄について教えてください。
私が演じる辻沢京子は、「古くさい街角のスケ番ズ」(通称:街スケ)のリーダー兼マネージャーという役で。街スケの中ではリーダーなので、メンバーをまとめたりしながら、アイドルをしてる時はかなりオラついているというか(笑)、結構お客さんを煽って、罵倒してという感じの役なんですが、一方でマネージャーとしての京子は社会人としてかなり常識人で…という、そこのギャップがある役柄です。
――今回のオファーを頂いた際、役どころを聞かれての印象はいかがでしたか?
最初に聞いた時は「スケバンのアイドル役です」と言われたので、「おお…」と思って(笑)。まず「どういう形?」って想像ができていなかったんですが、私自身アイドルが好きなので「アイドル役か~」という思いがありました。あと、「スケバン」というのが私に対する皆さんのイメージとかけ離れていると思ったので、そこは「だいぶ殻を破らないといけないな」というのが最初の印象でした。
――演じていく中で役柄の印象には何か変化ありましたか?
最初はギャップがあると思っていたんですが、実際はマネージャーである京子は社会人であり常識人であって。そんな京子が「スケバンアイドル」を演じているっていう役なので、そういう意味では私と一緒だなという(笑)。なので、(アイドルとマネージャーという二つの側面に)ギャップはありながらも、(私自身とは)共通点がすごく多い役だなっていうのは、台本を頂いて読んでいく中で思いました。
街スケの衣装は「お腹だけ寒くて他は暑い」
――今着ていらっしゃる街スケの衣装は、スケバンの制服をモチーフとする形ですが、デザインの印象も含めて実際に着られてみていかがですか?
これは作り衣装で、フィッティングの時から私用に採寸して作っていただいたものなんです。レトロさと現代っぽい流行のどちらも取り入れて融合させているので、すごくかわいくてお気に入りです。あと、(左の袖に施されている)刺繍とかもすごく細かいんです。(刺繍の文字は)全員違っていて。
――デザインにおいてご自身がアイデアを出された部分はありますか?
最初にフィッティングをした時、実はスカートの裾が短くなかったんです。それで監督と相談している中で「ちょっと短い方が可愛いんじゃない?」という話があって、「片方だけちょっと短くしようか」ということになったんです。実際(街スケメンバーが)4人並んだ時に、全員ロング(スカート)だとちょっと重い印象になるので、「やっぱりちょっと足が出ていてよかったな」と思っています。
――夏の撮影ということもあって、衣装を着ていると「暑くて大変なのでは…」という印象もあるのですが、着心地はいかがですか?
お腹だけ寒くて他は暑いです(笑)。お腹のところだけ開いているのでめちゃくちゃ冷えるんです。MVやドラマの撮影中に待ち時間があるんですけど、踊ったりお芝居を終えたりして待機している間、(街スケメンバーは)みんなお腹の辺りに手を置いて温めていて。みんな同じ体勢をしています。
――ちなみに、森さんの学生時代は制服を自分なりにカスタマイズするなど、こだわっていましたか?
私は都立高校で、制服がなかったんです。なので、自分で好きなものを買って、かなりカスタマイズして着ていました。当時もすごく楽しんでいたんですが、セーラー服は何となく「コスプレ感」が出ちゃうから着られなくて。
(気軽に買えるものは)結構コスプレっぽいものが多かったので、やっぱり学校指定のものじゃないと…という思いがありました。なので、今回の衣装がちょっとセーラー服っぽくてうれしいですね。
「私はオタクとして声を出すべきだなって思いました(笑)」
――街スケとしての撮影もすでに進まれていると思いますが、改めて現場の様子はいかがですか?
最初(街スケメンバーと)出会ったのがダンスレッスンからだったので、本当にもう「メンバー」って感じで。なので(撮影でも)メンバーと演技をしているような変な感覚なんです。友達であり、メンバーであり、でも共演者であり、みたいな。
かなり仲が良いので、カメラが回ってない時とかオフの時間とか待ち時間とかも、ずっと喋ったり踊ったり写真撮ったり何か食べたり、本当に「学校か!」ってくらい楽しんでます(笑)。
――アイドルグループでは「〇〇担当」といった担当があると思いますが、森さんご自身は女性同士のグループの中ではどんな役回りになりがちでしょうか? 今回の街スケメンバーの皆さんとの会話の中での役割などもあれば教えてください。
プライベートで同年代の子たちと話している時はツッコまれることも多いんですが、(街スケメンバーには)20歳の子(=志田こはく)がいるので。私とは9歳も差があるので、メンバーと一緒にいる時はツッコミ役をしていることが多いです。あとは会話の中で出てきた言葉について「その言葉知らない」って言われたら、それを説明してあげたり。
――ドラマの中でも披露されている街スケの楽曲「バッキャロー!LOVE」は、つんく♂さんの書き下ろし楽曲ということですが、楽曲の印象を教えてください。
もう「つんく♂さんの曲だ!」って感じですね。私自身本当にモーニング娘。とか℃-uteとか(つんく♂さんが手掛けてきたアイドルが)大好きですし、もともとアイドルが好きな人間からすると、「つんく♂さんの曲を踊れるんですか?」「しかも私たちのために作ってくれたんですか?」って本当に感動で。
やっぱりハロプロ好きの人間からすると、「この曲は絶対に16ビートを刻みながら踊らねば、歌わねばならん!」って思いながら。そこは意識させていただきました。
――ライブシーンの撮影では、ファン役の皆さんがコールをされていたと思いますが、コールを浴びながら歌って踊るのはいかがでしたか?
気持ちいいです(笑)。私の役はお客さんを煽る演技も結構多いんですが、「おめえら聞こえねえよ!」「声出てんのか?」みたいに言うと、「わぁ~っ!」みたいな感じで(反応が返ってくる)。
私はいつも「わぁ~!」って言っている側にいるんですけど(笑)、やっぱり「わぁ~!」って言ってくださるとこっちも気分が上がりますし、それがパフォーマンスにもつながるんだなっていうのを学びました。やっぱり私はオタクとして声を出すべきだなって、そこの学びにもなりました(笑)。
街スケのダンスで「アイドルのすごさ」を再認識
――これまでSNS等でもたくさんダンスを披露してこられたかと思いますが、今回のアイドル的な振り付けはやってみていかがでしたか?
これだけ本格的にやったのは初めてですし、歌いながら踊るというのは今まで経験がほとんどなかったんです。かなり激しい振り付けですしキーもかなり高いので、大変だとは思っていましたけど想像以上に大変です。やっぱりアイドルって体力がないとできないんだなっていうのは再認識しましたし、「あの細い体でみんなどうやって踊っているんだ…」って改めて尊敬しました(笑)。
――1曲歌いきるだけでも息が上がってしまう感じなんでしょうか?
本当そうですね。肩で息をするみたいな感じになっています。
――ダンスレッスンの様子はどんな感じでしたか? やはり「部活」という感じだったんでしょうか?
完全に部活ですね。先生がいて、「はい、もう一回やるよ!」って声をかけられて、一回踊って、先生から注意を受けて、みんなゼエゼエ言いながら「ちょっと一回タイムで…」ってお水を飲んで、また踊って…みたいな。
毎回3~4時間はやっていました。ダンスの経験者じゃない子も多かったので、それぞれのスキルにもバラつきがありましたし、(振り付けだけでなく)フォーメーションとかもあったので、練習はかなり重ねていました。
――そこまで仕上がった歌とダンスとなると、今後音楽番組などで披露するという展開もありそうですが…。
(笑)。まずは「伝説の頭 翔ファンミーティング」のステージで生パフォーマンスがあるので、そこに向けて頑張っていきます!
ドラマではせりふが聞き取りやすいことが仇になる?
――フリーアナウンサーに転身されて以降さまざまなドラマに出演されて、最近は主演も務められていますが、以前からお芝居に興味はお有りで、やってみたいと思われていたのでしょうか?
もともとドラマを見るのがすごく好きで、小さい頃からずっとドラマを見てきたので「いつかやってみたいな」っていう思いはあったんです。(テレビ東京を)退社した時に一番やりたいことがお芝居だったので、すごくたくさんの機会を頂けてうれしいです。
――最初にドラマのオファーを頂いた時はいかがでしたか?
最初に出演させていただいたのは単発ドラマのアナウンサー役で、その後レギュラーキャストとしてで入らせていただいたのが「たとえあなたを忘れても」(2023年、テレビ朝日系)というドラマだったんですが、その時は本当にどうしたら良いかわからなくて。
オーディションで役を頂いたんですが、「アナウンサーっぽく喋る癖」がどうしても付いてしまっていて。自分ではそういう意識はなかったですし、実際にアナウンサーっぽく喋っているわけではないんですけど、(せりふが)聞き取りやすすぎることが仇になるので、それを改善するのが大変でした。
――アナウンサーとしてフラットに、感情を出さず伝えなければいけなかったところから、気持ちが乗った喋り方をしないといけないという変化は大変なことですね…。
「伝えよう」と思うとどうしてもわかりやすく伝えちゃう癖が出てしまって、「聞き取りやすすぎる」って指摘されることがあったので、そこは最初に壁にぶち当たりました。
――フリーになられてから1年弱ほどで、最近はテレビでも見ない日がないくらいご活躍されていますが、今のお仕事での活躍ぶりについてはどのようなご感想をお持ちですか?
信じられない気持ちですね。1年前は全く想像できてなかったお仕事をたくさん頂いて本当ありがたい限りだなというのはすごく思っています。
局のアナウンサーだったので、(演者に)オファーをする制作サイドの裏側を見てきているだけに、オファーを頂けることのありがたみはすごく感じていますし、その気持ちを忘れちゃいけないなというのはすごく思っています。
いろんな番組に出たいのはもちろんそうなんですが、一回呼んでくださった方にもう一回呼んでいただけるのはすごくうれしいなと、最近特に思っています。
「マネージャーとアイドル、京子と森香澄のギャップを楽しんで」
――今回のスケバンというキャラクターにちなんで、「これをされたらキレる」など、森さんの中で我慢ならないことなどあれば教えてください。
すごく小っちゃい話で申し訳ないんですが、例えば気になる方とかお付き合いするかもしれないって方がいた時に、ラーメンを全部すすり切らずに途中で切る人だとそれだけで除外しちゃいます(笑)。
自分で切った短い麺が最後(丼の底に)いっぱい残っちゃって、最後その箸ですすれない麺を一生懸命レンゲですくって食べてるのが私の中で「蛙化(現象)」なんです。それを友達がやっていても、友達には蛙化って起こらないから別にいいんですけど、気になる人にだけはそれをされると嫌ですね(笑)。
――最後に、ご自身役どころのポイントを含めて、ドラマの見どころをお願いします!
辻沢京子っていう役はスケバンアイドルという役で、マネージャーとしての京子と街スケのリーダーとしての京子のギャップがかなりあるので、まずそこのギャップを楽しんでいただきたいっていうところと、普段の森香澄と京子のギャップもぜひ楽しんでいただければなと思います。
ドラマ全体としては、(主人公・伊集院翔が頭を務める)「グランドクラス」のメンバーたちのアクションシーンがすごいんです。炎天下での撮影で大変だったと思うんですけど、みんなすごく頑張っていたので、そこもぜひ注目していただきつつ、そんな彼らと街スケがこれからどう関わっていくかを、ぜひ楽しみにしていただければなと思います。
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