【インタビュー】少女歌劇団ミモザーヌ、夏公演『ジャングル・レビュー〜Living〜』へ向けて語る 「人間として生きることと、動物として生きることの違いを考えさせられました。」

【インタビュー】少女歌劇団ミモザーヌ、夏公演『ジャングル・レビュー〜Living〜』へ向けて語る 「人間として生きることと、動物として生きることの違いを考えさせられました。」

2024.07.22 22:28
提供:WWS channel

「サクラ大戦シリーズ」などで知られるマルチクリエイター・広井王子が総合演出を務める、全員10代の少女たちによる「少女歌劇団ミモザーヌ」(20歳を迎えると卒団になる)。同歌劇団の夏公演『ジャングル・レビュー〜Living〜』が、8月4日(日)に大阪YES THEATERにて、8月17日(土)には東京ニッショーホールで上演になる。今回は、「2幕で構成され、第1幕はジャングルを舞台にした動物たちの「生きる」をテーマにした舞台、第2幕は昭和歌謡やジャズ&ポップスのミュージックバラエティーショウ」(資料より抜粋)になる。同公演の魅力を、少女歌劇団ミモザーヌのいわむらゆきね(1期生/18歳)・すずきゆい(1期生/20歳))・ちばひなの(1期生/17歳)・さかもとりるは(3期生/17歳)・みつふじまりん(5期生/14歳)の5人が答えてくれた。


人間は動物たちを害獣と言いますけど、でも動物側からしたら、人間こそ害獣なんですよね。

──まずは、夏公演『ジャングル・レビュー〜Living〜』の見どころから教えてください。
いわむらゆきね: 舞台は、動物たちが住むジャングルです。そこには、シマウマ・うさぎ・猿・フラミンゴ・黒豹が暮らしています。唯一、そこへわたしが演じるハンター役の人間も登場します。ジャングルを舞台に、「生きる」うえで抱く人間と動物たちとの異なる感情など、いろんな心模様を物語として描き出す内容です。

──ゆきねさん以外は、動物役なんですね。

すずきゆい:そうです。わたしはシマウマ役を演じています。「少女歌劇団ミモザーヌ」がこれまでに上演した劇の中にもよく動物が出てくれば、シマウマは以前にもあったキャラクターで、『夕陽に笑うシマウマ』という楽曲も歌い続けてきました。今回、シマシウマを演じるメンバーは、1期生のわたしと、4期生のかとうさや・おかべはなこ・ともだしづくの4人になります。シマウマは、つねに寄り添いながら集団で暮らす家族のような関係。物語からは、シマウマたちの家族のような関係性も見えてきます。しかもシマウマは、音にすごく敏感だし、意外と獰猛な面も持っています。物語の中でも、ハンターが銃を向けようとする音にいち早く反応をするなど、シマウマの行動の特徴を覚えては、それに沿った動きを見せています。物語の中、ウシマウマはとにかく元気。わたし自身、ジャングルにいる仲間たちみんなを引っ張ろうという意識で明るく演じることを心がけています。


すずきゆい :いただいた台本を初めて読んだとき、舞台の中で歌う楽曲の歌詞を読んだときにも、すごく深い内容だと感じました。みんなそうだと思いますけど、人間って「良き人であること」を大切にしたいから、そういう日々の過ごし方や行動をしていくと思うんですけど。それは、あくまでも人間の視点から見た考えであって、動物側の視点で見たら、「人間って、なんて傲慢な生き物なんだろう」と思わせれば、人間の抱く愚かな考えに気づかされることもありました。『ジャングル・レビュー〜Living〜』は、「生きるって何だろう」と素直に考えさせられるし、だからこそ「もっと素直に生きたいな」と思える舞台だとわたしは思いました。 見てくださる人も、いろいろと思いを巡らせ、考えるきっかけになってくれたらなと思います。


さかもとりるは わたしはうさぎを演じています。これまでの舞台にも、いろんな動物が出てきましたが、うさぎは、今回の舞台から初めて登場する動物になります。うさぎは、ちょっとか弱くてかわいいキャラクター。ちょこちょこっとした動きを見せるなど、力強くならないように、なるべくかわいらしさを見せる動きも舞台の上では心がけています。うさぎはジャンプ力もあるから、飛び跳ねるときはみんなで高さも合わせたりなど、細かいところにも気を配って、うさぎの動きを演じています。

──物語全体の印象も聞かせてください。

さかもとりるは 物語の中で「食べること」が題材にもなっているのですが、食生活一つを取っても、わたしたちは「食べたい」という欲求に突き動かされていることが多いですよね。お腹いっぱいにも関わらず、目の前に食べ物があると余計に食べてしまうこともあります。でも、ジャングルで生きる動物たちは、生きるために必要最低限なときだけ獲物を狩るなど、そうやって食べることを求めます。生きるために食べるとはどういうことなのか。わたしはそれを、改めてこの物語を通して考えさせられました。

みつふじまりん わたしも、うさぎの役を演じさせていただきます。わたしもうさぎを演じるうえで大切にしているのが、うさぎの丸っこいかわいい姿をいかに表現するか。ジャングルの中で生まれる、生きるための食物連鎖。その中で一番強いのが黒豹になります。わたしが演じるうさぎは、言ってしまえば、黒豹に食べられる立場。だから黒豹に怯えたりする様も、しっかりとわかるように演じることを心がけています。
 物語全体の印象についてですが、人間はジャングルを開拓し、そこへビルを建てたりもするじゃないですか。人にとってそれは生活を豊かにすることと見てしまいますけど。でも、ジャングルに住む動物たちからすれば 、自分たちの生きる居場所を人間に奪われてしまうこと。わたしはそんな人間の愚かさを動物の立場で演じていく中で気づきましたし、いろいろ考えさせられる思いもありました。見てくれる人たちにも、この物語を通していろんな思いを巡らせてほしいなとわたしは思いました。


ちばひなの わたしは今回、フラミンゴの役をやらせていただきます。以前から『情熱フラミンゴ』という楽曲を歌った経験もありましたし、今回も歌います。今回の舞台では、ジャングルに住む動物たちはずっと舞台の上に出ています。フラミンゴは、基本的にはズーッと片足立ちをしています。わたしたちが演じるときはハイヒール姿で片足立ちをするので、集中力が切れないようにいかにフラミンゴらしく演じるかが課題だとも思っています。


──演技中ずっと片足立ちって、かなり大変ですよね。

ちばひなの 楽曲を歌ったり、演じているときは,片足立ちだけではなく、フラミンゴっぽく歩く仕種も見せますけど。そうじゃないときは、基本片足立ちになります。基礎レッスンで体幹を鍛えてきたから、そこを発揮していけたらなと思っています。
 物語全体の印象ですが、動物たちには、生きていくうえで“食べる食べられるという食物連鎖”が当たり前に存在しています。この物語の台本を読んだとき、一人間として生きることと、動物として生きることの違いをいろいろと考えさせられました。人間って、未来のことを考えながら生きている人たちがほとんどだと思いますけど、動物たちって、いかに今日1日を生きるのかを考えて日々を送っています。もちろん、動物たちも夢や未来を見ていますけど、人間と動物では、夢や未来の捉え方が異なります。わたしは『ジャングル・レビュー〜Living〜』を通して、生きることの切なさや残酷さもわかったうえで、生きることの素晴らしさや希望を感じました。そういうところも、この物語を通して感じていただけたらなと思っています。


──普段生きていると、動物の視点で「生きること」を考えることがないぶん、また新たな視点を感じられそうですね。

ちばひなの そこは、わたしも感じたことでした。動物って、自分が食べられてしまうことも運命として受け入れたうえで生きています。でも、人間がそういう意識を持って生きることはないですよね。そうやって、両方の立場での「生きる」意味を理解していくのは正直難しいことですけど。それぞれの「生きる意味」をしっかりと理解したうえで、わたしはこの物語を演じていきたいなと思っています。

──今回の物語の中、ゆきねさんだけが唯一人間の視点で物事を見ているわけですよね。

いわむらゆきね 物語の中では、そうなります。もちろん演じるうえで、わたしは人間の視点で表現していきます。みんなと一緒に稽古をしていく中、自分が演じてないときは、わたしも、みんなと同じように動物の視点で物事を捉え、考えを巡らせることが多いです。
最近では、テレビを観ていても、熊が住宅街に現れてというニュースが多いじゃないですか。他にも、動物が畑を荒らすとか。そういうのを見て、人間は動物たちを害獣と言いますけど、でも動物側からしたら、人間こそ害獣なんですよね。動物たちは、生きるための食料を探してそういう行動をしています。でも、人間はそれを受け入れることが出来ずに駆除してしまう。すごく切ないことですけど、人間と動物が共存していくうえではしょうがないことなのか…。正直、答えが出ることではないと思います。でも、そういうことを何も考えずに過ごすのと、そういう思いも持ったうえで過ごすのでは違うと思います。わたしは、日々の生活の中でもそういうことを考えながら生きていきたいです。


今回のミュージックバラエティーショウでは、ジャズ・ポップス・昭和歌謡・フラメンコ・詩吟を、カバー曲を織り交ぜながら披露します。

──第一幕は舞台劇になります。でも第二幕では、は昭和歌謡やジャズ&ポップスを歌うライブショー的な面を味わえます。こちらの見どころも教えてください。

いわむらゆきね 今回のミュージックバラエティーショウでは、ジャズ・ポップス・昭和歌謡・フラメンコ・詩吟を、カバー曲を織り交ぜながら披露します。10代の女の子たちが詩吟を披露する機会はなかなか無いと思うけど。そういう姿を見せていくのも「少女歌劇団ミモザーヌ」ならではだと感じています。


──良ければ、それぞれ第二幕への見どころも語っていただけますか。

すずきゆい わたしは二十歳を迎えたので、今回の舞台を最後に卒団になります。今回、一期生の最初の舞台で披露した『Welcome! Sing Sing Sing』という楽曲を、当時の衣装姿で一期生たちと一緒に披露します。しかも楽曲の構成を、一期生みんなに任せていただきました。わたしはずっとダンスを習ってきましたし、ダンスを魅力や得意にもしてきました。それもあって、一期生のみんなが「ゆいのダンスの魅力をみんなに伝えよう」と言ってくれて、わたしのダンスが輝くような構成を考えてくれました。それが、すごく嬉しくて。この曲でのわたしのダンスにも注目してください。


──「少女歌劇団ミモザーヌ」では、20歳を迎えたら卒団になります。卒団を迎える今の心境も聞かせてください。

すずきゆい 正直、めちゃめちゃ寂しいですよ。わたし、毎週末ごとに静岡から通いながら、みんなと切磋琢磨する日々を送ってきました。長期の休み期間は、みんなで合宿もするなど、学校の友達よりも濃い。なんなら家族にも話せないことをメンバーになら話せるくらい、本当にかけがえのない存在です。わたしにとっては本当に大切な居場所だから、その場所が無くなることに不安も寂しさもあります。でも、みんなからの愛をすごく感じる中で卒団出来るのも、本当に幸せなことだとも感じています。「少女歌劇団ミモザーヌ」での活動は、わたしの人生において絶対に失くしてはないならい大切な宝物です。そのために最後までしっかりやりきりたいです。

さかもとりるは 第二幕は、わたしがこれまで学んできたものをすべて出し切れる場になると思っています。ずっと学んできた日本舞踊を披露しますし、フラメンコを踊ったり、一人で舞台に立って歌うことも、わたしの中では初挑戦になります。緊張もしますけど、これまでに学び、培った経験をすべてお見せできるのが楽しみです。

いわむらゆきね わたしの場合、お芝居や歌に力を注ぎ込む印象がお客さんたちの中でも強かったし、これまでの公演ではがっつり踊ることが少なかったですけど、今回の公演第二幕ではすっごい踊ります。なので、格好よく踊るわたしに期待してください。

みつふじまりん ひなのちゃんと一緒に昭和歌謡を歌います。今、課題にしているのが,、昭和歌謡の持つ格好良さや昔ならではの感じを生かしながら、そこへ自分の魅力をどう反映していくか。それをしっかりと表現できたら、すごくいい楽曲として歌えると感じているからこそ、そこを頑張りたいです。

ちばひなの わたしの場合、フラメンコを筆頭にダンスを魅力にしている印象が強いから、あまり歌のイメージは強くないと思いますけど、今回は歌のほうにも積極的にチャレンジします。それこそかわいい曲から格好いい歌、ジャズ系の楽曲にも挑戦します。「少女歌劇団ミモザーヌ」へ入るまで歌の経験が無かったんですけど、ここでの経験を通して歌うことが好きになったので、みんなで歌う楽曲もありますが、一人でも歌うので、注目してください。


「少女歌劇団ミモザーヌ」が第二フェーズへ向かっていくうえでも、ここで5年間という中で学んできたことの集大成となる公演を見せます。


──改めて、今回の『ジャングル・レビュー〜Living〜』の魅力や見どころについて、まとめの言葉をお願いします。

いわむらゆきね 「少女歌劇団ミモザーヌ」の誕生から5年。「少女歌劇団ミモザーヌ」が第二フェーズへ向かっていくうえでも、ここで5年間という中で学んできたことの集大成となる公演を見せます。今までに学んだすべての要素を出しきるのはもちろん、これまでの公演にはない要素もこの舞台には詰め込まれているから、それを感じていただけたら嬉しいです。

ちばひなの 「少女歌劇団ミモザーヌ」の公演は、生で観ていただいてこそ感じる魅力がいっぱいだから、ちょっとでも気になったら、ぜひ公演に足を運んでください。お待ちしております。

TEXT:長澤智典

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