松下洸平(提供写真)

松下洸平、世界初上演ミュージカル「ケイン&アベル」で主演 ライバル役は松下優也【コメント】

2024.06.11 04:00

東宝ミュージカル「ケイン&アベル」が、2025年に世界初演を迎えることが決定。主演のウィリアム・ケイン役を松下洸平が演じ、共演のアベル・ロスノフスキ役を松下優也が演じることが発表された。


ミュージカル「ケイン&アベル」上演決定

「ケイン&アベル」ビジュアル(提供写真)
「ケイン&アベル」ビジュアル(提供写真)
2025年2月をもって、建て替えのためしばしの休館期間に入る演劇の殿堂・帝国劇場。帝劇の精神を宿した東宝ミュージカルの最新作、ミュージカル「ケイン&アベル」が、2025年の幕開きに世界初演を迎え、2025年1・2月に渋谷・東急シアターオーブ、2・3月に大阪・新歌舞伎座で上演されることが決定。イギリスの国民的作家、ジェフリー・アーチャーのベストセラー小説を原作に、東宝/キューブ製作により、世界初演のオリジナル・ミュージカルとして行う運びとなった。

ネイサン・タイセン(提供写真)
ネイサン・タイセン(提供写真)
ダニエル・ゴールドスタイン(提供写真)
ダニエル・ゴールドスタイン(提供写真)
また、同作は東宝が名作小説の世界初のミュージカル化に挑み、世界初演として上演。クリエイティブには、世界有数のクリエイターが集結した。

音楽は、東宝ミュージカルとかけがえのない絆で結ばれ、2001年日本初演「ジキル&ハイド」から始まり、「ルドルフ~ザ・ラスト・キス~」、今夏にハロルド・ピンター劇場で英国カンパニーが12週間上演を行う最新作「四月は君の嘘」まで数多くのミュージカルを手掛けるフランク・ワイルドホーンが務める。脚本・演出は「ニュー・ブレイン」(2009年シアタークリエ)、「ザ・ミュージック・マン」(2023年日生劇場)の日本版演出が高く評価されるダニエル・ゴールドスタイン。すでにワイルドホーンのもとにクリエイティブスタッフが集まり、脚本や音楽の打合せは順調に進行している。歌詞はネイサン・タイセン、編曲はジェイソン・ハウランで、ノミネートされたジェニファー・ウェーバーが手掛ける。

ジェニファー・ウェーバー(提供写真)
ジェニファー・ウェーバー(提供写真)
フランク・ワイルドホーン(提供写真)
フランク・ワイルドホーン(提供写真)

松下洸平&松下優也、初共演でライバル役

同作の舞台は20世紀初頭。同じ日に生まれた宿命の2人。ボストンの名家ケイン家に生まれ、祝福される人生を歩むウィリアム・ケイン。ポーランドでドイツ侵攻により孤児となり、何とかアメリカに辿り着いたヴワデク(後のアベル・ロスノフスキ)。ケインは銀行頭取に、アベルはホテル王へとのし上がり、そして、2人は出逢う。宿命的に出逢った2人は、戦い、失い、再起し、また衝突し、彼ら自身の世界を変えていく。

松下優也(提供写真)
松下優也(提供写真)
ジェフリー・アーチャーの壮大で比類ない面白さのドラマが、今ミュージカルとなる。ウィリアム・ケイン役は松下洸平が、東宝ミュージカル初主演として臨む。アベル・ロスノフスキ役は松下優也が、初共演で演じる。グランド・ミュージカルに相応しく、咲妃みゆ(フロレンティナ)、知念里奈(ザフィア)、愛加あゆ(ケイト・ブルックス)、上川一哉(ジョージ・ノヴァク)、植原卓也(マシュー・レスター)、竹内將人(リチャード・ケイン)、今拓哉(ヘンリー・オズボーン)、益岡徹(アラン・ロイド)ら豪華キャストが集結する。

さらに、宿命のライバル同士にとって最大の衝突を生むきっかけとなる、デイヴィス・リロイ役を、東宝ミュージカルを牽引してきた山口祐一郎が演じることも発表された。

松下洸平、主演に意気込み

出演にあたり、松下洸平は「たくさんの方に愛され続けている作品のミュージカル化、さらに世界初上演作品の主演という貴重な機会をいただき、とても光栄です」と話し、「原作を大切にしながらも、作品作りの醍醐味でもある、僕らなりの僕らにしか出来ない『ケイン&アベル』を目指したいと思っています。“世界初”という難しさもありますが、かけがえのない時間になると思います。精一杯務めます」と意気込み。

初共演となる松下優也については「とても上品で、美しい歌声をお持ちの方という印象を持っています。音楽活動もされていますし、好きな音楽カルチャーは芝居にも反映されると思っていて、色気と強さ、リッチな雰囲気の中にある寂しさを持ち合わせたアベルを演じる松下優也さんと、稽古や本番で向き合える事が今からとても楽しみです」と語った。(modelpress編集部)

ウィリアム・ケイン:松下洸平

【役】
自身の名を冠した銀行『レスター・ケイン&カンパニー』頭取。育ちの良さからくる人の良さと、母を義父に殺された経験からの屈折した人間不信が同居している男。ボストンの名家の長男として誕生し、ハーバードを経て銀行家となった。6歳で父を亡くし、16歳で母を亡くしたことで人一倍家族への愛情に屈折した思いを抱えている。父に恥じない銀行家となろうと、経済、投資について勉強を重ねる真面目で負けず嫌いな男。他人から向けられる悪意に疎いところがあり、陰謀に巻き込まれることもあるが、ここ一番の勝負強さと、彼が築いた友人関係が何度も彼を失墜から救う。大恐慌の時、アベルから誤解による恨みをかい、以降、彼の執拗な復讐心と戦うことになる。暖かな家庭を築いていたが、長男リチャードがアベルの長女フロレンティナと恋に落ち絶縁せざるをえなくなったことが、ケインの人生に大きな影を落とす。

【松下洸平メッセージ】

<Q1:ミュージカル『ケイン&アベル』にかける意気込み>

たくさんの方に愛され続けている作品のミュージカル化、さらに世界初上演作品の主演という貴重な機会をいただき、とても光栄です。原作を大切にしながらも、作品作りの醍醐味でもある、僕らなりの僕らにしか出来ない『ケイン&アベル』を目指したいと思っています。“世界初”という難しさもありますが、かけがえのない時間になると思います。精一杯務めます。

<Q2:東宝ミュージカル初主演となるお気持ち>

6年振りのミュージカル出演でこのような大役を頂き、嬉しい気持ちと不安が入り混じっています。登場人物それぞれに大切な物語があるので、独りよがりにならず、楽しみながら素晴らしいキャストの皆さんと一緒に作っていけたらと思っています。

<Q3:松下優也さんとライバル役を演じること、また、松下優也さんの演技についての印象>

とても上品で、美しい歌声をお持ちの方という印象を持っています。音楽活動もされていますし、好きな音楽カルチャーは芝居にも反映されると思っていて、色気と強さ、リッチな雰囲気の中にある寂しさを持ち合わせたアベルを演じる松下優也さんと、稽古や本番で向き合える事が今からとても楽しみです。

<Q4:ワイルドホーンさんをはじめ海外のクリエイティブスタッフとの共同作業について>

ワイルドホーンさんとは、2017年に『スカーレット・ピンパーネル』でご一緒させていただいた事があり、力強い旋律と壮大で美しい音楽がとても魅力的です。ワイルドホーンさんの音楽に再び触れられる事、海外のクリエイティブスタッフの皆さんと新作ミュージカルが生まれる瞬間を味わえること、とてもワクワクしています。言葉や文化の違いを超えて、オリジナリティ溢れる熱い物語、ミュージカル『ケイン&アベル』にしたいと思っていますので、楽しみに待っていてください!

アベル・ロスノフスキ:松下優也

【役】
一介のボーイから成り上がり、『シカゴ・バロン』と称されるホテル王となった男。不屈の精神、勤勉さ、努力家、そして何よりも「執念深さ」が彼を形作っている。ポーランドの片田舎で猟師の子として育つも、その土地の城主に聡明さを買われ、跡継ぎとして「ロスノフスキ男爵」の名を託される。しかしポーランドがロシアに侵略され捕虜となってから辛酸を嘗める。度重なる苦難を乗り越えてアメリカに亡命し、そこで「アベル」と改名する。「もういちどポーランドへ帰る」執念が、彼をレストランのボーイから「リロイ・グループ」のホテル支配人にまで押し上げる。しかし大恐慌となり、グループの会長であり、アベルを支配人として育ててくれた恩人が自殺してしまう。その自殺の原因を、投資を拒絶したウィリアム個人にあると思い込み、恩人の復讐を誓う。恐慌を乗り切って富豪となったアベルは、ウィリアムを失墜させるための工作を始める。「仕事と復讐」にかまけた半生は、彼を政治や金と密接に結びつけ、おかげで浮き沈みは激しいが決して諦めない強さを持っている。

【松下優也メッセージ】

<Q1:ミュージカル『ケイン&アベル』にかける意気込み>

ジェフリー・アーチャーさんの伝説のミリオンセラー「ケインとアベル」が世界で初めてミュージカルになります。海外の素晴らしいクリエイターの皆さんと東宝が作り上げる新作ミュージカルに自分が出演させていただけることを、今からワクワクしています。「世界初」ということで緊張感もありますが、その緊張感を楽しみながら、新しい作品をみんなで一緒になって作り上げていければと思います。僕もプライドをかけて日本発のミュージカルをお届けできたらなと思っています!

<Q2:松下洸平さんとライバル役を演じること、また、松下洸平さんの演技について>

自分が演じさせていただくアベルという役はポーランドに生まれ、そして孤児になって…そんな苦しい環境の中で彼自身のクレバーさやハングリー精神によって、ホテルチェーンの経営者に成り上がっていきます。そして松下洸平さん演じるケインとは、同じ日に生まれつつも対照的な境遇で育った役を演じます。洸平さんは、ものすごく細かくて丁寧で繊細なお芝居をされる印象を持っています。一緒にお芝居を作り上げていけることが、今からすごく楽しみです。今まで誰も演じたことのない新作のミュージカルなので、たくさん洸平さんともディスカッションをしながら、稽古場で楽しく一緒に新しいものを作っていけたらいいなって思います。

<Q3:ワイルドホーンさんをはじめ海外のクリエイティブスタッフとの共同作業について>

ワイルドホーンさんの作品には『ジキル&ハイド』や『スカーレット・ピンパーネル』の楽曲など、世界中で歌われる名曲がたくさんあって、『ケイン&アベル』でもどのような曲が生まれるのか今からとても楽しみにしています。今回の『ケイン&アベル』では、世界で初めて自分が歌えるということがすごく光栄なことですし、誇らしいことだなと思っています。過去には自分も、ミュージカル『太平洋序曲』という作品でも海外のクリエイターの皆さんと様々な点においてディスカッションさせて頂いたことがあります。意見交換しながら作品を作り上げていくことはどちらかというと大得意な方だと思っています(笑)。『ケイン&アベル』は新作なので、0から作り上げていくのは難しい作業だと思いますが、今回もみなさんと意見交換をしつつ、いち演者として緊張感を持って作品と向き合っていければと思います。

あらすじ

20世紀初頭、ボストンで銀行家の一族ケイン家の長男として生まれたウィリアム・ケイン。彼は将来、父の後を継ぐ銀行家として素晴らしい一生を約束された子としてこの世に生を受ける。ウィリアムが生まれた同じ日に、ポーランドの山奥で私生児として貧困と劣悪な環境に生まれたのがヴワデク、後のアベルである。ウィリアムは名門校に通い生涯の友マシューと出会い、12歳で父がタイタニック号に乗り合わせていた為に年若くしてケイン家の家長となる。母は後に再婚相手のオズボーンの子供を出産する時に命を落し、オズボーンのウィリアムの資産の使い込みも発覚し、ウィリアムの憎しみの対象としてその後の彼の人生に常に黒い影として登場することになる。

ハーバードを卒業後は父の銀行で働きだし、ウィリアムは自分の足で人生を歩み出すようになる。一方、アベルはロシア軍のポーランド侵攻とドイツによる統治で苦労を重ね、新しい人生を切り開くためアメリカに渡る。ホテルのウェイターとして働きながら、彼の持前の頭の良さと忍耐力で周囲の人々に認められ、遂にホテルグループの支配人までに出世しアメリカンドリームを手にした時、アベルにチャンスをくれた恩人が株式市場の暴落で破産・自殺をし、ホテルへの融資を拒否した銀行の担当者ウィリアム・ケインに一生かかってでも復讐を遂げることを固く心に誓い、祖国ポーランドの救済とウィリアムへ復讐だけを目的に2人の熾烈な戦いが始まる。
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