【漫画】ある日、引きこもりの息子が人間から“ちいこ”になった……その時抱えた母親のリアルな心情に「何度見ても泣くやつや」「涙腺が崩壊してしまう」の声

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、おおつか ちょんさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「人類の半数がちいこになった」だ。2月1日時点で5.6万いいねがつく大反響が集まり、実際に読んだ人からは「可愛いのに胸が苦しくなる感じ…すごい…」と話題となっている。今回は作者のおおつか ちょんさんに制作の背景を伺った。

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突然“ちいこ”になった息子が現れたら……

おおつか ちょんさんが描く「人類の半数がちいこになった」は、そのタイトル通りある日人類の半数が人間ではなく“ちいこ”という愛らしいキャラクターになってしまったというお話。人類の半数“ちいこ”と、その半数の人間が交わうストーリーが短編集として描かれている。

ある日、引きこもりだった息子が突然「ちいこ」になった。それを見た母親は少しホッとするが、同時に少しホッとした自分に対してゾッとしてしまう。自分は息子が人間ではなく「ちいこ」になったことに対し、ホッとしてしまう母親なのだと自己嫌悪に陥ったのだ。

引きこもりの息子がいなくなったという事実に対しては後ろめたさがなくなったけれど、もちろん人間の息子を失ったという喪失感も生まれる。そんな複雑な心境を抱えている中、ちいこになった息子は食器を拭く手伝いをしようと雑巾を持ってきた。母親は「雑巾じゃ食器拭けないでしょ～」と思わず笑みがでるが、ニコニコしているちいこを見て胸がギュッとなる。

なかなか息子がちいこになったことに慣れない中、息子のアルバムを見ることにした。そこには、幼い息子が雑巾を持ってきて食器拭きを手伝おうとしている写真が……。

母親は「この子は息子だ」と認識する。

ちいこになった息子を抱きしめながら、「この子は息子だ」と認識できたのはあの時少しホッとした自分への罰でもあり、「この子が自分の息子なのだ」と思えたことに少しホッとできた母親だったのだ。

実際にこの話を読んだ人からは、「こんなん泣くしか…」「この母親の気持ちわかる」「ボロボロ涙が出てしまった」「何度見ても泣くやつや」「涙腺が崩壊してしまう」などの声があがっている。

今回は、漫画の作者・おおつか ちょんさんに作品ができあがるまでの話を伺った。

癒されるけどグッとくる　作者・おおつか ちょんさんの創作背景とこだわり

――「人類の半数がちいこになった」を創作したきっかけや理由があればお教えください。

一番最初は、仕事で疲れていた時に「面倒臭い人がちいこになったら気持ちが楽になるのにな」と思い描きました。

――「人類の半数がちいこになった」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

無垢で無邪気なちいこたちとちいこを取り巻く人々の感情や生活を見ていただければ幸いです。

――「人類の半数がちいこになった」の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

個包装の開け方もわからないまま飴を食べようと何度も口に運んでいたであろうことを思うと苦しくなるので、迷子のちいこうさぎが飴を袋ごと口にいれるシーンが好きです。

――「ちいこ」というキャラクターはどんなところから着想を得たのでしょうか？

テディベアです。

――おおつか ちょんさんの今後の展望や目標をお教えください。

大きな目標は無いので今まで通り描けていけたらと思います。

――最後におおつか ちょんさんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

現実世界の我々は「ちいこ」になれないので、諦めと安心感を持って読んでいただければ幸いです。