片耳難聴の女性、骨伝導イヤホンで初めて両耳で音を聞き感動の涙「夢が叶った」

片耳難聴の女性とコラボ

難聴うさぎは「先天性感音性難聴3級」という聴覚障がいをもつ女性YouTuber。生まれつき両耳が聞こえず、幼少期から補聴器をつけて生活してきた彼女は、「自分の人生を前向きに生きる」をモットーに、世界一周旅行や起業、SNSなど多方面に前向きに活動しています。今年4月には初エッセイ『音のない世界でコミュ力を磨く』（KADOKAWA）を出版。YouTubeやTikTokでは、自身の体験を紹介したり、障がいを持つ人との対談動画を公開しています。

3日公開されたのは、片耳難聴により左耳が聞こえないというモデルの「坂上未優」（同4300人）とのコラボです。

現在大学1年生の坂上は、コロナ禍により高校時代はほとんどマスクで過ごしていたのだとか。片耳しか聞こえない坂上は、口が見えないと聞き取りづらいことがわかり、

結構話すときに私、人の口見て片方（耳）で聞いて会話してたんだなっていうのがわかって、マスクがあるからすごい聞き返すようになっちゃった。

と振り返ります。

骨伝導式聴覚サポートデバイス

補聴器について、坂上は「雑音が大きくなるだけって聞いた」「あんまり意味ないよってお医者様に言われた」ため諦めていたとのこと。両耳に補聴器をつけている難聴うさぎは、技術の進歩により、今では雑音を抑えられる補聴器があることを坂上に伝えます。

難聴うさぎは、自身が開発に携わった骨伝導式イヤホンの「Vibone nezu HYPER」を取り出し、坂上に着用させます。これは骨伝導によって外部音を伝えるもので、片耳ずつ音量を調節できる機能がついています。

難聴うさぎが左耳のボリュームを上げていくと、坂上は「待って、聞こえる！」と驚き、やがてあまりの嬉しさに泣き出してしまいました。坂上は

片方聞こえるから、まあいいかってずっと思ってたけど、でもやっぱり両方で聞こえたらどんな感じなのかなっていうのは、ずっと小さい頃から思ってて。でも補聴器は雑音が大きくなるだけだよって言われてたから、きっと多分もう下がる一方なんだなって。（小学）5年生のときとかはまだ半分くらい聞こえてて、だんだん聞こえなくなってきて。

もしかしたら右も？って考えちゃったらもう、よくなる見込みが見えなかったから、なんか夢が叶った。

と語りました。

両耳で音楽を聴く

試しに聞こえない左耳だけにイヤホンをつけて音楽を聴いてみた坂上は、「聞こえる！！」と歓喜。普通のイヤホンで音楽を聴いても、音が流れていることしかわかなかったそうですが、難聴うさぎのデバイスでは歌詞も聞き取れたそうです。

難聴うさぎによると、このデバイスは「集音・音楽・集音＋音楽」の3つのモードに分かれており、集音＋音楽というモードでは、音楽を聴きながら周りの音も聞こえるといいます。これには、坂上も「不思議な感覚」と戸惑いつつ「やばすぎる、革命過ぎるこれは！」と興奮した様子を見せました。

普段補聴器を使っている難聴うさぎも、たまにこのデバイスを使うようで、補聴器と遜色ない性能だとか。補聴器は片耳だけでも30～60万円するのが、このデバイスは8万円とのこと。今回坂上が試用したモデルは完売していますが、現在後継機を開発中で、2024年1月からクラウドファンディングを開始するそうです。

コメント欄では、

「片耳聞こえるだけでも羨ましいと思ってた」って素直に言えるうさぎちゃんは素敵だと思います。難聴は、他の人にはわかりにくい人それぞれのつらさがあるし、だからみゆちゃんが聞こえた瞬間泣いてしまいました。補聴器のように骨伝導集音器も一般的に広まるといいなって思いました

本当に美優ちゃんが聞こえたときの瞬間、反応している感じが、ものすごく可愛くて、何とも言えないほど守ってあげたくなるような気持ちになりますね

「8万で耳が買えるなら」ってコメントがリアルで、これまで耳が聞こえていることのありがたさを改めて感じました。自分にできることは何もないけど、本当にいろんな意味で便利な世の中になってほしいなって思いました。

とさまざまな声が寄せられています。