元テレビディレクターYouTuberがジャニーズ会見について解説

「ジャニーズの思惑通り」の会見

2日、ジャニーズ事務所が会見を開き、社名を「SMILE-UP.」に変更すると発表。この会社で性加害の被害者への補償をおこない、将来的には廃業するとしました。また、これとは別に新会社を設立し、希望するタレントやグループと個別にエージェント契約を結ぶ方針を明らかにしました。

さっきーは、テレビ業界の不祥事やニュースを「テレビ業界で13年」働いていた元テレビマンとして解説しているYouTuberです。2日の会見の印象を、さっきーは

ジュリーさんが上手に逃げた格好でですね、東山さんとイノッチさんはさすがに役者ということで、これも上手にやっていたんじゃないかなというのと、とにかく記者が自滅してましたね。

とコメントしました。ジャニーズの対応以上に取材記者側への批判も目立った今回の会見ですが、さっきーは、

ああいうヤバい人がいるとね（中略）記者側が悪いという印象操作に使われますので。（中略）多分ですけど、わざと当てずにですね、暴れ出すところまで想定内だったんじゃないかなという風に個人的には感じています。

と、これも戦略だったのではないかと推測します。ジャニーズへの責任追及が「常軌を逸しちゃうと、逆にジャニーズ側のイメージアップに使われちゃう」と指摘。会見全体としては「ジャニーズの思惑通り」だったとしました。

エージェント契約の落とし穴

さっきーは、新会社の契約形態が「エージェント契約専門」であることに着目。さっきーによると海外ではエージェント契約が主流である一方、日本では99％がマネジメント契約であるとのこと。マネジメント契約の利点としては「事務所が儲かる」点を挙げます。

マネジメント契約は、タレントのプロデュースなどを含めた営業活動やスケジュール管理、トラブルへの対処などがある分、事務所に「ガッチリ囲われて契約で縛るケースが多い」のだとか。事務所とタレントの取り分は、「歩合制だったら9:1よくて7:3」「辞めたら芸名を使えなくなる」など「事務所がかなり有利な契約がほとんど」だといいます。

エージェント契約では、スケジュール管理などはタレントがおこなう代わりに「9とか8がタレント側で事務所側が1とか2」と「報酬が圧倒的に大きくなる」そう。しかし、さっきーは「日本ではなかなか難しい実情もある」と語ります。

事務所からしたら、仕事を取ってくるんだったら、フィーが高いマネジメント契約のタレントに仕事を取ってきた方がコスパがいい。エージェント契約のタレントの営業は後回しになりがち。そこそこ売れてたはずのタレントでも仕事がなくなったりとか、事務所としてはエージェント契約のタレントに成功されては都合が悪い。

とエージェント契約の落とし穴を指摘します。

海外ではなぜ成功している？

さっきーは、海外でエージェント契約が確立している理由について

エージェント契約ですと、メディア・事務所・タレント個人の3すくみになるわけなんですけど、そこでもめ事が起こったときに、タレント個人の立場が弱くなっちゃうんで、海外の場合はタレント側に立ってくれたりとか、メディアや事務所を監視する第三者の組織があるんですね。

と監視役の重要性を語りました。

また、日本で成功しにくい理由として、マネジメント契約とエージェント契約のタレント間での「差別」が問題だとしています。ジャニーズの新会社については、エージェント専門になることから「差別みたいなことは少ないのかなと」と推測しています。ただし、

結局引き続きタレントを取り仕切って、そこからファンクラブの会費とか吸い取っていく流れを考えますと、タレントをテレビに出していくことでの宣伝効果とか、事務所の恩恵っていうのは変わらないんで、メディアに圧力をかける可能性っていうのは十分考えられる。

と語りました。

コメント欄では、

あれだけ記者がいながら、これまでの揉み消しについて誰も追及しないのが胸糞

井ノ原さんの「子供たちに見せたくない」発言には思わず笑ってしまいました。あれを間に受けている視聴者がいる事に驚きました。

エージェント契約といいつつも、ファンクラブの収益やグッズのロイヤリティ、コンサートのギャランティ配分など本当の米櫃は死守するんだろうなぁと思います。

と様々な声が寄せられています。