【ジャニーズ会見全文 Vol.4】元メディア担当者が欠席の理由 東山紀之にハラスメント疑惑追及も
2023.09.07 19:58
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故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が7日、都内にて会見を実施。東山紀之をはじめ、辞任する藤島ジュリー景子現社長、ジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦、ジャニーズ事務所顧問弁護士の木目田裕氏が出席した。以下、会見全文。<Vol.4>
被害者救済委員会設置について
記者:これから被害者の方に向き合っていくというお話だったんですけれども、特別チームは第三者による被害者救済の委員会を新たに設置して、それには時効を設けるべきではないということをおっしゃってましたが、ジュリー社長は被害者のために今後も会社に残られるというお話ではあったんですが、そうしますと、これからジャニーズ事務所自体の権限というのは全て東山さんに渡されて物言わぬ株主のままでいらっしゃるというか、その点について伺わせてください。東山:設置はします。まさに動いております。提言を受けましてそうするべきだと思っていましたし補償のことも含めてこれから動きます。
ジュリー氏:先ほど申し上げました通り、被害者の皆様の救済、そして今所属しているタレントも、非常に傷ついている部分も多くございますので彼らのケアをすることが私の仕事だと思っておりますので、それ以外のことは一切業務執行には関わらないつもりでございます。
東山:権限は全て僕も持つというのが条件で引き受けましたので今後やっていきます。
井ノ原快彦、事務所内“風通しの良さ”に言及
記者:東山さんと井ノ原さんに伺います。外部専門家チームの報告書の中では被害者の声として、「ジャニーズ事務所の中の風通しが良ければ状況は変わっていたと思う」という記載もありました。お2人はタレント活動をされる中で、タレント、マネージャー、スタッフの事務所の風通しについてはどのように感じていらっしゃいましたでしょうか。東山:やはり絶対的な存在がいましたので、風通しが良かったかと言われたら悪かったと思います。それを変えるべく、僕らは今後やっていくわけですが、やはり喜多川氏と藤島氏と専制主義的な感じで存在していましたから、僕らが下で言ってもなかなかそこまで行き着かないというジレンマみたいなものは常に感じておりましたし、僕がやるということで風通しが少しでも良くなれば幸いに思いますが、今後やはりどう僕が対話に持っていくかっていうのは課題ではあるなとは思ってます。ただ、それを経験していますから、井ノ原とも密に連絡を取り合い、Jr.のことも含めて、昔は「あの先輩が絶対」みたいなところありましたけど、今後はそういうことがなく、皆本当に平等にフラットなものの考えでいけるように構築していきたいなと思っています。
井ノ原:僕はジャニーズ事務所で言うと、タレントとして所属しております。ジャニーズアイランドの代表取締役社長として、ジャニーズJr.の育成をしております。デビュー組はもう10代の子がいないんですよ。ですからこの問題で大きな問題なのは、大きな声が出せないというかまだ力の弱いというか、僕が担当してる子たちは6歳からいます。僕は性加害はしませんが、権力を持ってしまうことはあり得る話じゃないですか。ですから、そこは最初からすごく気をつけています。オーディションだったりは、例えば僕の好みだけじゃなく、ちゃんといろんな大人たちの目で見て、どういう子が実力があるのかとかこれからどうなっていくのかとかしっかり見ながら、親御さんと今後も不安にならないように話し合いもしていきたいと思ってます。なので風通しが良いかということに関して言ったらですね、昨日も普通にレッスンしておりまして「あれがこうだなんだ」とか普通に話しかけられる回数はすごく多いです。ですから僕かそれか僕の部下が権力を持たないような仕組みっていうのは、皆で考えていかなきゃいけないなと、常日頃話し合っております。
東山:それは僕もお立場としては同じになります。やはり権力というものを使うということは大変なことでありますので、チーフコンプライアンス・オフィサーというのをついていただくことになっております。 厳粛な目で僕らを見張ってくれる存在をつけることになっていますので、その辺は気を付けていきたいなと思ってはおります。
藤島ジュリー景子氏が涙 ジャニーズファンに向けて感謝の思い
記者:藤島さん、東山さん、井ノ原さんに同じ質問お答えいただきたいんですが、本日改めて様々な事実を認められたことで、ジャニーズファンの方も大変大きなショックを受けてると思います。先ほど親御さんの重要なお話いただきましたが、今度はファンの方に向けて今回のことをどう謝罪、説明されるのか。今多くの方が放送を見てると思うんですが、ファンの方にお伝えしたいことがあればぜひお願いしたいと思います。東山:まず、過去は変えられないわけですね。裏切られたと思っているファンの方もたくさんいらっしゃると思うんですね。その信頼をまた再び勝ち取るというのは至難の技だとは思ってます。ただやはりこれから僕らが作るエンターテイメントの世界をまた信じていただくために、やはりタレント1人ひとりが自覚を持って取り組んでいくというのは、最終的には近道なのかなと思いますし、その信頼を勝ち取るのはやはり個人の力そしてグループの力そういうものが合わさって初めて結実すると思いますので、まずは努力をし続けること、そして信頼を取り戻すことそれしかないのかなと思っています。
ジュリー氏:色々なことが起きている中でも、全く変わらず私どものタレントを応援してくださっているファンの皆様には本当に感謝の気持ちしかございません。本当にご理解いただきたいこととしては、そういうこと(被害)があって今スターになっているわけではなく、1人ずつのタレントが本当に努力して、そしてそれぞれの地位を勝ち取っているので、そこだけは本当に失望していただきたくないですし、誤解もしていただきたくないです。安心してこれからも応援していただきたいと心から思います。よろしくお願いします。
井ノ原:僕は今タレントとしての立場と、社長としての立場で聞いておりました。とても複雑です。僕はJr.の子たちにいつも「どんな気持ちでライブに来てくださってるのか。何日も前からチケットを取って、高いお金払って飛行機を取って。髪をセットしておしゃれして来てくださることを1からちゃんと考え直してステージに立ちましょう」と言っております。手作りのうちわを作ってくれたりとか、精一杯力の限り応援してくださっていて。僕はジャニーズに入って35年経ちますが、ずっと支えてきてくださったファンの皆さん、Jr.もこれからもずっとファンの皆さんと共に歩んでいくことだと思います。ですから、そこでもうこれ以上がっかりさせるようなことのないようありとあらゆる方法で、権力だったりとか風通しの話もありましたが、たくさんの大人たちの目で見つめていきたいと思っております。そして、タレントとしても今まで以上に恩返ししていきたいと思っております。
東山:そのためにやはりファンの人たちの思いに応えるために、僕らは命を削るほどの作業が必要だと思うんですね。そこには厳しさもあり、やっぱり耐えなければいけないことも多々あると思います。陰で流す涙の量、そして汗の量というのは、ファンの人たちにの思いに応える唯一の作業だなとも思っておりますので、それを怠らないようにしていきたいとは思ってます。
元メディア担当者白波瀬傑氏が欠席の理由
記者:木山将吾氏が2005年に発表した書籍「SMAPへ―そして、すべてのジャニーズタレントへ」には東山さんについての記述がありますが、ここに書かれているのは事実ですか?東山:僕はその本をちょっと読んでいないので、きちっと分かりませんが、事実ではないと思っております。書籍になった場合、やはりある程度のことを書かなければいけないのかなとも思いますので、どうしてもやっぱり噂だったりそういうもので、見られることも多々ありますので、それに関してはちょっと、わかりかねます。
記者:先程副社長の引責辞任の話にもなりました。メディアとの関係性についてのお話にもなりましたけれども、白波瀬傑さんが主にメディアとのやり取りなど担当されてたかと思います。同じく引責辞任をされたという立場で今日のこの会見に参加されていらっしゃらない理由などありましたらお聞かせください。もう1つが性加害とは少し別の問題にはなるんですが退所されたタレントがテレビなどに出演できないように圧力をかけて公正取引委員会から注意を受けたりといったことも過去ありました。こうした商習慣も一種ジャニーズ事務所に不利になることにはだんまりといったようなメディアの姿勢が生んだのではないかと思うのですが、そこをどういう風に変えていかれますでしょうか?
東山:そういう風に思われたということはやはり事務所が悪いんだと思います。その責任を取って白波瀬は退任したと思いますので、やはりこれからどのようにメディアの皆さんとお付き合いするのかそういう前向きなことを考えていきたいなとは考えております。白波瀬は前の世代ですのでどのような事実があったのかというところで僕も把握はしていないんですが、やはり時代とともにこういうものは進化していかなければいけないですし、人との付き合い方またメディアの皆さんとの向き合い方というのは、これから本当にきちっと話し合いをしていくということが大事になっていくと思います。なので変わるというのはそういう意味で大きいのかなと思っています。僕はやはりすぐに記者会見にも出られますし皆さんと対話できる機会というのはこれまでよりも多くなる、多くしなければいけないとも思っています。その辺をご理解していただけたらありがたいなと思います。
記者:白波瀬さんがなぜこの場にいらっしゃらないのか回答お願いします。
東山:はい、もう退任しているからです。
記者:広報メディアの担当で調査の対象にもなっているのに、この場にいらっしゃらないというのはちょっと疑問なんですが。
木目田弁護士:私どもも白波瀬さんを会見に出席させるかどうかというのを依頼者であるジャニーズ事務所の皆様ともご相談しました。結果としてまずは責任という問題でいえば藤島さんが一身を持って自分の責任だということでここに出るということにしている。だから白波瀬さんは出席させていなかったとただそれだけの理由でございます。
井ノ原快彦、所属Jr.の親にも事前説明
記者:所属タレントの皆さんや保護者の方々に具体的な何か説明はされたのか。されたのであればどういったご説明をされたのか。差し支えなければ皆さんの反応も教えていただければ幸いです。東山:社長に就任したばかりですので、私はまだその作業に入ってはいないんですね。ただ、今後は本当に必要だと思いますし、やはり今までジャニーズJr.に入るというのは喜多川氏の方法みたいのがあったもんですからその辺もちゃんとクリアにしていかなきゃいけないですし、親御さんとJr.のことを明確な目標を持ってこちらもそれを聞いて判断していかなきゃいけないなと思いますので、今後は引き続き一緒にやっていきたいなと思ってはおります。
井ノ原:ジャニーズアイランドとしましては、僕も今までは親御さんとお会いしたことほとんどなかったんだと思います。僕がオーディションをした最初の子達に関しましてはお会いしました。そして今日の会見について何も知らされてないまま説明もないまま各ご家庭でこの会見を見るわけで、それは不安になってしまうだろうなと思いまして。ここに至るまでには10代の子たちに関しては直接会って「こういう会見があるよ」って話はしてます。まだ小学生の子との子達に関しては、関西も含めてリモートで話したりとかしました。その中で親御さんが後ろで聞いてらっしゃるケースもありました。その場合は直接お話して不安にならないような声がけをさせていただきました。「視聴者としてではなく自分の会社のこととして一緒に見てください」というような声掛けをしております。例えば今までのメディアに関してのお話とかいろんなお話があると思いますし、「じゃあうちの子供たちどうなんだろう」とかいろんな不安もあると思いますので、今日できる限りの時間を設けているということですので、そこに関してもできるだけお答えしていきたいと思っております。
東山紀之、自身のハラスメント疑惑を否定
記者:白波瀬さんがこれまで番頭としてジャニーズ事務所を支え、そしてその全てを知る1人だと、1999年に14週連続で週刊文春が報道したときも彼は「一切そういうことはない」とある種今言えば虚偽の発言をして、広報担当として訴訟の場に立っている。で、2004年に性加害認定されて以降、それを知る人たちは何1つ、ジャニーさんと少年たちとの合宿所の分離とか一切対応してこなかった。こういったジュリーさんよりも内部を知る方をなぜ今日この場に出さないのか、非常に問題だと思います。それから、東山さん、井ノ原さん。特に東山さんはですね、先程から非常に良いお話はたくさんしていただいてるんですが、ご自身のセクハラ、パワハラに関連するようなお話になると、「SMAPへ―そして、すべてのジャニーズタレントへ」の話も読んでないのになぜ虚偽だと思うか、中身も読まずになぜわかるのかなと思いますし。東山:ネットで見ました。
記者:(中略)元タレントたちがこういう被害があって何十年経っても苦しんで、薬を飲んだり、自殺未遂を犯したり非常に追い込まれてるし、やはり現役のトップスターである皆さんたちが果たしてどうだったのかと。そして、その課題についてそれを耐えることをしなければやはりスターという道が見えなかったのではないかとか(中略)その加害の延長としてこの本に記載されてるようなある種の課題ということを連鎖的にやってしまったんじゃないかなという気がします。なのでもう少し正直に、どういったことをお2人がデビュー前から、ジャニーさんそしてメリーさんという二大独裁体制の中で、そのときはしょうがないと思ったかもしれないけれど、今全てがいろんな形で洗いざらいで出てる中でどういう風に過去を振り返るのか。今最前線で活躍してるお2人が、ある種どうだったかというところについてはもう少し踏み込んで真実を語っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
東山:もちろん覚えてることと覚えてないことがありまして、日常生活の中でダンスレッスンであるとかそういうことも含めて、みんなと一緒にいたことは多々あると思うんですね。覚えてないことの方が、多くてですね、もしかしたらしてる可能性もあるしもしかしたらしてないかもしれないし、ただやっぱりもちろん若気の至りがあったりそのときの自分の幼稚さであったりとか、そういうものもあったとは思うんですね。ただ記憶をたどっても、ちょっと覚えていないことも本当に多くて、僕もそうだと思うんですけど多分、いろんなことやってるんだと思います。でも、向こうはすごくよく覚えててくれてただこっちは覚えてないみたいな。僕もやっぱりあの先輩がこういうことがあったというのはすごいよく覚えてたりとかするんですけど、あの先輩もよく覚えてなかったりとか。やっぱりなかなか記憶を呼び起こすのが難しい作業でもあったので、実際したかもしれないししてないかもしれないというのが本当の気持ちですね。
東山紀之「覚悟を持って進もうと思っています」
記者:(中略)ご自身は彼の加害行動をどう受け止めていたのか。東山:僕の思いとしてはですね。やっぱり最終的にはファンの方に選んでもらうということだと思うんですね。だから、売れるというのはやっぱりたくさんのファンの人たちに認められるということですので、こればっかりは、例えば「スターにしてあげる」と言ってピックアップされたところで、必ずなれるもんでもないと思うんですね。
記者:(中略)東山さん自身がデビューする前にジャニーさんからも加害的なものを他のメンバー含め受けたという記憶はあるのかないのか。
東山:僕自身は被害を受けていないです。その現場を見たこともなく、ただ噂はやっぱりいろんな「暴露本が出ました」みたいなことで聞くんですけど、やっぱり喜多川の罪というのは10代で若い子たちの人間形成がされる時期にそういう行為をしていたということが非常に大きいと思うんですね。そこを僕らはきちんとしなきゃいけないなと思うし、その声というのはまさに今僕らのとこにも届きましたし、それを僕から聞くわけにもいかないわけなのでその提言の先生たちの意見を聞きました。その先生たちは行為自体はやっぱり言わなかったです。セカンドレイプにもなりますので。その声はやっぱりこう真摯に受けないといけないですし僕はやっぱり今までは一タレントでありましたから自分でできることってのは限界があるわけですね。でも今回はやっぱりもう少し活動範囲が広がるというか、皆さんと対面するというか実際本当に話を聞かないとわからない部分、果たして僕が話を聞いていいのかってとこもあるわけですね。その行為のことについて。その葛藤もあったりはします。
(記者の質問があり)おっしゃることはすごくよくわかります。この状況を踏まえて把握して、やっぱり次に進まなきゃいけないと思うわけですね。僕に資格があるかどうかはこれから皆さんに判断していただければいいとは思うんですけど、まずは、本当に始めることだと思います。皆が思いを汲んで救済するという道をちゃんと選びそして補償をしていく。それを形として見せていかなければいけないのでその後に判断していただいて、まずはやっぱり事実を認めること、未来に向かうことというのが大事なことだと思うわけですね。今回やっぱりすごくセンシティブな問題でありますから、非常に事務所としても後手後手な感じがしてなかなか時間がかかって皆さんの前に立つことはできなかったんですが、今後やっぱりこういうことがないように進めていかなければいけないですし、速やかな救済というのが一番大事だと思うわけですね。僕も一生懸命記憶をたどりましたけど、やっぱりわからない部分もあって、でもわからないままではダメなので、大事なのは、これからかなと思ってます。まずは、向き合うこと、そしてやっぱり踏み出すことっていうのは大事だと思いますので、あいつ(自分)に資格があったかどうかっていうのは、後々皆さんに判断していただければと思います。ただ、やはりその覚悟を持って進もうと思っていますので、どこまで理解を得られるか分かりませんけど、まずは中心となってやっていこうと。今のままではやはりダメだと思いましたので僕は表現者としては、まず年内をもって引退させてもらって、この問題にちゃんと取り組んでいくということですね。10代の頃もしやってたとしても、20代の時もしやってたとしても、今50代でありますので、やっぱり考え方であるとか行動とかってのはだいぶ違うと思うんです。もちろん違ってないといけないですし、その覚悟を持ってこれから進めていきたいなとは思います。皆さんたくさん意見がおありになるのはわかるんですけどまずはやること、これが大事だと思ってます。
ジャニーズ性加害問題
ジャニーズ事務所は5月14日、元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモト氏がジャニー氏からの性加害を訴えていたことを受け、「当社創業者である故ジャニー喜多川による性加害問題につき、大きな失望とご不安を与えてしまい、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。ジュリー氏による動画と文書を公開した。そして26日には、書面にて「心のケア相談窓口の開設」「外部専門家による再発防止特別チームの設置」「社外取締役」の3つの対策を発表。6月12日には事務所が新たに設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」が会見を行っていた。(modelpress編集部)
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