【漫画】涙が止まらない…妻を亡くした夫と猫の話に「切ないけど優しさに溢れた最高の漫画」との声

2023.08.02 18:30

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、“妻を亡くした男性と愛猫とのやり取り”をテーマに描いた漫画『さいごの1週間』をピックアップ。

作者である漫画家の福地翼さんが、2023月6月11日に本作をTwitterに投稿したところ、5.9万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では福地翼さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

妻を亡くした男性の前に突如現れたのは…

夫婦と愛猫で過ごしていたある日、妻のユミが亡くなってしまう。残された夫のトオルは、ユミに先立たれた悲しみに襲われ、愛猫のクロを抱きながら涙が止まらなかった。

そして流した涙がクロに落ちると、どこからともなく「泣かないで　トオルさん」との声が…。トオルは、すぐにユミだと思い部屋中を探すが、彼女の姿はどこにも見当たらない。すると再び「ここだよ　トオルさん」と呼びかけられたことで、トオルは愛猫のクロに話しかけられていたことに気づく。

どうやら亡くなったユミがクロに乗り移ったようで、クロはトオルに「一週間だけクロが体を貸してくれたの」と告げる。突然のことに驚きを隠せないトオルだったが、“たとえ猫でも再びユミと一緒に生活を送れる”と思い、嬉し涙を流すのだった。

それからトオルは、猫のユミと一緒にご飯を食べたり、猫じゃらしで遊んだり、同じ布団で寝たり、楽しい毎日を過ごす。そしてあっという間に一週間が経ち、ユミがクロに体を返す日が訪れる。

「短い間だったけど…トオルさんとまた暮らせて幸せだったよ」という猫のユミの言葉に、トオルは「僕もだよユミ…」と返答。しかし、続けてトオルは意外なセリフを言い放つのだった――。

ラスト1ページで、衝撃的な展開と切なくて感動的なシーンが待ち受ける本作。ネット上では、「ラストシーンで涙が止まらなくなった…」「めちゃくちゃ良い話。泣ける」「切ないけど優しさに溢れた最高の漫画」「心が震える結末だった」「愛の深さがすごい」などのコメントが寄せられている。

――『さいごの1週間』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

当時iPadを買ったばかりだったので、デジタル作画の練習のためにショート漫画をTwitterに投稿していました。こちらもそのうちの一本です。

また飼っていた猫が亡くなって、ちょっと気持ちの整理がつかなくて、漫画という形でアウトプットしたら少しは楽になるかなと思い描きました。

――本作では、“猫の本当の正体”がわかるシーンがとても感動的で印象に残りました。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

悲しい話なので、できるだけ印象を和らげたくて淡いカラーで色を塗ってみました。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

最後猫を抱きしめる主人公の涙を見えるか見えないかくらいでうっすら描いた所です。クロの優しさからの行動だったので号泣するのも違うかなと。

――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか？

ほぼ思いつきです(笑)。

――福地翼さんの作品は、魅力的なストーリーはもちろん、各作品に合わせてキャラなどの描き方も変えている印象を受けました。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？

絵柄が定まらないでお馴染みの僕なんですが、ラブコメなら柔らかく、バトルならカッコ良く…みたいな所は意識してます。作家性も大事ですが、伝えたいことがちゃんと伝わることが重要かなと思うので。

――今後の展望や目標をお教えください。

漫画しか描けないので、生涯現役でやっていきたいと思ってます。とりあえず体力的な面が心配なので、身体のメンテナンスはしっかりしていきたいと思います。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いつも僕の漫画を読んでいただきありがとうございます！これからさらに暑くなっていくと思うので、水分補給しっかりしていきましょう。