予備校講師YouTuberもりてつ、自身が立ち上げた「ただよび」とのトラブルを明かす 訴訟も検討

予備校講師YouTuber

“もりてつ”こと森田鉄也は、英語の予備校講師です。「四谷学院」や「東進ハイスクール」での指導経験や、TOEIC満点を90回以上達成する英語の実力を活かして、現在は「武田塾」の講師を務め、受験生に英語を指導する動画などを投稿しています。

「ただよび」（同25万人）は、もりてつの呼びかけで2020年3月に始まった“YouTube予備校”で、それぞれの科目のスペシャリストが行う授業動画を無料で配信しています。

ところか同年10月、もりてつはただよびへの出演を辞めると発表。その理由については、守秘義務があり詳しく話せないとした上で「できないことがあったから」と説明しました。動画のコメント欄には「中途半端感、迷走感が否めない」「結局は森田先生は何がやりたかったの？」など、もりてつを批判する声が多数寄せられ、動画の低評価率は7割を超えました。

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報酬・交通費はゼロで動画公開禁止の「命令」も

今年5月15日、もりてつは、ただよびで現代文講師をしていた宗慶二を招いて、ただよびの動画更新が一時的に止まったことについて話す動画を投稿しています。

もりてつは、ただよびへの出演を辞めた背景について、報酬ゼロ、交通費ゼロで授業をおこなっていたことや、自分のチャンネルで動画を出すことを禁止する「命令」があったことを明かしました。講師への報酬などはその後改善されたようですが、過去のただよびの運営体制では講師の負担が大きかったことを指摘しています。

6月10日にもりてつは、「ただよびに乗り込んで交渉してきた」と題した動画を公開。ただよびでの配信向けに収録した授業動画の権利をめぐって、ただよびの運営会社であるStuDeeplと交渉中であることを伝えています。

29日に公開した動画でもりてつは、こちらの呼びかけに対して現社長からの連絡が一切なく、このまま無視が続くようであればただよびを訴えるつもりであることや、弁護士がすでに書類を作成していることも明かしました。

現社長から音沙汰なし

もりてつがただよびに所属していたときの社長はすでに交代しており、現在の社長が過去の運営に関わっていた可能性は低いと考えたため、もりてつは動画の権利に関する交渉を始めたようです。しかし、その現社長とは一度だけ、1時間程度の対談が成立したきりで、それ以降は音沙汰がないとのこと。

もりてつはただよびの状況について、運営体制が変わったものの自分たちではスポンサーが得られず、手を伸ばした事業もことごとく失敗したことで赤字が膨れ上がっていると指摘します。来月にはただよびのチャンネルは譲渡されるだろう、というのがもりてつの見立てであり、自分や他の講師が一生懸命作った動画が知らない誰かの手に渡ってしまう前に行動を起こさなければならないと話します。

また、もりてつは

このまま僕らの動画がただただ誰かの手に渡ってしまうというのは、やっぱり到底許されないというか、許したくはないですよね。あんなに汗水垂らして、死にものぐるいで、それでいて報酬ゼロですからね。違法性はかなり高いと思ってまして、彼らのやってきたことは。

と、ただよびの仕打ちに対する怒りをあわらにします。

他の講師に隠して1人の人物に高額の給料が支払われていたことや、「接待交際費」がかさんでいたことを挙げ、「どうやっても黒字にはならない」「最初から赤字で全部やっていく、みたいな形になっていましたね」と過去のただよびの運営体制の問題点に触れています。

辞めるときに「何も話すな」と言われた

ただよびを辞めたとき、もりてつは「何も話すな」「話したらこっちも戦う」と言われ「脅迫みたいなものを受けた」のだとか。こうした過去も踏まえ、もりてつは

僕だけが悪者にされて大変な目に遭いましたけど、裏ではいろんなことをやられてたってことが明るみに出るかもしれないですね。でもそういうことしたくないので、（動画を見ている関係者は現社長に）是非とも連絡してあげてください。

と、あくまで話し合いによる解決を望んでいると強調しています。

この動画のコメント欄には

経営者に振り回されることが多いですね……。もりてつさん自身が経営者の道に進まれたのは自然な流れだったんだろうなと思います。

ご自身が関わった会社を訴えるのがどれほどつらいか。でも、それでも訴えなければいけないというのが、もりてつ先生の苦渋の決断ですね。

など、もりてつに同情し、応援する声が上がっています。