生者と死者となった姉妹の本当の"想い"をつなぐ漫画が「泣ける」と話題

【漫画】感涙必至…葬儀屋がつなぐ"生者と死者の本当の想い"に「何度見ても感動」と反響の声続々

2022.12.19 18:30
生者と死者となった姉妹の本当の"想い"をつなぐ漫画が「泣ける」と話題

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、幽霊の視える葬儀屋さんが事故で亡くなった姉の最後の化粧をしたい妹と亡くなった姉、それぞれの"想い"を繋ぐ漫画『幽霊が視える葬儀屋さん 終の舞台』をピックアップ。

作者である吉良いとさんが11月18日にTwitterに投稿したところ、4.8万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、吉良いとさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

幽霊が“視える”葬儀屋さんが生者と死者になった姉妹の"想い"を繋ぐ本作

ある日、幽霊が「視える」葬儀屋の社長・烏丸枢のもとへ1人の依頼人が現れた。依頼人である桜野すずめは、事故で亡くなった姉にメイクを施したいと申し出るが、枢は「やめた方がいい」と彼女に厳しい現実を突きつける。

枢が申し出を断った背景には、事故で亡くなった姉であり女優の桜野ツバメからの依頼が関係していた。事故によって変わり果てた姿となったスズメは、妹にひどい顔を見られたくないとメイクを断るように依頼していたのだ。

その後、すずめはツバメが亡くなった場所へと枢に連れ出され、事故直前の出来事や姉に迷惑をかけ続けていたことなどを打ち明けはじめた。枢が幽霊となったツバメの本当の気持ちを伝えると、すずめは「今、一瞬お姉ちゃんが見えました」と言い、改めて姉へ最期のメイクを施すことを決意したのだった。

後悔を残した"生者と死者"の想いがつながる悲しくも優しいラストや多彩な感情表現が話題を呼んだ本作にTwitter上では「泣いた」「何度見ても感動します」「優しい世界観」「こういう風に故人がみていてくれたら嬉しいな」「最後のセリフかっこよすぎ」など多くのコメントが寄せられている。

「死」をただの出来事で終わらせないように 作者・吉良いとさんが創作の裏側を語る

――『幽霊が視える葬儀屋さんの話』のお話を描こうと思ったきっかけや理由があればお教えください。

葬儀屋さんのお話を描いた当時、私は会社員でした。漫画家を目指す上でまず1作品描き上げようと思い、何を題材にしようか…と考えたところ、「葬儀屋さん」「幽霊」「お悩み解決モノ」といったワードが浮かびました。おそらく、幼少期に経験した身近な人のお葬式が印象に残っていたからだと思います。

――「幽霊が視える葬儀屋さん」シリーズでは、死者と残された遺族の両方に焦点を当てているようにお見受けします。あえて両者の感情を描く理由がありましたらお聞かせください。

現実のお葬式では、遺された人たちの思いを故人に伝えることができても、故人がそれに応えることができません。逆も然りです。両者の後悔をどちらも解決できたらいいのに…と生まれたのが『幽霊が視える』葬儀屋さんでした。喧嘩したまま死別した姉妹、本音を言えず二度と会えなくなった親子…葬儀屋さんはそれぞれを「繋ぐ」存在です。

誰かの一方的な押し付け、ではなくお互いがお互いに手を伸ばそうとしているのを葬儀屋さんが少しだけ手助けする…「幽霊が視える葬儀屋さん」はそんな漫画なんだと作者自身は思っています。だからこそ、両者の感情を描く、ということにはとても意味があります。

――本作を描く上で特にこだわっている点や、「ここを見て欲しい」というポイントがあればお教えください。

大事な場面でのキャラクターの表情はこだわって描いています。読者の方にも共感してもらえるように、感情の移ろいは丁寧に表現するよう心がけていますね。特にキャラクターが涙を流す場面は、お話の中で一番気合いを入れています。

――吉良いとさんは「幽霊が視える葬儀屋さん」シリーズをはじめ、「死」をテーマに描かれる作品が多数あるようにお見受けします。「死」をテーマに描く上で気を付けていることがあればお教えください。

「死」をただの出来事で終わらせないように気を付けています。その人の死で主人公は何を思っているのか?悲しいのか、怒りなのか、喜びなのか?悲しい、ならば主人公は何を一番後悔しているのか?その後悔がもし晴れたら、主人公はどんな表情をするのだろうか?といった様に感情で主人公が動く漫画にしています。ここの描写が不十分だと、自分でも違和感が生じてしまうのでお話を書き直すことも多いです。

――吉良いとさんは、これまでさまざまなテーマの作品を描かれていますが、今後書いてみたいテーマなどがありましたらお教えください。

今描きたい、と思っているのは1人の「人生」をじっくり描いたような作品です。これまで「生と死」は多く描いてきたので、今度は生きている間をしっかり物語にしてみたいなぁ…と。読んでくださる人を応援できるような漫画に挑戦してみたいですね。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

いつも作品をお読みくださり有難うございます!葬儀屋さんの物語は商業連載版で一区切りがついたのですが、今もこうして新しいお話をお届けできるのは葬儀屋さんのお話を応援してくださる皆様のおかげです。これからも描きたいお話がたくさんあるのでお付き合いくださると嬉しいです!

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