チョコレートプラネットの長田庄平(左)と松尾駿

チョコプラ、YouTubeで大ヒット連発も“バズる”は意識せず…“面白い”最優先で「ビジネスにはしたくない」

2022.11.27 08:30
チョコレートプラネットの長田庄平(左)と松尾駿

様々な人気番組に引っ張りだこで、YouTubeチャンネル登録者数は170万人以上というチョコレートプラネット。彼らのテレビ朝日の新番組「チョコプランナー」(毎週月曜夜2:16-2:36 ※関東ローカル)が10月より放送されている。番組では、YouTubeでも数多くのヒットを生み出しているチョコプラが、“バズる”サムネを考案する「サムネイルプランナー」などといった企画を展開している。そんなチョコプラであるが、長田庄平はコンビのYouTubeについて「“バズる”ことは意識してない」「自分たちがやりたいものだけをやっている」とスタンスを明かし、「自分が面白いと思うものがブレちゃう気がするから、ビジネスにはしたくない」と“プランナー”としての矜持を述べた。一方の松尾駿は「僕は“長田さんベース”」と話し、長田に対し全幅の信頼を寄せていることを明かした。

松尾駿が語る、相方への信頼「基本的に僕は“長田さんベース”」

――まずは、「チョコプランナー」をここまでやられての感想を聞かせてください。

長田:僕らはすごくリラックスして楽しんで収録に臨んでいるんですけど、まだ始まったばかりで結果が出る段階でもないので、このままいって大丈夫なのかという不安はあります。ただ、これから挑戦していきたいこともありますし、可能性は無限大に広がる番組だと思っています。

松尾:自前の服でメイクもせず、家から飛び出してきたまんまの格好でやっています。そんなラフなノリで結果を出せたら最高ですね。

――番組では、バズる動画のサムネイルを考案する企画「サムネイルプランナー」が展開されています。長田さんが、YouTubeチャンネルの企画を主に考えているそうですが、サムネは動画をバズらせる上でやはり重要なのでしょうか。

長田:そうですね。でも企画を考える時、サムネイルから入っているわけではなく、作品ベース、作品先行なんですよ。何がどうバズるかわからないから、とりあえず自分が面白いと思えるような企画を考えて、撮影をした後にサムネイルを考える、というスタンスなんです。

――一方で松尾さんも、アイデアを出したりするのでしょうか。

松尾:長田さんが「これ撮るから」と決めた企画に対して「じゃあ、こういう風にやるのはどう?」と提案はしますけど、基本的に僕は“長田さんベース”でやっています(笑)。

バズを生み出す秘訣は「まったく分からない」…“バズる”は意識せずに「お金よりも面白さ」

――これまでYouTubeで様々な動画をこれまでヒットさせてきたわけですが、バズを生み出す秘訣は何なのでしょうか。

長田:自分でもまったく分かっていません。ただただ、やりたいことをやっているだけなんで。YouTubeに関して「これをバズらせよう」と思ってバズらせた企画なんて一つもないですし、そもそも、バズらせようと思って作っていないんです。自分たちが面白いと感じるもの、やりたいものだけをやるということに軸を置いていて、逆に言えば、“バズる”ことは意識していません。

――YouTubeを始めると、どうしても再生数至上主義になってしまいそうなものですが、意識しないようにしている理由をお聞かせください。

長田:とにかく、ビジネスにはしたくなかったんです。ビジネスにしちゃうと、やっぱりつまらなくなっちゃうというか…。それに振り回されちゃうのは嫌だったから、バズらなかったらバズらなかったでいいし、バズったらラッキーだなと。バズっている動画の下に、バズっていないゴミみたいな動画が実はいっぱいあるんですよ(笑)。正味、打率でいったら、2~3割程度です。だからこそ、とにかく数を出していこうとは意識しています。

――ビジネスにしたくないのはなぜですか。

長田:自分が面白いと思うものがブレちゃう気がするからです。もちろん、お金は稼ぎたいですけど、「面白いことをやる」ということの延長戦上にあると考えていて。「お金があればもっとやりたいこと、面白いことをできるはずだから、そのための運用費としてお金を稼ぎたい」という感覚でいます。お金を貯めたいというよりは、お金があったらもっと面白いことができるのにな…というふうに僕は考えています。

YouTube撮影の裏側…スタジオで「この企画はやめよう」も

――長田さんが面白いと思う企画を、松尾さんもやはり面白いと感じているのでしょうか。

松尾:そうですね。面白いと思いますし、僕は、長田さんが考えた企画をどうやったらもっと面白くできるのかを探りながらやっています。とはいえ、そんなに難しく考えずやってます。たとえば、長田さんから「撮ろう」と言われてスタジオに行っても、「なんか今日違うな…」という感じになって、「この企画はやめておこうか」となることもありますし。

――「財津チャンネル」「Re:Hackshun」「香水」など、チョコレートプラネットチャンネルでは、YouTubeあるあるやYouTubeで流行っているものをフリにした笑いをよく手掛けている印象を受けます。

長田:僕がYouTubeを見るのが好きなんです。ダラーっとYouTubeを見ていて、面白いなと思ったものをパロディにできないかなと考えていますね。

松尾:「Re:Hackshun」に関しては、長田さんから早めに発注が来ました。動画の中で僕がモノマネしてる成田祐輔さんについて、「この人、やるから見ておいて」と言われていたので、どうやったらマネできるかなと考えたのを覚えています。

――余談なのですが、実は長田さんと同じ中学校に通っていた方から、長田さんは中学時代からすでに面白い企画を自主的に行うなど、クリエイティブだったとお伺いしました。

長田:え、ほんとですか!? そうだったかなぁ…。

松尾:中学生の時から色んなものを作って生み出し、今、YouTubeで様々な動画をバズらせている起源は中学校にあり…ということですね。

長田:いや、無理矢理寄せなくていいから(笑)。中学の頃なんて廊下を走って転がり回ってた記憶しかないですけどね。でも、生徒会に入っていたから、その時の活動を覚えていてくれているのかもしれないですね。

松尾:じゃあ、生徒会という小さな規模でバズっていたものが、今やYouTubeに舞台を移してバズっていると。

長田:うまいこと結び付けようとしなくていいから(笑)。

モノマネでブレイクしたことに戸惑いも…「すんなりと受け入れる」戦法に変化

――お二人は2006年に結成し、2008年には「キングオブコント」の決勝に進出するなど、すぐに頭角を現しました。ただその後、ブレイクのきっかけを掴んだきっかけは、和泉元彌さんやIKKOさんのモノマネでした。コント師であるのに、モノマネで注目されたことについて不本意に感じたりはしませんでしたか。

長田:たしかにコントをずっとやってきて、コントで売れると思っていましたから、モノマネでフィーチャーされた時にはやはり戸惑いがありました。でも、やっていくにつれて「こういう戦い方もあるんだな」と見えてきて。逆にすんなりと受け入れてしまったほうが戦えるなと感じたので、そういった戦法に変えましたね。

松尾:僕も以前は「キングオブコント」で優勝して売れるというルートしかないと勝手に思い込んでいました。だけど、僕らを見てもわかる通り、色んな道があるわけですし、道は一つじゃないということを後輩にも教えてあげたいですね。

――インパクトがあるネタ・キャラで一気に売れて消費されてしまう芸人さんも多くいらっしゃる中で、お二人はモノマネやTT兄弟でブレイクし、今に至るまでいわゆる“売れてる状態”を継続しています。どのような“消費されない工夫”をしてきたのでしょうか。

長田:モノマネの次に、TT兄弟、YouTubeの「香水」「悪い顔選手権」がうまいこと出てきてくれましたが、いずれも狙ってやったことでじゃないので、単純に運が良かっただけのような気もします。ただ、軸としてずっとコントをやり続けていたのが、一つ大きかったと思いますね。ネタ番組ではしっかりと出せるネタがありますし、バラエティ番組の企画では「読解する力」が秀でているのかなと思うので、どの現場でも「何を求められて何を提供すべきか」を考えてやっています。そこが“違い”になっているのかもしれません。

松尾:これまで僕は、消費されていった先輩方や後輩たちを見て、なぜその人たちは消費されていたのかをよく観察してきました。売れることは「運」でしかないと思ってますけど、売れてから落ちていくのには理由があるはずなんです。たとえば、あいさつが適当になるとか、楽屋で声がでかくなるとか。そういう売れた人たちの嫌なところを僻みで見ていたので、それだけはしないようにと心がけてやってきました(笑)。

――話は番組のことに戻りますが、YouTubeで得た知見を活かして、「チョコプランナー」でやりたいことをお聞かせください。

長田:自分もいろいろ動画を見ているので、それを基に、「サムネイルプランナー」でサムネイルを企画していけたらと思います。

松尾:この番組をきっかけに、なにか長田さんの中で良いアイデアが浮かんで、逆に他の機会にも還元できればなと。そうなれば、ラッキーだなと(笑)。

――最後に番組に向けての抱負をお聞かせください。

長田:この番組から大スターを生み出せるよう、斬新なプランニングをどんどん仕掛けていきたいと思いますので、ぜひ、見ていただけるとうれしいです。

松尾:確実にモンスター動画が生まれるはずですから、絶対に今のうちにチェックしたほうがいいぞということを言っておきたいですね。

文=こじへい

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