佐藤健「るろうに剣心」で描きたかった剣心&薫のラスト 撮影現場で武井咲に救われた瞬間<インタビュー>
2021.06.20 08:30
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第1作目の公開から約10年の時を経て完結を迎えた『るろうに剣心』。10年間、主人公・緋村剣心として走り抜けた佐藤健(32)と、剣心をそばで支える神谷薫を演じた武井咲(27)が、モデルプレスのインタビューに応じた。
原作最後のエピソードとなる「人誅篇」をベースに、剣心と最恐の敵・雪代縁(新田真剣佑)とのクライマックスを描く『The Final』。過去と向き合い、薫と共に生きる未来のために戦い抜くことを選んだ剣心、それを受け止め最後まで支えることを決意した薫の姿が描かれる――。
佐藤:このエピソードは、原作の最終回に近い部分の内容なんですが、原作では少年漫画としての最後ということで、しっかりと剣心の中にある答えを言葉にして、「これから自分はこう生きていく」ということを描いている。縁との戦いを通して剣心の答えを出す、ということをされていたんです。
でも僕は、縁との戦いで剣心自身の答えを出すのではなく、縁との向き合いをこの作品で描きたかったんです。だから剣心は縁に対してどんな言葉をかけるか、どう存在しているかという部分をメインに考えて大友監督とお話させてもらいました。具体的に剣心のセリフも、撮影のギリギリまで自分で考えて、監督はそれを待っていてくれて、ここではこういうことを言いたいとお話させてもらいました。
武井:私は撮影が始まる前、大友さんと久しぶりにお会いしたときに、私自身のプライベートの経験を薫ちゃんに生かせるんじゃないかという話をしていただいたんです。そこがまず私にとって一番変化した部分でもあったので、そのお話をさせてもらったことが力強かったですし、受け止めてくださったのが嬉しかったです。今回は薫ちゃんが剣心の過去を知って、どう受け止めていくのかというのが大きな部分だと思うので、すごく考えました。
― 剣心と薫、最初のお二人でのシーンは覚えていますか?
佐藤:クランクインが、みんなで牛鍋を食べるシーンだったんです。平和なところから始まったので、やっぱりメンバーが揃うとすごく懐かしい感じがして、戻ってきたんだなと実感しました。
武井:私は健さんに「髪型、それどうなの?」って言われたことをすごく覚えています(笑)。
佐藤:初日に前髪がめっちゃ短かったんですよね。
武井:5年ぶりなのにそんなちょっとした変化も見抜くなんてさすがだなぁと思いました。
佐藤:変化に気づくとかではなく、ただただ前髪が短かったっていう…(笑)。
武井:そんなやり取りもあって、懐かしさももちろんですが、すぐに馴染めたのが嬉しかったです。「懐かしい」よりも「帰ってきた」というほうが近い感覚でした。でも私自身、最初はちょっと探っていたような感じもありました。こんなにも長い間、一人の役柄を演じることが初めてだったので、どんな心持ちでいったらいいのか正直あまりわからなくて。とにかくこのチームでまた作品を作れる、そこに参加できるということに安心しつつ、緊張した気持ちで現場に行っていました。だけど剣心や弥彦、左之助、恵がいて、現場に入ると、すっと不安もなくなるような感覚でした。
佐藤:これまでのエピソードは薫との距離が縮まっていくような終わり形で、僕もすごく好きなシーンなんですが、今回それが最後なので非常に難しいなと思っていました。映画として最後だから、このシリーズのラストだから、という考えではなく、やっぱり剣心だったら純粋に目の前にいる薫と向き合うだろうと思ったんですよね。剣心は薫に過去を打ち明けた後なので、いろんな感情が薫の中にあることも察しているはず。そんな薫に対して剣心だったらどんな言葉をかけるんだろう、どう接するんだろう、それだけを考えて最後のシーンは臨みました。僕も好きな印象的なシーンになっています。
― 薫にかける言葉も監督と話しながら決めていったのですか?
佐藤:そうですね。その言葉が薫にどれだけ伝わったかはわからないんですけど。「ん?」って顔をしてました(笑)。
武井:はは(笑)。予想外でした?
佐藤:そんなことないよ。
武井:本当ですか(笑)? 剣心とのラストのシーンは、当日台本を読んだときに、想像していたシチュエーションと変わっていたんです。何かこそこそ監督と健さんがお話していて。なんだろうなと思っていたら、紙を当日渡されて。そこに剣心のセリフと薫ちゃんが返す言葉と「あとはお任せします」と。なので本番がちょっと怖かったんですけど、“その先は新鮮に受け取ってくださいね”という感じの撮影で。とにかくやってみないと、というようなラストでした。
佐藤:そうだったっけ?
武井:そうですよ。ずっと監督と話してたじゃないですか。入る隙もないって感じです!
佐藤:そんなことないですよ(笑)。
佐藤:今日も久しぶりに武井さんと一緒のインタビューでお話してますけど、薫というキャラクターがやっぱり合っているなと。いい意味で物事を深刻に捉えすぎないところとか。
武井:いい意味ですか(笑)?
佐藤:いい意味ですよ。剣心含め、周りのキャラクターがシリアスなので、現場でも結構重くいる中、武井さんはライトに現場にいてくれるので救われます。一緒にいて気持ちが軽くになるというのは武井さん自身にもありますし、薫の魅力でもあるなと思います。
武井:現場では、この空気に負けないようにしようという思いが正直あったと思います。健さんと大友さんは、本当にずっと台本と向き合っていらして、怖いくらいに撮影しかしてないようなお二人なので。
佐藤:怖いくらい撮影しかしない(笑)?
武井:怖いくらい撮影に夢中でした。健さんは本当に日が暮れるまで、日が暮れたって作品と向き合っている方なんです。きっと薫ちゃんは強い意思を持っていつも信じて剣心を待っている。そんな薫の姿が剣心の拠りどころになっていたり、気づいたら家族のようになっていたり、そんな存在であれたらいいなと思いながら薫を演じていました。なので、褒めていただけたのかわからないんですが(笑)、私も健さんにそう感じていただけたならよかったです
佐藤:褒めてますよ(笑)!
――武井のやわらかな空気に「救われた」と佐藤が話すように、対談中も和やかで自然と笑顔がこぼれるようなやり取りを交わす2人の姿が印象的だった。10年間、思いをともに走り続けた2人だからこその空気感。剣心と薫がどんなラストを迎えるのか、スクリーンで見届けてほしい。(modelpress編集部)
出演:
<The Final>佐藤健 武井咲 新田真剣佑 青木崇高 蒼井優 伊勢谷友介 土屋太鳳 有村架純 江口洋介
<The Biginning> 佐藤 健 有村架純 高橋一生 村上虹郎 安藤政信 北村一輝 江口洋介
ストーリー:
かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心だが、新時代の幕開けとともに、斬れない刀=逆刃刀<さかばとう>を持ち穏やかな生活を送っていた。最狂の敵・志々雄真実が企てた日本転覆の計画を阻止するため、かつてない死闘を繰り広げた剣心達は、神谷道場で平和に暮らしていた。しかし、突如何者かによって東京中心部へ相次ぎ攻撃が開始され、剣心とその仲間の命に危険が及ぶ。果たして誰の仕業なのか?何のために?それは、今まで明かされたことの無い剣心の過去に大きく関係し、決して消えることのない十字傷の謎へとつながっていく。そして、これまで語られることのなかった<十字傷>の謎に迫る「るろうに剣心 最終章 TheBeginning」へ続いていく。動乱の幕末期と明治維新後の新時代の 2 つの時代を通して描く!2 つの作品を通して描かれる「るろうに剣心」史上最高のクライマックス。「るろうに剣心」のすべてがここにある――。
武井咲 衣装クレジット
・ワンピース/ラウタシー(ブランドニュース)
・ピアス/マリハ
【問い合わせ先】
・ブランドニュース/03-3797-3673
・マリハ/03-6459-2829
佐藤健×武井咲、5年ぶり再会の撮影現場で交わした言葉
― 前作から5年ぶりの撮影となりましたが、作品に入るにあたって、監督とはどんなお話をされていましたか?佐藤:このエピソードは、原作の最終回に近い部分の内容なんですが、原作では少年漫画としての最後ということで、しっかりと剣心の中にある答えを言葉にして、「これから自分はこう生きていく」ということを描いている。縁との戦いを通して剣心の答えを出す、ということをされていたんです。
でも僕は、縁との戦いで剣心自身の答えを出すのではなく、縁との向き合いをこの作品で描きたかったんです。だから剣心は縁に対してどんな言葉をかけるか、どう存在しているかという部分をメインに考えて大友監督とお話させてもらいました。具体的に剣心のセリフも、撮影のギリギリまで自分で考えて、監督はそれを待っていてくれて、ここではこういうことを言いたいとお話させてもらいました。
武井:私は撮影が始まる前、大友さんと久しぶりにお会いしたときに、私自身のプライベートの経験を薫ちゃんに生かせるんじゃないかという話をしていただいたんです。そこがまず私にとって一番変化した部分でもあったので、そのお話をさせてもらったことが力強かったですし、受け止めてくださったのが嬉しかったです。今回は薫ちゃんが剣心の過去を知って、どう受け止めていくのかというのが大きな部分だと思うので、すごく考えました。
― 剣心と薫、最初のお二人でのシーンは覚えていますか?
佐藤:クランクインが、みんなで牛鍋を食べるシーンだったんです。平和なところから始まったので、やっぱりメンバーが揃うとすごく懐かしい感じがして、戻ってきたんだなと実感しました。
武井:私は健さんに「髪型、それどうなの?」って言われたことをすごく覚えています(笑)。
佐藤:初日に前髪がめっちゃ短かったんですよね。
武井:5年ぶりなのにそんなちょっとした変化も見抜くなんてさすがだなぁと思いました。
佐藤:変化に気づくとかではなく、ただただ前髪が短かったっていう…(笑)。
武井:そんなやり取りもあって、懐かしさももちろんですが、すぐに馴染めたのが嬉しかったです。「懐かしい」よりも「帰ってきた」というほうが近い感覚でした。でも私自身、最初はちょっと探っていたような感じもありました。こんなにも長い間、一人の役柄を演じることが初めてだったので、どんな心持ちでいったらいいのか正直あまりわからなくて。とにかくこのチームでまた作品を作れる、そこに参加できるということに安心しつつ、緊張した気持ちで現場に行っていました。だけど剣心や弥彦、左之助、恵がいて、現場に入ると、すっと不安もなくなるような感覚でした。
剣心と薫の結末「剣心だったら…それだけを考えた」佐藤健が描きたかった薫とのラスト
― 「The Final」では剣心と縁の闘いはもちろん、剣心と薫がどんなラストを迎えるのかも見どころだと思います。二人の結末にどのような思いを込めて演じられましたか?佐藤:これまでのエピソードは薫との距離が縮まっていくような終わり形で、僕もすごく好きなシーンなんですが、今回それが最後なので非常に難しいなと思っていました。映画として最後だから、このシリーズのラストだから、という考えではなく、やっぱり剣心だったら純粋に目の前にいる薫と向き合うだろうと思ったんですよね。剣心は薫に過去を打ち明けた後なので、いろんな感情が薫の中にあることも察しているはず。そんな薫に対して剣心だったらどんな言葉をかけるんだろう、どう接するんだろう、それだけを考えて最後のシーンは臨みました。僕も好きな印象的なシーンになっています。
― 薫にかける言葉も監督と話しながら決めていったのですか?
佐藤:そうですね。その言葉が薫にどれだけ伝わったかはわからないんですけど。「ん?」って顔をしてました(笑)。
武井:はは(笑)。予想外でした?
佐藤:そんなことないよ。
武井:本当ですか(笑)? 剣心とのラストのシーンは、当日台本を読んだときに、想像していたシチュエーションと変わっていたんです。何かこそこそ監督と健さんがお話していて。なんだろうなと思っていたら、紙を当日渡されて。そこに剣心のセリフと薫ちゃんが返す言葉と「あとはお任せします」と。なので本番がちょっと怖かったんですけど、“その先は新鮮に受け取ってくださいね”という感じの撮影で。とにかくやってみないと、というようなラストでした。
佐藤:そうだったっけ?
武井:そうですよ。ずっと監督と話してたじゃないですか。入る隙もないって感じです!
佐藤:そんなことないですよ(笑)。
佐藤健、武井咲と薫に共通する魅力「救われます」
― 約10年という時間、剣心と薫を演じられて、それぞれのキャラクターや、佐藤さん、武井さんお互いに感じる魅力はどんなところでしょうか?佐藤:今日も久しぶりに武井さんと一緒のインタビューでお話してますけど、薫というキャラクターがやっぱり合っているなと。いい意味で物事を深刻に捉えすぎないところとか。
武井:いい意味ですか(笑)?
佐藤:いい意味ですよ。剣心含め、周りのキャラクターがシリアスなので、現場でも結構重くいる中、武井さんはライトに現場にいてくれるので救われます。一緒にいて気持ちが軽くになるというのは武井さん自身にもありますし、薫の魅力でもあるなと思います。
武井:現場では、この空気に負けないようにしようという思いが正直あったと思います。健さんと大友さんは、本当にずっと台本と向き合っていらして、怖いくらいに撮影しかしてないようなお二人なので。
佐藤:怖いくらい撮影しかしない(笑)?
武井:怖いくらい撮影に夢中でした。健さんは本当に日が暮れるまで、日が暮れたって作品と向き合っている方なんです。きっと薫ちゃんは強い意思を持っていつも信じて剣心を待っている。そんな薫の姿が剣心の拠りどころになっていたり、気づいたら家族のようになっていたり、そんな存在であれたらいいなと思いながら薫を演じていました。なので、褒めていただけたのかわからないんですが(笑)、私も健さんにそう感じていただけたならよかったです
佐藤:褒めてますよ(笑)!
――武井のやわらかな空気に「救われた」と佐藤が話すように、対談中も和やかで自然と笑顔がこぼれるようなやり取りを交わす2人の姿が印象的だった。10年間、思いをともに走り続けた2人だからこその空気感。剣心と薫がどんなラストを迎えるのか、スクリーンで見届けてほしい。(modelpress編集部)
『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』公開中
監督/脚本:大友啓史出演:
<The Final>佐藤健 武井咲 新田真剣佑 青木崇高 蒼井優 伊勢谷友介 土屋太鳳 有村架純 江口洋介
<The Biginning> 佐藤 健 有村架純 高橋一生 村上虹郎 安藤政信 北村一輝 江口洋介
ストーリー:
かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心だが、新時代の幕開けとともに、斬れない刀=逆刃刀<さかばとう>を持ち穏やかな生活を送っていた。最狂の敵・志々雄真実が企てた日本転覆の計画を阻止するため、かつてない死闘を繰り広げた剣心達は、神谷道場で平和に暮らしていた。しかし、突如何者かによって東京中心部へ相次ぎ攻撃が開始され、剣心とその仲間の命に危険が及ぶ。果たして誰の仕業なのか?何のために?それは、今まで明かされたことの無い剣心の過去に大きく関係し、決して消えることのない十字傷の謎へとつながっていく。そして、これまで語られることのなかった<十字傷>の謎に迫る「るろうに剣心 最終章 TheBeginning」へ続いていく。動乱の幕末期と明治維新後の新時代の 2 つの時代を通して描く!2 つの作品を通して描かれる「るろうに剣心」史上最高のクライマックス。「るろうに剣心」のすべてがここにある――。
佐藤健 プロフィール
1989年3月21日生まれ、埼玉県出身。映画『るろうに剣心』シリーズで幅広い層から不動の人気を獲得。おもな作品は『何者』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』『亜人』『ひとよ』、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」「恋はつづくよどこまでも」など。武井咲 プロフィール
1993年12月25日生まれ、愛知県出身。2006年「第11回全日本国民的美少女コンテスト」にてモデル部門賞、マルチメディア賞を受賞し芸能界入り。おもな作品に『愛と誠』『今日、恋を始めます』、「黒革の手帖」「今からあなたを脅迫します」などがある。武井咲 衣装クレジット
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