岡田結実、上川隆也、加藤シゲアキ(提供写真)

NEWS加藤シゲアキ、嵐・大野智に取材希望「こっそり密着したい」<夜がどれほど暗くても>

2020.11.13 22:00

NEWS加藤シゲアキが13日、「連続ドラマW 夜がどれほど暗くても」(WOWOWにて11月22日に放送スタート)のリモート形式完成報告会に、主演の上川隆也、共演の岡田結実とともに登壇。本作にかけた熱い想いを語った。

まずは、主人公の志賀を演じた上川より「本日はありがとうございます。WOWOWさんとは何度もご一緒させていただいておりますが、この度はこのような重厚な作品に携われて光栄です」と挨拶。加藤は「僕は初めてWOWOWさんのドラマに出演させていただき、とても新鮮な気持ちで臨みました。撮影の間も充実した時間を過ごさせていただきました」と続いた。岡田も「私もWOWOWさんのドラマ出演が初めてでしたし、とても考えさせられる作品に関わらせていただけて、すごく良い経験になりました」と語った。

それぞれの役どころについては「自分の人生が足元から崩れてしまうような役はこれまでのキャリアの中でも初めてだったので、日々志賀としての一挙手一投足を考えて演じることが楽しかったです」と上川。役作りは「監督やプロデューサー、色々な方に相談し、衣装合わせの段階からどんなキャラクター像にするか考えていきました。原作小説を読んだ方それぞれがイメージする志賀がいると思いますが、そんな皆さんの中の志賀のイメージをあわせていくような作り方をさせていただきました」と語った。

加藤は自身が演じる井波について「文芸から異動になった週刊誌記者で、ある種、新人というところから始まります。青臭いところが残る、視聴者にとっても共感してもらえる部分もあるキャラクターだと思います。井波にとって志賀という人物への印象もシーンごとに変わっていき、志賀に対する想いが複雑に動いていくので、その変化を大事に描いていこうと思いました」と語る。役作りにあたって、実際の週刊誌の編集部に見学へ行ったという加藤は「(実際の編集部は)とても独特な空気で、撮影現場に入ってそれがかなりリアルに再現されていると思いました。良くも悪くもほこりっぽい、人間を追い詰める、必死な汗が染みついているような…」と撮影セットの再現度の高さに言及。

上川からも「実際の編集部にお邪魔する機会はなかったですが、美術の方が取材して実際の風景を忠実に再現したセットが出来上がったそうです。加藤さんのお話を聞いて、やはりそうなんだ!と。編集部に貼ってあるスローガンにも是非注目していただきたいです」と補足。また、被害者遺族というシリアスな役どころの岡田は「役作りの経験があまりなかったのでどうしようか悩みました。奈々美は被害者遺族という立場なので、生半可な気持ちで演じるのは失礼だと思い、実際の被害者遺族の方の手記を沢山読み、歩み寄って演じようと心掛けました」と話した。

加藤シゲアキ、大野智に記者として取材希望

今回の共演に関して、加藤は「上川さんとの共演は大変勉強になりました。事前にいただいた、週刊誌記者に関する資料を読み込んで現場にいらっしゃっていました。自分の出演シーン以外の場面に関わることでもスタッフの方と話し合い、提案されていて、作品にかける想いが素晴らしかったです」と座長上川を絶賛。すると上川も「加藤さんは非常に理路整然とした思考のもとに役を構築されていて、なんの不安もなくご一緒できました。休憩時間は凪のような佇まいで、安心感のある共演者でした」と褒め返す一幕が。

撮影外では、「ほとんど役の話はしなかったですね(笑)」と加藤。上川も「お互いにアニメやゲームなど共通の趣味の話で盛り上がっていました。どんなゲームをやっているんですか?とか、どんな作品を観ているんですか?とか好みが似ていたり…」と笑顔を見せた。すると岡田から「上川さんは演技中は真剣な眼差しなのに、趣味の話になると可愛らしいお顔になるんです(笑)。ギャップがすごい!」との暴露も飛び出した。

また、本作にちなんで、もし記者だったら追いかけてみたい人や物は?という質問には、上川は「ものづくりが好きなんです、なので、現場をはたからみていたい。なにかが出来上がっていく様をただただみていたい。言葉にならない技が織り込まれていく姿は他では享受できないと思います」と回答。加藤は「先輩の嵐の大野さんの個展を見に行かせていただいたのですが、いつこれを描いていたのか!?と驚きました。簡単に数日でできるものではないので…。いつどうやっているのか聞いても教えてくれないんですよ!こっそり密着したい」、岡田は「生まれ変わったらバンドマンになりたいと決めているくらい興味があるので、曲を生み出す方の人生に密着したいです!」とそれぞれ回答。

最後に、本作を楽しみにしている方へのメッセージをそれぞれ述べ、完成報告会を締めくくった。加藤は「大変な情勢の中で沢山の情報が渦巻くこの時代に、情報を発信する側、受け取る側の責任、その必要性を改めて感じられる素晴らしい作品だと、いち視聴者として思いました。是非、いまこそ観てほしい作品です」。岡田は「報道するメディアのことや、被害者・加害者家族のことをすごく繊細に描いていて、私自身も考えながら携わらせていただいた作品です。他人事ではなく自分の事かもしれないとひとつずつ考えながら、観ていただけたら嬉しいです」と話し、上川は「受けさせていただいた理由のひとつは今まで演じたことがなかった役柄であったこと、もうひとつは脚本を全て読んだ時の読後感がとても良かったんです。さすが”どんでん返しの帝王”中山先生だなという作品になっていたことが何よりの理由でした。題材は重たいですし、それぞれの生き様は息苦しくなるようなものですが、最後までご覧いただいて、その観後感を楽しんでいただきたいと思っております」と締めくくった。

「連続ドラマW 夜がどれほど暗くても」

上川演じる主人公・志賀は、スクープを追う有名週刊誌の副編集長。仕事ぶりを評価され、順風満帆なジャーナリスト人生を歩んでいたが、ある日、事態は一変する。一人息子の健輔がストーカー殺人事件を起こし、被害者とともに自ら命を絶ったのだ。スクープを追う側だった志賀は、一転、追われる立場となる。凶悪事件の容疑者家族として、世間からバッシングを受ける日々。まさに絶望の淵に立たされる中、ある出来事をきっかけに事件の真相に迫っていくことになる。少しずつ浮かび上がっていく新しい真実。そして、深い闇の中で志賀が見つけた、一条の光とは。この物語は、単なる転落劇ではない。男の慟哭と執念が引き起こす、奇跡の物語。

原作は、“どんでん返しの帝王”の異名を持ち、これまでに数々の作品が映像化されてきた中山七里の同名小説。デビュー作『さよならドビュッシー』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞して以来、良質なヒューマンミステリーを世に送り出してきた中山は、今年1月にデビュー10周年を迎えた。それを記念し、2020年は前代未聞の新刊単行本12か月連続刊行を実施しており、出版社横断の一大キャンペーンを展開中。また、映画『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』、映画『護られなかった者たちへ』、そして先日、新木優子主演でドラマ化された「連続ドラマW セイレーンの懺悔」など、次々に映像化が決定しており、まさに今もっとも旬な小説家の一人に違いない。(modelpress編集部)
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