宮本信子、中谷美紀、永作博美、吉岡里帆(C)テレビ東京

吉岡里帆、ダメ男に甘いOLに 中谷美紀&永作博美らと共同生活<あの家に暮らす四人の女>

2019.08.14 06:00

女優の中谷美紀が主演を務め、吉岡里帆永作博美、宮本信子が出演するテレビ東京系ドラマスペシャル『あの家に暮らす四人の女』が9月30日よる9時から放送されることが決定した。

原作は、直木賞作家・三浦しをんの同名小説(中央公論新社2015年刊行)。谷崎潤一郎没後50年の「谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品」として発刊され、“女たちの地上の楽園!?現代版『細雪』”と謳われている。今回が、この作品の初映像化となる。

全く違うタイプの女4人が、一つ屋根の下で暮らす些細な日常。次々起こる事件を団結して乗り切り、にぎやかな毎日を過ごす…ほっこり温かく、家族とは何かを考えさせられる感動ホームドラマ。脚本は吉田紀子氏、監督は深川栄洋氏が担当する。

「あの家に暮らす四人の女」(C)三浦しをん/中公文庫
「あの家に暮らす四人の女」(C)三浦しをん/中公文庫
父の行方を知らない刺繍作家でアラフォー彼氏なしの主人公・牧田佐知役を中谷、ダメ男に甘い保険会社OL・上野多恵美役を吉岡、佐知の友人で多恵美の会社の先輩、毒舌な谷山雪乃役を永作、お嬢様気質で気ままな性格の佐知の母・牧田鶴代役を宮本が演じる。(modelpress編集部)

中谷美紀…牧田佐知役

刺繍作家。刺繍教室を営む。仕事が忙しいと風呂も着替えもさぼってボロボロに。世間との関わりも少なく、アラフォー彼氏なし。父の行方を知らない。

Q.このドラマの話を聞いた時の感想

谷崎潤一郎の『細雪』へのオマージュでもあり、向田邦子さんの世界のようでもあるこの作品は、少々浮き世離れした物語だと受け止められるかもしれませんが、実のところ「父なき時代」が三浦しをんさんの巧みな筆致により繊細に、リアルに描かれており、4人の女性の掛け合いを想像して、「ぜひ演じてみたい」と心がうずきました。

Q.演じる上で心掛けている点

素晴らしき本、優れた演出家、類い希なる共演者に恵まれた際には、無駄な抵抗をせず、ただこの身を委ねて役を生きるのみです。もちろん役柄の軸を見出すまでには少々時間を要しますが、相手の役者さんの声に耳を傾け、目を見て演じていると、自然と鏡のように自らの役柄が見えてくるものです。

Q.刺繍作家の役ということで、実際に刺繍をしてみての感想

堪え性のない私は、編み物ですら10cm以上編んだことがありませんが、その一方で、こつこつと地道に丁寧に手仕事をなさる方々に憧憬の念を抱いて止まず、器や染織など、もの作りをなさる方々の作品を見るため、ギャラリーでの展覧会に足繁く通っています。刺繍は、小さな枠の中に、美しく深い世界が広がっていますので、日常の煩いから離れて、何かに没頭するには最適なのではないでしょうか。

Q.4人での共同生活、実際演じてみての感想
 
実際の家族と過ごすよりも心地の良い奇妙な共同生活が、これから長い老後を孤独に過ごさざるを得ない現代のひとびとにとって、一筋の光明となれば幸いです。家主の宮本信子さんを筆頭に、永作博美さん、そして吉岡里帆さんと、演技の達者な方々とあの洋館でともに暮らすことが叶い、幸せでした。和を重んじる傍らで、決して立ち入り過ぎない程よい距離は、物語同様心地よいものでした。

Q.視聴者に向けて見どころ

何かが欠落した4人の女達の、まるで噛み合わないながらも、仲良くやっている絶妙な人間関係を楽しんでいただけましたら幸いです。

吉岡里帆…上野多恵美役

保険会社勤務。雪乃の後輩。愛嬌がありモテるが、なぜかダメ男を好きになってしまう。ストーカー化した元カレから逃げるため、牧田家で生活することに。

「1つの洋館の中で紡がれる温かくて不思議で愉快な4人の女の物語です。ひとりひとりは不器用な人たちの集まりなのに、4人で集まると強くなれたり笑えたり、お互いがお互いの穴を埋めるような存在として、新しい家族の形を出せているように思います。隣にいるあなたの大事な人がより愛しくなるような、そんな温かい人間模様が描かれています。このドラマを見れば、もう少し頑張ろうと思えたり、まぁいっかと良い意味で肩の力が抜けると思います。ぜひ見てください」

永作博美…谷山雪乃役

保険会社勤務。佐知の友人。アパートの水漏れ事故から避難して、牧田家に転がり込んでいる。毒舌だが人情深いところも。

「洋館が本当にずっしり重くて、でもなんだか温かい空気が漂っていて、ほのぼのとした4人組になったなという印象です。ちょっと洋館を覗いてみたくなるような雰囲気が出た気がします。ありえなさそうな4人ですが、なぜかいつもリアリティーに辿り着くという流れがあって、不思議な構成の家族形態になっていることも新しいなと思うし、興味深いところだと思います」

宮本信子…牧田鶴代役

佐知の母。夫とは佐知が産まれてすぐに離婚。お嬢様育ちで気ままな性格。

「台本を読んだ時は、女4人が別々のキャラクターで世代も違うので、あの家に住んでどうなるのかなという興味がありました。この作品は今のドラマの中ではちょっと変わった切り口で、おとぎ話のように感じます。どんな声が届くのか楽しみにしています。本当に楽しみにしていただけたら嬉しいです」

原作・三浦しをんコメント

すばらしいキャスト、スタッフのみなさまが、心をこめて丁寧に作ってくださったドラマです。真面目に愉快に日々を生きる、ちょっとダメでいとおしいひとたちの暮らしを、ぜひ覗いてみていただければ幸いです。「こういうひと、身近にいるなあ」と感じられる登場人物がきっといると思います。風情のある洋館や、途中から登場する○○も見どころのひとつです。どうぞお楽しみに!

プロデューサー・中川順平(テレビ東京)コメント

三浦しをんさんの素晴らしい原作のもと、顔ぶれだけでワクワクするような、凄い女優が4人も集って下さいました。原作の登場人物たちが、血と肉を持った存在として立体化され、笑ったり、泣いたり、喧嘩したりしている日々の重なりは、いつまでもいつまでも、ずーっと見ていたいような、愛しさに溢れています。プロデューサーとして、撮影現場で4人のお芝居を目の当たりにするのは、まさに冥利に尽きる至福の時間でした。かつてテレビの王道だったホームドラマも、時代の移り変わりとともに、その形を変えてきました。そんな中、本作は母娘と他人の女性2人が一つ屋根の下繰り広げる、新しい感覚のホームドラマです。どうぞご期待下さい!

あらすじ

ここは、東京杉並の古い洋館。刺繍作家の牧田佐知(中谷美紀)と気ままな母・鶴代(宮本信子)、佐知の友人で毒舌な谷山雪乃(永作博美)と雪乃の後輩でダメ男に甘い上野多恵美(吉岡里帆)の4人が暮らす。同じ敷地内に長年住み続ける謎の老人・山田一郎も交わり、笑いと珍事に事欠かない牧田家の日々。そこに多恵美の元カレでストーカー化している本条宗一の影が迫り…。さらには、佐知に恋の訪れか!?そして、洋館にある“開かずの間”を開けたことをきっかけに、平穏な日常がにわかに変化して…。家族のようで家族でない人々の、奇妙で不思議でかしましくも和やかな日々の物語。
【Not Sponsored 記事】

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