会見した浅田真央(C)モデルプレス

浅田真央、引退会見で見えた“真の強さ”「感動をありがとう」「応援できて幸せだった」とねぎらいの声相次ぐ

2017.04.12 18:57

浅田真央が強いのは、トリプルアクセルが跳べるからではない―。世界選手権を3度制し、2010年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得した、女子フィギュアスケートの浅田真央(26)。10日、自身のブログで現役引退を表明し、きょう(12日)都内で改めて会見を行った。


引退会見に国内外メディアが殺到

世界選手権3度の金メダルは、日本女子史上最多。代名詞のトリプルアクセル(3回転半)をはじめとしたジャンプ、高いスケーティング技術、そして天真爛漫な笑顔…。15歳のシニアデビュー以降、数々の輝かしい戦績を残し、間違いなく日本にフィギュアスケートブームを巻き起こした立役者。日本中の人々が浅田の成長を娘のように見守ってきた。

国内外400人以上の報道陣が殺到した引退会見は、テレビ各局で生中継。ネット上では「真央ちゃんの会見見てたらもらい泣きする」「真央ちゃんが笑顔でいてくれて本当に嬉しい」「真央ちゃんを応援できて幸せだった」など、浅田の活躍を称える温かい声が溢れた。

「つらいと思ったことはありません」

浅田真央(2014年ソチ五輪フリースケーティングより)/写真:Getty Images
浅田真央(2014年ソチ五輪フリースケーティングより)/写真:Getty Images
常に結果を求められるプレッシャー、怪我や体型の変化、ライバルの躍進、後輩の成長…。

「スケートは私の人生」。全てを捧げてきた21年間の現役生活は決して平坦なものではなかったはずだが、会見で浅田はきっぱりと語った。「自分がやりたいと思って望んでやってきた道なので、つらいと思ったことはありません」と。

浅田真央(2014年ソチ五輪フリースケーティングより)/写真:Getty Images
浅田真央(2014年ソチ五輪フリースケーティングより)/写真:Getty Images
2014年のソチ五輪後、一度はスケートから離れ、2015年に復帰。当初に掲げた目標は2018年の平昌五輪出場だった。

現役最後の演技となった全日本選手権(2016年12月)は、自己ワーストの12位。「あ、もういいんじゃないかな」。平昌を待たずして引退を決めた。

最終的に決断したのは2月。全日本後、決断を鈍らせたのは「“平昌に出る”というその目標(への努力)をやめてしまう自分を許せるのかな、許せないのかなって思いながらずっと過ごしてきた」という理由だった。幼い頃から自分が掲げた目標をやり遂げることが当然だった彼女にとって、それは体力的、精神的な問題より大きなことだったのだろう。

信念を貫く強い意志こそが、浅田の本当の強さだったのだと改めて感じた。


生まれ変わったら「スケートの道は選ばない」

浅田真央(C)モデルプレス
浅田真央(C)モデルプレス
ラストシーズンは思うような結果を残せなかったが、「気持ちも、体も、自分の気力も全部出しきったので、今は挑戦して何も悔いはない」と気持ちはすでに切り替わっている。

「生まれ変わってもフィギュアスケーターになりたいか?」という問いに、「26歳までスケートをやってきて、今はもう何も悔いがないので、もし、もう1度人生があるなら、スケートの道は選ばないと思います」と答え、スッキリした笑みを浮かべた。

カメラに背を向け涙を拭う/浅田真央(C)モデルプレス
カメラに背を向け涙を拭う/浅田真央(C)モデルプレス
約50分に及んだ会見では、記者の方にそのつど体を向け、一つひとつの質問に丁寧に答える姿も印象的だった。最後の挨拶。こみ上げた涙を隠すために、足をクロスしてクルッと後ろを向く動作はまるで氷上の演技のようで、とても可愛くて思わず見惚れてしまった。

浅田真央(C)モデルプレス
浅田真央(C)モデルプレス
「スケート人生で経験したことを忘れずに、これから新たな目標を見つけて、笑顔で前に進んでいきたいと思っています。皆さん応援どうもありがとうございました」と頭を下げる彼女に、多くのファンが「こちらこそありがとう」と思ったことだろう。彼女の歩む道をこれからも見守っていきたい。(modelpress編集部)



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