松坂桃李「共演者の顔が思い出せない」　全盲役で新境地

2014.10.27 06:00 views

俳優の松坂桃李が、全盲という難役を演じた。

12月1日よる9時より、月曜ゴールデン特別企画「全盲の僕が弁護士になった理由～実話に基づく感動サスペンス ! ～」（TBS系）が放送されることがわかった。同作は実在する全盲の弁護士・大胡田誠の著書「全盲の僕が弁護士になった理由（わけ）」（日経BP社刊）を原案としたドラマで、今回主演を務める松坂は、全盲の弁護士・大河内健介を演じる。

会話のトーンや息づかい、相手が身にまとう匂い、握手や相手に触れたときの感触…そんな普通の人なら見過ごされてしまうことを、全盲ながら弁護士を務める大河内は敏感に感じ取り、声にならない声を見えない目で見る、そんな信念を持って事件・裁判を解決に導いていく。

松坂桃李が魅せる新境地とは

全盲の弁護士という難しい役を演じるに当たり、松坂は事前に弁護士としての裁判所での振舞いなどを研究。さらに自らの希望により、大胡田弁護士の事務所に出向き実際の仕事の様子を見学したり、大胡田弁護士の家を泊まりがけで訪問し、妻・子供と接するなど、十分な役作りをして撮影に臨んだ。

「この作品のお話を頂いた時は、非常に葛藤がありました。自分がやっていいのか。果たしてできるのか。でも撮影前に大胡田さんとお会いし、いろんな話を伺ってその迷いは消えました」といい「大胡田さんのあらゆる困難にも立ち向かっていく強さと生きざまを目の当たりにし、勇気の使い方を教えてもらった気がします」と前向きな姿勢でコメントしている。

また、松坂はあまりに真剣に盲目の役を演じていたため「共演者の声は覚えているが、共演中の顔が思い出せない」とも語っており、今回のドラマを通して役者としての新境地が開けたようだ。

豪華メンバーが集結

脚本は、「白い春」（CX）「結婚できない男」（CX）「ラスト・ドクター」（テレビ東京）など、悩める男性主人公を描かせたら右に出る者はいない、名匠・尾崎将也が務める。同作でも、「梅ちゃん先生」（NHK）などでおなじみの暖かい作風と、熟練を極めたサスペンス的脚色やミステリーの構造が、見事に融合しており、まさにヒューマンミステリーの頂点と言える。

また演出は、「株価暴落」「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」（いずれもWOWOW）など社会派ドラマの名匠として知られると同時に、「SAKURA～事件を聞く女～」「刑事のまなざし」（いずれもTBS）「レディ・ジョーカー」（WOWOW）など、王道ミステリーでも名作を生み出し続ける、今話題のヒットメーカー・鈴木浩介が手掛ける。

その他キャスト陣には、全盲の主人公の目となり主人公を支えるアシスタント女性・田辺美智代役に戸田恵子、離婚裁判を依頼するも主人公が全盲であることを不安に思う安藤聡美役に星野真里、全盲の主人公を支える同じく全盲の妻・奈津美役に南沢奈央、暖かく主人公夫婦を見守る皆川所長役に山本圭、殺人現場で黙々と火花を散らす、謎めいた職人・志村役に泉谷しげる、嫉妬で主人公の足を引っ張る先輩弁護士・山岡役に佐藤二朗、ほかにも太賀、黒川芽以、眞島秀和ら豪華な顔ぶれが揃う。（modelpress編集部）