松下洸平、『豊臣兄弟!』『銀河の一票』で怪演技連発! "曲者役"で際立つ存在感
春ドラマは多くの作品がクライマックスに向かっているが、中でも注目したいのが『銀河の一票』(カンテレ・フジテレビ系)に出演する俳優の松下洸平だ。
同作は、黒木華が主演を務め、野呂佳代と共演する新感覚の"選挙エンターテインメント"作品。告発文をきっかけにすべてを失った、与党幹事長の娘で秘書だった星野茉莉(黒木)が、偶然出会ったスナックのママ・月岡あかり(野呂)を東京都知事にすべく、選挙に挑む50日間の物語が描かれている。
松下は、イケメンで人気の若手国会議員・日山流星を担当。爽やかなのにどこか胡散臭い、政治家らしい流星を繊細に演じている。流星は序盤から登場する主要キャラで、当初は幼なじみである茉莉の良き理解者だった。しかし、あっさりと茉莉を裏切り、いつの間にかヒールキャラに転向。流星も都知事選に出馬することになり、ドラマ中盤からは茉莉とライバル関係になっている。
そんな流星だが、わかりやすいヒールではない。茉莉と関係が悪くなってからも、生活できているのか心配する素振りを見せるなど、幼なじみとしての優しさも持ち合わせている。政治家としての冷徹さを見せる一方で、常識的な一面ものぞかせる複雑なキャラなのだ。
さらに第5話では、流星が12歳の時に父親の工場が倒産し、母親が家を出ていくという不遇な生い立ちもわかった。包丁を持つ父親に「一緒に死のう」と心中を迫られたシーンもあり、ドラマに登場するイケメン議員にありがちな、ボンボンのエリートではないことが明かされた。悪事を働いているわけでもなく、有権者からは愛されている善良な政治家として描かれている。
つまり、茉莉とあかりの最大のライバルである流星は、ヒールキャラとして完膚なきまでに倒されるべき"悪"ではないのだ。しかも、流星は茉莉の味方になる可能性も残り、この設定がドラマをおもしろくしている。とらえどころのない不気味な曲者である流星を、松下が抜群の表現力で演じて"選挙エンターテインメント"大いに盛り上げているのだ。脇役ながら存在感ある演技を見せている松下だが、『銀河の一票』への出演と並行して、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』で徳川家康を熱演中だ。同作でも、曲者の家康を高い演技力で表現している。仲野太賀が主演を務める『豊臣兄弟!』は、原稿執筆時点では小栗旬演じる織田信長を中心に、激しい戦国の世が描かれているところだ。松下演じる家康の登場シーンは多くないものの、印象に残る場面を残している。
例えば、池松壮亮が演じる藤吉郎と出会った時には、家康が嘘の助言を与えるエピソードが描かれた。藤吉郎を小馬鹿にしたセリフもあり、家康は腹黒で嫌なやつという印象を視聴者に与えている。また、信長に殺されかけたシーンでは、怯えながら退散する姿を見せるなど、人間臭い一面も披露。「腹黒タヌキ」と評される裏表の激しい家康を、松下は巧みに演じ視聴者からの評判も良い。
これまで大河ドラマをはじめ、数多くの作品で名優たちが演じてきた家康だが、松下はかなり"ヤバめの人物"として演じている。今後、史実では信長が倒れた後に、豊臣兄弟の前に立ちはだかる強大なライバルとして家康が活躍していくことになる。いま以上に、松下の怪演が光ることになりそうだ。
『銀河の一票』『豊臣兄弟!』と、注目作で存在感を放っている松下。どちらのドラマも、これからさらに盛り上がっていくところなので、松下の演技にますます注目だ。
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