道重さゆみ

道重さゆみはなぜ“潔く”を引退を決めたのか? モーニング娘。を救った「全身アイドル」の偉大な足跡

2025.07.02 17:07
提供:ENTAME next

元モーニング娘。の道重さゆみが、7月13日から8月14日に開催されるコンサートツアー「SAYUMINGLANDOLL~SAMSALA~」をもって芸能界を引退する。引退まで2カ月を切った今、改めてその存在の大きさや功績が注目されており、本稿では「全身アイドル」として輝き続けた彼女の偉大な足跡を振り返ってみたい。

道重は13歳だった2003年、田中れいなや亀井絵里らと共に6期メンバーとしてモーニング娘。に加入。当時は有力メンバーの相次ぐ卒業により、モーニング娘。の人気に陰りが見え始めていたころで、2007年を最後にNHK『紅白歌合戦』の出場が途絶えた。

入れ替わるかのようにAKB48がブレイクし、NMB48やSKE48などの系列グループも含めてアイドル界を席巻。さらに、ももいろクローバーZやE-girls、少女時代などのK-POP勢も台頭し、モーニング娘。はアイドル界のメインストリームから外れていった。

といってもパフォーマンスのレベルはむしろ上がっており、この時期はのちに「プラチナ期」として評価されるのだが、世間的には「まだモー娘。ってあるの?」という声が聞かれるほど存在感が薄くなっていた。

そんな中、道重は2012年に「大好きなモー娘。に恩返しをしたい」という強い思いを胸に8代目リーダーに就任。当時のアイドル界では異例だった「世界一可愛い」と自称するナルシストキャラや、頭の回転の早さを生かした毒舌キャラで話題を呼び、バラエティを中心に単独でブレイクした。

このキャラクターゆえに「嫌いな女性タレント」ランキングで上位に入ることもあったが、これは彼女がモーニング娘。の知名度を少しでも上げようと奮闘した結果だった。実際、バラエティでの道重のブレイクが追い風となり、モーニング娘。は再び注目されるようになり、2013年1月発売の「Help me!!」からはグループ初の5作連続オリコンシングルチャート1位を達成した。

「もう終わった」とまで思われていたモーニング娘。の人気をV字回復させ、悲願の再ブレイクを果たしたことで、道重は「モー娘。史上もっとも偉大なリーダー」「モー娘。中興の祖」などと称され、ファンから絶大な支持を集めるカリスマアイドルとなった。

現在もモーニング娘。は高いパフォーマンス力と楽曲の魅力でアイドルファンに愛され、指原莉乃や柏木由紀ら他グループの出身者からもリスペクトされる存在となっているが、それも道重の奮闘があったからこそといえるだろう。ところが、道重は2014年に突然「次の世代にバトンタッチしたい」として卒業を発表。卒業までのグループ在籍日数4329日は当時の最長記録だった。卒業後はしばらく表舞台から姿を消していたが、2017年からはソロで活動を再開。以前のようにグループの知名度を上げるために無理をする必要がなくなったからか、復帰後は従来のファンに向けて自然体の活動をするようになった。

歌手やモデルなどとして順調に活動しているように見えたが、2023年末に「強迫性障害」と診断されたことを公表。そして今年1月には、「安心したいと思っての行動が、結果、また不安に繋がってしまう事も分かっているのに、どうしても止まらず、敢えて自分から不安を探してしまっているような感覚にもなって、苦しい時間が続いています」「そんな中で活動を続けていくのは、難しい、限界だな、と感じるようになり、会社にもその都度、相談させていただいていました」として、今夏での引退を発表した。

まだまだ人気が高いだけに引退を惜しむ声は絶えないが、道重はモーニング娘。卒業の際に以下のようなコメントを残している。

「2002年にモーニング娘。のオーディションを受けて、2003年1月19日、モーニング娘。の第6期メンバーとして合格して、大好きなモーニング娘。になりました。私は、芸能界に興味があったわけではなくて、歌が好きとかダンスがやりたいとか、そういう気持ちも全然なくて。ただ、『モーニング娘。が好き』という、その気持ちだけでここにやってきました」

道重はタレントになりたかったわけではなく、あくまで「モーニング娘。のメンバーになりたい」という思いでデビューした。「恩返しがしたい」という目的でリーダーになり、実際にグループを再生させたことで「やり切った」という気持ちがあったのかもしれない。だからこそ「ハロプロアイドル」をまっとうした彼女は、無理にタレントを続けるよりも、潔く引退の道を選んだのだろう。そういう意味で、ファンからも彼女の決断に「納得」という声が目立っている。

22年以上にわたるアイドル活動には今夏で終止符が打たれるが、道重の功績は今後も「アイドル界の伝説」としてファンの記憶に永遠に刻まれ、語り継がれていくだろう。

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