

『だいしきゅーだいしゅきー』はTikTokでなぜバズったのか? 戦慄かなの&頓知気さきなの王道回帰
今、TikTokで戦慄かなのと頓知気さきなの姉妹ユニット「femme fatale(ファム・ファタール)」による『だいしきゅーだいしゅきー』がバズっている。電波ソングのような畳みかけるサウンドで中毒性の高い曲だが、多くのユーザーの動画に使われてブレイクしていった。このグループ久々の、キュートな楽曲がブレイクしたそのポイントやこれまでの歩みを分析してみよう。
『だいしきゅーだいしゅきー』は2022年3月4日に配信曲としてリリースされた。チップチューンのようなピコピコ音で始まるイントロがキャッチーで、言葉遊びのような歌詞が繰り返される。MVではビビッドな映像をバックにメイド服風の衣装を着た戦慄と頓知気が踊り、曲のタイトルから甘いガチ恋ソングかと思いきや、サビの終わりの「アタシじゃないなんて終わってんね」とのセリフでハッとさせられる。振り付けと衣装デザインを担当したという戦慄曰く「今までのファムファタールの曲の中でも1番ぶりっこでとびきり可愛い楽曲です」という(ツイッターで発信)。
4月から5月にかけて、「だいしきゅーだいしゅきー」のTikTokでのブレイクぶりはうなぎ上りだった。Billboard JAPANが毎週集計している「TikTok Weekly Top 20」で4月13日発表分で初めてトップ20入りを果たすと、翌週のチャートで14位から3位に急上昇、以後5週連続でベスト3入り、5月の発表分では全週1位をキープし続けている。
ヒットの要因はサビの振り付けを真似た「踊ってみた」動画の流行だ。一般ユーザーからアイドルまで沢山の動画を今でも見ることができ、さらには安田大サーカスのクロちゃんまでもこの曲を真似ている。しかもクロちゃんのような男性が真似てみてもそれなりに可愛くきまってしまうのが面白い。
TikTokとアイドルソングといえば2022年に初頭に≠MEの『てゆーか、みるてんって何?』がブレイクし、みるてんこと本田珠由紀の知名度も上昇した出来事があったが、『だいしきゅーだいしゅきー』も曲名・メロディーともに覚えやすく、男女を問わず似合う振り付けになっている点が昨今TikTokでバズる楽曲の法則に合致している。ちなみに作詞・作曲を担ったミュージシャンの佐々木喫茶はYouTubeに「可愛い曲(だいしきゅーだいしゅき)の作り方」とのショート動画をアップしているが、その趣旨も「かわいい」を連呼したようなもので、徹頭徹尾可愛さにこだわった1曲のようだ。femme fataleの2人も振りコピをしてもらうべくTikTokなどに動画を投稿していたが、ここまでのブレイクはファンも予想していただろうか。
戦慄と頓知気による「完全セルフプロデュースユニット」のfemme fataleの結成は2018年にさかのぼる。少年院から出所した戦慄が妹の頓知気の可愛さに触発されて結成されたというグループは、戦慄を「可愛い担当」、頓知気を「もっと可愛い担当」として当初はロリータ的なキュートさが前面に出ていた。しかし当時戦慄はZOCに所蔵し、頓知気はミスiD2019や青春学園3年C組の活動と並行しており、個人の活動の方が世間での知名度は高かった。
戦慄と頓知気の個人活動が以前よりトーンダウンしてきた2020年頃から活動の軸はSNSや動画サイトに移り、femme fataleはクール路線にシフトしたかのような楽曲をリリースしていた。2ndシングル収録の『鼓動/ピューピル』はサイバーな世界観に仕上がり、特に『ピューピル』にはディスコサウンドを活かしてアーバンな雰囲気すらただよう。続く3rdシングルの『Club moon/Cupid』は水曜日のカンパネラ・ケンモチヒデフミのサウンドプロデュースによるもので、ゲームソングのトラックメーカーとしても活躍中のケンモチらしい打ち込みサウンドを活かし、戦慄と頓知気の、さほど笑わない無機質なパフォーマンスがみどころだった。
しかし『だいしきゅーだいしゅき』では一転、MVでは表情豊かに踊る2人の姿が見られるし、TikTokやYouTubeで振り付け動画を配信している姿にも2人の素の一面が垣間見える。
性格は正反対で、幼少期はよく喧嘩していたという戦慄と頓知気だが、それがかえってアイドルとしては影を抱えた姉に、正統派の妹として互いの個性やイメージが重複せずにぴたりとはまってきた。
様々な活動を模索し、特に姉の戦慄は波乱尽くしの人生を送ってきたfemme fatale。しかし『だいしきゅーだいしゅき』ではそんな苦労も感じさせない王道アイドルぶりを発揮している。そこにはセルフプロデュースユニットながら4年間チャレンジを続けてきた芯の強さも感じさせ、2人のさらなる飛躍の土台にもなりそうだ。
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