乃木坂46・4期生「I see…」の“SMAP感”はなぜ今?レトロサウンドの意図とは
2020.03.22 18:27
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乃木坂46の25thシングル「しあわせの保護色」(3月25日発売)の初回仕様限定盤Type-Dに収録される4期生楽曲「I see…」が、“SMAPを思い出す”と話題に。“SMAP感”の理由、そしてアルバムのほか収録曲にも共通する“レトロサウンド”の意味とは?
「I see…」の“SMAP感”話題に
18日にMVが公開されて以来、「SMAP感がすごい」と様々な反響を呼んでいる同曲。聞くと“SMAPを思い出す”という声が多数寄せられ、Twitter上で「SMAP感」というワードがトレンド入りし話題となった。確かに同曲を聞いてみると、イントロの軽快なブラスバンドから、耳あたりの良い “タ~タラタ~タラ…”というストリングスの前奏に入っていくところなど、SMAPの「SHAKE」(1996)などを彷彿とさせる。
Aメロは懐かしいシティ・ポップ感が強調され、Bメロはより軽快でグルーヴィーなディスコ・ファンクミュージックらしさが加速、サビは、思わず踊りたくなるようなディスコトラックに、日本人が歌いやすい大衆的なメロディが乗せられている。
これらの要素が詰まった曲調が、SMAPの「SHAKE」のほか、「ダイナマイト」(1997)「青いイナズマ」(1996)などに似ているという。サビ直後の、サックスなどブラスバンドが強調された間奏も「SHAKE」のようだ。
また、サビ前の「僕の負けみたいじゃないか~?」というビルドアップは、「BANG!BANG!バカンス」(2005)の「元気なバカがいい~!WOW~!」からのビルドアップに似ているという意見も。
「BANG!BANG!バカンス」は少し時期が異なるが、1995~2000年頃のこれらの楽曲は、今でも人々が「SMAPの曲」として思い浮かべるような代表曲だ。「SHAKE」「ダイナマイト」「BANG!BANG!バカンス」に関しては、このほかにも多くのSMAP楽曲を手掛けたコモリタミノル氏が作曲・編曲に携わっている。トラック自体は60~70年代のファンク・ディスコを感じさせるものだが、ここにSMAPの伸びやかで優しい歌声が加わることによって、日本人になじみのある“SMAPらしさ”のあるJ-POPチューンとなっている。
「I see…」はこれらの楽曲にサウンドや曲構成が似ており、また4期生のハツラツとした歌声で元気よく歌っていることなども、“SMAP感”の要因のようだ。
なぜ今“SMAP感”?
なぜここにきて約20年前の“SMAP感”がある楽曲を、乃木坂46が歌うこととなったのか。それはおそらく、昨今のレトロサウンドブームによるものだろう。“SMAP感”以前に、お立ち台、派手でカラフルな照明、70sチックな衣装が登場するミュージックビデオからも分かる通り、同曲がディスコをイメージしたものであることは明らか。見方によってはEarth, Wind & Fireの「Boogie Wonderland」や「September」のようなディスコサウンドを、乃木坂46に似合うアイドルソングとして落とし込んだとも考えられる。興味深いのは、今回のシングルでMVが公開されている、表題曲「しあわせの保護色」、また3期生楽曲の「毎日がBrand new day」、いずれも“レトロサウンド”という共通点があることだ。
どちらのMVもカラフルでノスタルジックな衣装を着ていることからもそれを感じ、「しあわせの保護色」は70年代にヒットしたダイアナ・ロス&The Supremeなどのソウルミュージック、「毎日がBrand new day」はベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」など古き良きR&Bを思い出させる。
過去に流行したサウンドをオマージュすることはポップス界でも常に行われているが、現在、世界のさまざまな場所で生じたレトロブームがお互いに影響を与え合い、多様化した“レトロサウンド”が世界的なトレンドにもなっている。
日本では2017年にバブリーダンスの流行によりバブル期ブームが起こり、また最近では山下達郎、竹内まりやを始めとした日本のシティ・ポップが海外で評価されリバイバルされていることも度々話題に。
2015.10.20 ~ 2019.10.20★
— TWICE (@JYPETWICE) 2019年10月19日
4년이라는 시간 동안
트둥이의 버팀목이 되어주신
원스 여러분,
감사합니다♥
오래도록 함께해요♥
오늘 즐길 준비 되셨나요?🤩#ONCE #원스 #TWICE #트와이스 pic.twitter.com/MGnPsEkmaf
そして今年に入り、若者支持率が絶大なイギリスの歌姫、デュア・リパが“ノスタルジー”つまり郷愁と、未来をかけ合わせた表題のアルバム「FUTURE NOSTALGIA」を発表。80年代のシンセポップやニューウェイヴを彷彿させるキラーチューン「Physical」など、公開された音源は全てヒットを記録している。
さらに今月始めにレディ・ガガが約3年ぶりの新曲「Stupid Love」を発表したが、こちらもレトロSFをモチーフとしたもので全世界に大きなインパクトを与えた。
そんな中で発表された「しあわせの保護色」は、まさに世界的なトレンドと化しているレトロなムードを、乃木坂46らしくJ-POPに落とし込んだ斬新かつトレンディな作品といっていいだろう。
ちなみに「I see…」を作曲したのは、嵐の「Love so sweet」「Step and Go」「One Love」といった名曲を数多く手掛けてきたyouth case氏。編曲を担当したのはやはり嵐の「Monster」「愛を叫べ」などを手掛けてきた佐々木博史氏だ。日本のアイドルソング界のトップを駆け抜けてきた最強タッグの2人が、満を持して送り出した同楽曲が“SMAP感”と話題になることは1つの意図だったのかもしれない。
現在、YouTube上の「I see…」のコメント欄には「SMAPのファンですが本当に素敵な楽曲ですね。SMAPらしさをまた伝えてくれてありがとう」「SMAPファンだった親とこの曲の話題で盛り上がりました。最高の曲!」「SMAPっぽさに昔を思い出して感動。乃木坂の曲も大好きになりました!」「SMAPファンの方も乃木坂の曲を聞いてくれて嬉しい!」など、双方のファンの平和的な“交流の場”にもなっていることも話題だ。
世界的なトレンドを取り入れつつ、世代をつなぐ作品にもなりそうな今作。歌番組等でのパフォーマンスも大いに楽しみだ。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
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