SHINeeテミン「辛くて大変な時こそ、光を見つけられる」―「TAEMIN Japan 1st TOUR ～SIRIUS～」パシフィコ横浜公演＜レポ・セットリスト＞

今を一番明るい瞬間にしたくて―『TAEMIN Japan 1st TOUR ～SIRIUS～』

「今日がソロのテミンとしてスタートになるステージです。これからどんなステージが待っているのか、僕もすごく楽しみです」――ソロとして初めての単独公演となった『TAEMIN THE 1st STAGE 日本武道館』（2017年7月）でこう語ってから時を経て、テミンは今、18会場32公演に及ぶ全国ツアーに挑んでいる。11日、神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール。一番明るい星“SIRIUS”―ステージ上のテミンがまさにそうであるかのように、真っ暗な会場に浮かび上がるオープニングの1曲目「DOOR」は、その場にいる全員が彼の表現に神経を研ぎ澄ますのに十分な演出だった。

細く長い四肢が映える、大胆かつしなやかな振り付け。ピンスポットが降り注ぐ中央で美しくポーズを決めて2曲目「MOVE」を締めくくると、一瞬の静寂のあと、割れんばかりの拍手が沸き起こる。そうかと思えば、今度はあどけない笑顔で「横浜～！お元気ですか～？」と優しく呼びかけるテミン。ほんの数秒間で別人級のギャップを見せてくれるのも彼の魅力だろう。「一番明るい星の名前を今回のタイトルにしました。皆さんと過ごす今を一番明るい瞬間にしたくて（このタイトルを）つけてみましたが、どうですか？ピッタリですか？」との問いかけに、ファンは大きな拍手と歓声で応えた。

多彩な新曲初披露 ハート飛ばす「MARS」に黄色い歓声

今ツアーの目玉はなんと言っても、11月28日にリリースを控える日本初1stフルアルバム『TAEMIN』からの新曲初披露。女性ダンサー相手の“壁ドン”で沸かせる軽快なテンポの「Into The Rhythm」からミディアムナンバー「Better Man」、激しくダンサブルな「ECLIPSE」まで、立て続けに披露された3曲だけでもその表現の幅は広い。ステージを左右上下に動き回る立体的なダンスパフォーマンス、ピアノの上にもヒラリと飛び乗る身のこなしを、あらゆる光や映像の演出がより幻想的に引き立てる。

中盤のMCでは「水、ちょっと飲んでもいいですか？」と一息つき、「かわいい～！」の歓声を浴びながら、横浜での思い出を振り返った。「SHINeeが3年前、横浜でFCイベントをやりましたが、その日一緒にいた方はいますか？」と問いかけると「ハーイ！」と多くの手が挙がる。「FCイベントで色んなゲームをやりましたよね。SHINeeのメンバーと大縄跳びをしたんですけど、そのすぐ後にステージがあって（体力的に）困りました（笑）。だけど僕の面白い記憶になっています」と思い出し笑い。さらに「去年、ソロコンサートを横浜でやりましたよね」と横浜アリーナで開催した『TAEMIN‘OFF-SICK（on track）’in JAPAN』についても触れ、「その日も皆さんがすごく盛り上げてくれて、忘れられない記憶になっています」と懐かしみつつ「今日がもっともっと素晴らしくなるように頑張ります！」と盛り上げる。

そんなハイテンションの中、新曲「MARS」はとびきりキュートな愛きょうを連発。ダンサーと楽しげに歌い踊りながら、恋人を見つめるような熱い視線をファンに送り、ハートまで飛ばすスウィートな時間を届けた。「キャー！」と黄色い歓声が止まらない会場を「みんなもっともっと盛り上がって～！」とさらに煽り、「What’s This Feeling」へ。アップテンポなビートに身を任せて観客も一斉にジャンプし、この日最高潮のボルテージを迎えた。

そして終盤は再びメッセージ性のあるナンバーで重厚感を作り、一気にクライマックスへ。ソロの代表曲である「Danger」、さらに「Soldier」をエモーショナルに歌い上げ、激しいダンスと熱を込めた歌唱に息を乱れさせながらも、本編ラストの「TIGER」はシャツがはだけるほど全身全霊のパフォーマンスで魅了した。

SHINee「Keeping love again」感動の大合唱

鳴り止まぬ「テミン」コールに応えたアンコール。日本ソロ活動の始まりの曲「さよならひとり」は、ステージに1人佇み、映像の演出に美しく溶け込みながらコンテンポラリーに舞い踊る。「皆さんアンコールありがとうございます。皆さんの声、最高だよ！皆さんの声が伝わって、さらに力を出すことができました」と感謝を伝えるテミンは「僕は『さよならひとり』を準備した時から皆さんと過ごすツアーが夢だったので、今すごく嬉しいです」と改めて喜びを噛みしめる。

そんなテミンの口からついに「あと2曲しか残ってないです」と告げられると、会場からは一斉に「イヤだ～！」と惜しむ声。愛ゆえの主張を受けて「イヤなんですか？ん～……どうしようかな？」と悩ましげな表情を見せるが、すぐに「もう1曲歌いますか？皆さんが知っている曲を一緒に歌いたいと思います」とSHINeeの「Keeping love again」をアカペラで歌唱。思わぬサプライズに会場からも大合唱が起き、感動的な空気に包まれた。

そして「僕が皆さんに伝えたい気持ちを歌詞に込めた曲です。誰にでも辛くて大変な時はありますが、そんな時こそ光を見つけられる時だと思います。僕にとってはSHINeeのメンバーやファンの皆さんが光です」と語り、新曲「Under My Skin」を歌唱。冷たくなってしまった心を溶かしてくれる、弱い自分もありのままに見せられる大切な存在へのメッセージを歌い上げた。最後は同じく新曲の「HOLY WATER」。躍動する観客を「もっと強く！」と煽り、その熱を全身で感じたテミンは、彼らしい“去り際の美学”が詰まった演出とともに、最後に一言「みんな本当に好きだよ！」と大きな声で愛を伝えた。

全21曲にわたりアーティスト・テミンの世界観を貫きながら、決して突き放すことはなく、温かな心のやり取りが感じられるツアーはちょうど折り返し地点。11月からはアリーナ6公演も追加決定しており、さらに広い会場の中心で、また異なる輝きを見せてくれることだろう。

新曲「MARS」は10月14日0:00より先行デジタル配信。同じく『TAEMIN』収録楽曲の「ECLIPSE」もデジタル配信中。（modelpress編集部）

『TAEMIN Japan 1st TOUR ～SIRIUS～』セットリスト

2018年10月11日＠神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
1.DOOR
2.MOVE
3.Sexuality
4.Press Your Number
5.Into The Rhythm（※新曲）
6.Love
7.Better Man（※新曲）
8.ECLIPSE（※新曲）
9.Drip Drop
10.Guess Who
11.Flame of Love
12.MARS（※新曲）
13.What’s This Feeling
14.Danger
15.Thirsty
16.Soldier
17.Rise
18.TIGER
-Encore-
19.さよならひとり
20.Under My Skin（※新曲）
21.HOLY WATER（※新曲）

楽曲配信情報

テミン1st Full Album『TAEMIN』（2018年11月28日発売）に収録の新曲「MARS」が10月14日（日）0:00より先行デジタル配信。
iTunes：http://po.st/it_mars
レコチョク：http://po.st/re_mars
（※URLは10月14日0：00～有効）

テミン1st Full Album『TAEMIN』（2018年11月28日発売）

初回生産限定盤：CD＋DVD＋撮り下ろしPHOTOBOOKLET
通常盤：CD＋撮り下ろしPHOTOBOOKLET
ファンクラブ限定盤：CD+DVD+撮り下ろしPHOTOBOOKLET

「TAEMIN Japan 1st TOUR ～SIRIUS～」スケジュール（追加公演含む）

9月21日（金）よこすか芸術劇場
9月22日（土）よこすか芸術劇場
9月24日（月･休）本多の森ホール
9月25日（火）本多の森ホール
9月28日（金）アクトシティ浜松 大ホール
9月29日（土）静岡市民文化会館 大ホール
9月30日（日）市川市文化会館 大ホール
10月4日（木）名古屋国際会議場 センチュリーホール
10月5日（金）名古屋国際会議場　センチュリーホール
10月7日（日）大宮ソニックシティ 大ホール
10月8日（月･祝）まつもと市民芸術館
10月10日（水）パシフィコ横浜 国立大ホール
10月11日（木）パシフィコ横浜 国立大ホール
10月13日（土）ベイシア文化ホール 大ホール
10月14日（日）ベイシア文化ホール 大ホール
10月17日（水）iichikoグランシアタ
10月18日（木）福岡サンパレスホール
10月19日（金）福岡サンパレスホール
10月22日（月）オリックス劇場
10月23日（火）オリックス劇場
10月24日（水）オリックス劇場
10月26日（金）岡山市民会館
10月28日（日）上野学園ホール
10月29日（月）上野学園ホール
11月1日（木）わくわくホリデーホール
11月2日（金）わくわくホリデーホール
＜追加公演＞
11月9日（金）神戸ワールド記念ホール
11月10日（土）神戸ワールド記念ホール
11月11日（日）神戸ワールド記念ホール
11月24日（土）武蔵野森総合プラザメインアリーナ
11月25日（日）武蔵野森総合プラザメインアリーナ
11月26日（月）武蔵野森総合プラザメインアリーナ
※最新情報は公式サイトをご確認ください。