橋本奈々未、乃木坂46を涙と笑顔で卒業!白石麻衣らメンバーも号泣<手紙・スピーチ…詳細ライブレポ/ななみん選曲セットリスト>
2017.02.20 21:34
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乃木坂46の橋本奈々未が2月20日、グループから卒業、そして芸能界を引退した。「乃木坂46“5th YEAR BIRTHDAY LIVE ~橋本奈々未 卒業コンサート~”」の会場はさいたまスーパーアリーナ。即完売したプレミアムチケットを手にして会場入りできたのは3万5000人。約3時間半にわたって全39曲を披露し、笑顔、涙、また笑って、また泣いて、でも最後はやっぱり“クールビューティー”の“ななみんスマイル”で締めくくった。
目次
発表から4ヶ月…ついにこの日が
「橋本奈々未が乃木坂46を卒業、そして芸能界を引退!」――――衝撃的な発表から約4ヶ月が過ぎ、ついにこの日が来てしまった。最後のシングル、最後の紅白、最後の握手会…いろんな最後と向き合うたびにファンは涙してきた。“影ナレ”から粋な演出
影ナレは橋本と同じ年の白石・衛藤美彩・松村沙友理の“92年組”。粋な演出にいきなり特別感が漂う。そしてスクリーンに流れたのは2017年の幕開けのメンバーたち。「迎えた新しい年 誰かが言った あと2ヶ月あるよ その日はまだ遠いと思ってた あれからおよそ2ヶ月 今日は2017年2月20日」。その後、VTRにはこれまでのMVの橋本部分を集めた映像、そして「御三家」「ないものねだり」「109」など関連ワードの数々。映像が終わると、センターステージに立つ本日の主役“橋本奈々未”にスポットが当たる。会場には地鳴りのような歓声。橋本はそれに応えるように深くお辞儀をした。ずばり今日のライブはどんなライブにしたい?
1曲目。橋本の最初で最後のセンター『サヨナラの意味』。乃木坂46初のミリオンソングだ。イントロが流れる。橋本はメインステージに待つメンバーのもとへ歌いながら歩き出す。スクリーンに次々と浮かび上がってくる橋本とメンバーの2ショットが会場の涙を誘う。もちろん会場のペンライトは橋本のカラーである緑一色。オープニングからファンに温かく迎えられた。橋本は「私のサイリウムカラーは緑で、いつのまにかね。みんなに伝わってたんだけど(笑)。すごい。私まさかこんな最初から緑になると思わなかったです。ありがとう」と微笑む。キャプテン・桜井玲香から「ずばり今日のライブはどんなライブにしたいですか?」と聞かれると、「そうだね、私自身もやっぱりこういうステージに立つのは最後ですから。こんな景色を映すことができる人ってそうそういないですよ。なのでね、この景色を焼きつけつつも、やっぱそれ以上にここに来ている皆さんが帰った後、こびりついて離れないような何かね。景色をね、見せつけていきたいと思います(笑)。もうね、何ていうの?角膜?網膜?に、こびりついてやるっていう気持ちです(笑)」と宣言した。この日最初のMC、もうこの先聞けないかもしれない橋本の声に耳を傾ける。あと3時間なんだ…。
“御三家は永遠だから”
乃木坂46の「BIRTHDAY LIVE」は、2012年2月のCDデビューから発表してきた全楽曲を披露するのがコンセプト。3Days公演(20日~22日)となるが、この日は橋本が好きな曲を中心にチョイスした特別なセットリストが組まれた。『偶然を言い訳にして』『せっかちなかたつむり』『でこぴん』『やさしさとは』…。3曲目『ガールズルール』ではセンターの白石が「ななみんラスト~!」と満開の笑顔で絶叫。つられて橋本も「しいちゃん、いくぞ~」と目を合わす。白石、橋本、そして松村沙友理、『ガールズルール』でフロントを務めた3人は乃木坂46の“御三家”と呼ばれる。同学年でみんな美しくて可愛くて、それでいて仲良し。今でこそ美形揃いのメンバーが多く同性人気も高いことで知られるが、そのきっかけは間違いなくこの“御三家”だ。橋本にとって初のユニット曲『偶然を言い訳にして』(参加:白石、橋本、松村、高山一実)では、曲中に橋本に向かって手書きで“ズッ友”と書いたフリップを見せる。まだ7曲目にも関わらず白石は溢れる涙を堪えられない。それを見て近寄って肩を抱く橋本の目からも涙、さらに松村も涙…。指を差しながらお互いに涙をいじる。これまで苦楽を共にしてきたからこそできる最高の笑顔で。――――橋本「私は今日、泣かないと思っていたんですけど、まいやんが泣くから耐えきれなくて」、白石「メッセージはななみんに内緒だったんです」、橋本「びっくりした。でもありがとう、嬉しかった」。その後のMCで明かされたその時の気持ち。会場は温かな空気で包まれた。
この日のさいたまスーパーアリーナはフルのキャパシティで3万5000人を収容。もともと3万枚のチケットが即完売となり、見切れ席やステージ裏(バックステージ)席を5000枚追加販売。こちらも即完売となった。25曲目『ハウス!』では、橋本ら選抜メンバーがその見切れ席やバックステージ席のもとで歌った。今回橋本はセットリストのほかステージ構成などにも意見を出したという。“5年半”支えてくれたファンへの橋本なりの感謝の示し方だった。
ライブの後半、32曲目は『孤独兄弟』。橋本と白石のユニット曲だ。乃木坂46にはいろんなコンビがあるが、一番安定感があると齋藤飛鳥は語る。曲序盤で白石は号泣してしまう。そして34曲目には、昨年12月開催「Merry Xmas Show 2016」の時にも“御三家”で披露し、ファンから再披露を望まれていた『Threefold choice』。「誰を愛しているの?この3人の中で♪」という歌詞が印象的なポップな楽曲を再び“御三家”で披露して沸かせた。
ななみんからの“逆サプライズ”も
逆サプライズもあった。この日は橋本の24回目の誕生日だったが、それは同時に伊藤万理華の21回目の誕生日でもある。橋本がかねてから大好きと公言していた万理華センターのアンダー曲『生まれたままで』を橋本&万理華のWセンターで披露すると、歌唱後『Happy Birthday』の音楽が。「Happy Birthday to 万理華~♪」と会場から大きな祝福を受け、目の前にケーキが用意される。「終わった後に奈々未に『おめでとう』って言おうって考えてたのに…」目を丸くして感激する万理華に、橋本が嬉しそうにネタばらしを始める。「今日はね、私の卒業と誕生日ってのもあるけど、それとともに万理華の誕生日でもあるんです。スタッフさんとライブの構成を考えてる時に『万理華にもサプライズしたいね』って話して。『生まれたままで』が私が好きな曲だから、せっかくだから選抜もアンダーも全員でやった上で『万理華にサプライズしよ~』って話したの」。
ライブの“主役”からのまさかの逆サプライズ。橋本が「一緒に過ごせる誕生日も最後なので」と切り出すと、2人は「(これまで)一緒に祝ったもんね」としみじみ。「今日で24歳になりました」という橋本に、伊藤は「21歳になりました」と報告、橋本は「大人になった~」と姉のような優しい表情を見せた。その後も橋本「(ケーキを)あーんしてあげる」、万理華「いいだろ~奈々未にあーんして貰うんだぞ~」、橋本「(苺を口の運び)万理華、誕生日おめでとう~」……。会場からは「私も食べたい」など羨望の声が上がった。
橋本奈々未、涙のスピーチ
本編が終わってアンコールへ。刻一刻と近づく最後の瞬間。橋本は清楚なブルーのブラウスにロングスカート姿でステージに戻ってきた。「今日で卒業します。それで頑張ってる。卒業をする時にもらった曲ということですごく自分の中で大事ですし、大切だし、好きだし、これからもきっと人生の節目節目で聴いていくことになるんだろうなと感じている曲です。私は『ないものねだり』っていう曲を歌っていて“ないものねだりしたくない”って歌っているけど、こんなに素敵な景色を何度も何度も目の前にしていると…別の道を進みたいと思うのが、一番の“ないものねだり”だなと感じています」。
ここで大粒の涙を流す。
「けど私が選んだその先に正解があると信じています」「私が選んだ道を正解であることを願うように、今日皆さんがここに来てくれたことが、そして今日皆さんとお別れして、その先にある皆さんの道にたくさんの幸せなこと、これで良かったと思えることがたくさんあることを願っています」と何度も涙をぬぐい、声をつまらせながら話した。
白石麻衣の手紙に涙、涙…
スピーチ後、最初で最後のソロ曲『ないものねだり』を情感たっぷりに熱唱。終わりが近づいている…それは会場の誰もが感じていた。桜井「奈々未、素敵だったよ。今までの『ないものねだり』の中で一番素敵だった」、涙を流す橋本「泣かないと思ったのに、みんなの顔を見ると泣いちゃう。すごい私今ブス(笑)」。「そんなことないよ~」とツッコむメンバーと泣きながら笑い合った。そしてさらなる感動のフィナーレへと向かっていく。アンコールでは卒業する橋本のために、メンバーを代表して白石がサプライズで手紙を用意。“ズッ友”に伝えたいこと、そこにはたくさんの愛があった。だからこそ溢れる涙を抑えることはできなかった。
「ななみんへ。お誕生日おめでとう、そして卒業おめでとう。私が乃木坂で過ごした5年半は私がななみんの隣にいた5年半でした。年も同じで曲の中ではシンメになる、ななみんがいてくれて。いつもななみんは私の中で最高のパートナーだと思うようになりました。くだらない話で笑ってくれたり、悲しいこと悔しいことで一緒に涙を流してくれたり。ななみんにしか相談できないことも、たくさんあったけどいつも親身になって話を聞いてくれたこと、すごく嬉しかったよ。ななみんを心から尊敬しています。橋本奈々未という一人の女の子に出会えたこと、それは人生最高の自慢です。5年半、みんなに幸せをありがとう。これからは、ななみんらしく最高にカッコ良い人生を歩んでください。もしも私たちにできることがあればいつでも連絡してね。その時はどこにでも駆けつけます。5年半本当にお疲れ様でした。ずっとずっと大好きです。白石麻衣」
号泣して手紙を渡す。橋本の瞳にも涙。そして“美しい涙”を流す2人は抱き合って、これまでの“5年半”を分かち合った。
感動のフィナーレ「ありがとう、さようなら」
残りはあと1曲。本当の本当にラスト。その前に桜井が聞く。「ラストのライブは良いライブになりました?」。橋本は笑顔で答えた。「一番ミスの少ないライブでした。序盤とか泣いちゃった気がして。ファンの方も泣いてる気がして。心なしに盛り上がりが静かめだったの。だからいろんな気持ちがみんなにもあるんだろうなって。本当に良い思い出になりました。私は卒業ライブしなくてもいいかなって卒業決定するまでは思ってたけど、これからみんなが卒業することがある時は、卒業ライブをやった方が良いと思います。嬉しかったし楽しかったし、最後の時間をみんなと過ごせることが幸せです」。
桜井「ラストの時間が近づいてきました。ファンにお別れをしてきてください」。少し時間を置き、静かに、そして噛みしめるように橋本は「それでは本当に皆さんと最後の一曲を楽しみましょう。聴いてください。『サヨナラの意味』」と最後の1曲を紹介した。曲が始まると、ゴンドラで会場をゆっくり一周し、最後にメインステージで待つメンバーと再び合流。“35人”で最後の歌唱をした。
ファンに別れの挨拶。「『したっけ』(※北海道弁で軽い別れの挨拶)うちわ作ってくれた人ありがとう」「ペンライトを緑にしてくれてる人ありがとう」「今手を振ってくれている人ありがとう」「今日私を見てくれた人ありがとう、さようなら」。笑顔で手を振り続ける。そして「メンバーみんな、ありがとう」。一人ひとりに別れを告げた。
“アイドル”から“普通の女の子”に
今から5年半前、2011年8月21日に「乃木坂46第1期メンバーオーディション」に合格し、1期生としてグループに加入した橋本。弟の学費・実家の家計を助けるためアイドルの道に、「ロケ弁が食べられるから」という衝撃な理由もあった。それから月日が流れ、母から「今までごめんね。無理しないで好きなことをしてください。弟もだいぶ自立してきたし、私も私で生活できるから」という手紙が届く。弟も大学に入学し学費が免除され、卒業を決心した。過去のシングルすべてで“福神”と呼ばれるフロントメンバーを務めるなど、乃木坂46にとって欠かせない存在。でももしかしたら“アイドル”らしくなかったかもしれない。――ななみんみたいなタイプが“アイドル”をやってくれたことが奇跡――こんな声もあった。いつかいなくなってしまう、そんな雰囲気が魅力でもあった。今もこれからも唯一無二。グループが人気絶頂期を迎えるなか、“普通の女の子”に戻ることを決断した彼女だが、最後はファンから大きな大きな拍手と声援が送られていた。この景色は“こびりついて離れない”。(modelpress編集部)
ななみん選曲セットリスト
<本編>M1.サヨナラの意味
M2.気づいたら片想い
M3.ガールズルール
M4.バレッタ
M5.制服のマネキン
MC&VTR
M6.会いたかったかもしれない
M7.偶然を言い訳にして
M8.せっかちなかたつむり
M9.指望遠鏡
M10.13日の金曜日
M11.でこぴん
VTR
M12.世界で一番 孤独なLover
M13.やさしさとは
M14.ダンケシェーン
M15.僕が行かなきゃ誰が行くんだ?
VTR
M16.Tender days
M17.革命の馬
M18.ボーダー
M19.制服を脱いでサヨナラを…
M20.ポピパッパパー
VTR
M21.遙かなるブータン
M22.太陽に口説かれて
M23.シークレットグラフィティー
M24.あの教室
M25.ハウス!
M26.ロマンスのスタート
M27.転がった鐘を鳴らせ!
MC&VTR
M28.ここにいる理由
M29.君は僕と会わない方がよかったのかな
M30.自由の彼方
M31.生まれたままで
MC&VTR
M32.孤独兄弟
M33.魚たちのLOVE SONG
M34.Threefold choice
M35.ロマンティックいか焼き
M36.そんなバカな…
M37.孤独な青空
<アンコール>
MC&VTR
EN1.ないものねだり
EN2.サヨナラの意味
【Not Sponsored 記事】
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