＜若すぎない？＞社会人2年目で結婚する娘が心配。どんなアドバイスができるかな

かつて、「女性は25歳をすぎると結婚するのが難しくなる」と言われた時代がありました。12月25日をすぎると売れにくくなる、クリスマスケーキに例えたりもしたようです。しかし、そんな価値観はとうに昔のもの。こども家庭庁の「結婚に関する現状と課題について」によれば、2022年の女性の平均初婚年齢は約30歳。25歳から増えはじめ、最多は27歳という結果でした。20代前半は結婚する女性がまだ目立ちません。
そんななか、ママスタコミュニティには早く結婚するメリット・デメリットについての質問がありました。社会人2年目の娘さんが数か月後に結婚をしたいそうで、投稿者はそのママです。
参考：こども家庭庁｜結婚に関する現状と課題について P5,6｜

早く結婚することでのメリット・デメリットが知りたい

『私たち夫婦は30代で結婚したので、早い結婚のメリット・デメリットが分かりません。反対するつもりはないものの、教えていただいたことを娘へのアドバイスにしたいです』
娘さんの年齢は不明。医療系の院卒ならアラサーという可能性もありますが、おそらくは20代前半と思われます。
『高校在籍中に妊娠して退学、社会人経験ナシでママになった。みたいな話ならデメリットが多そう。でも社会人経験が少しはあるなら、そこまで心配しなくていいのでは？』
届いたコメントには「それほど心配する必要はない」という声が目立ちました。10代での結婚となると人生経験が少ないがゆえの不安もあります。しかし20代前半はもう大人。親が気を揉む必要もないでしょうが、心配する気持ちは分かります。
『まだ若いのにもったいない。入社2年目なんて、これからぐんぐん成長していける時期なのに』
投稿者の娘さんが結婚を機に退職するつもりなら、たしかにそう。ただ、結婚後も仕事は続けるつもりかもしれません。
『早くに結婚して妊娠すると、友だちと育児のタイミングが合わず疎遠になりがち。周りがキャリアを積んだり遊んだりしているのに、自分だけ子育てしている疎外感も』
結婚後すぐに出産するつもりなら、たしかにそうですよね。しかし娘さんは現在妊娠はしていないようで、こちらも今後の計画は不明です。

気になるのは仕事・出産・お金。早い結婚でどう変わる？

仕事は続けると仮定して、まずはそのキャリアについて考えてみましょう。
『うちは夫婦でがっちり稼いだから、家を買うときも楽だった。家事も旦那と助け合えるから時間に余裕ができ、出産までの期間に資格を取りまくった。おかげで出産後も時短正社員で、会社に残れたよ』
24歳で結婚、30歳でひとり目を出産したママのコメントです。結婚後すぐに出産するとキャリアが中断するイメージがありますが、そうでなければしっかり経験を積めるのは独身と変わりません。「大事なのは結婚ではなく、出産の時期」といった指摘もあったように、結婚そのものが影響することはなさそうです。早くに結婚し、キャリアを積み、出産前に管理職になったママもいました。
『私は仕事を任されるようになった頃に、妊娠。諦めることも多かったよ』
こちらは早めに結婚・出産されたママのコメント。やはり出産はネックなのでしょうか。しかし、一方で「早めに出産すれば、30代半ばで子育てに時間を取られなくなる。企業側には好都合だと思う」という意見もありました。いずれ出産を考えているのなら、キャリアのピークをいつに持ってくるのかを計画しておくとよさそうです。
では、仮に早めに妊娠・出産すると考えた場合、子育てに関してはどうでしょう。
『体力的にも経済的にも余裕があるから、子育ても仕事もバリバリ頑張れる。3人目を考える余裕もある』
若いうちの出産は体力があるので、頑張りがきく。そんなコメントが目立ちました。「若ママはうらやましがられる」「元気だから子どもと一緒に走り回れた」といった声も。
『一番よかったのは、早めに不妊治療をスタートできたこと。通っていたクリニックでは高齢になってからスタートした人が多く、「若い頃からはじめていれば……」と言っていた』
こちらのママはもともと生理不順だったとのこと。計画通りに出産できたのは早めのスタートがあってこそなのかもしれません。
おそらくデメリットだと思われるのは、お金です。
『ふたり合わせた貯蓄が数百万円しかなく、結婚式や新婚旅行も身の丈に合わせて節約。今振り返れば、笑える思い出だけれど』
「5年後の結婚だったら、もう少し高額な指輪だったかも」「お金がなく、実家でしょっちゅうご飯を食べさせてもらっていた」といったコメントも。まだ貯金が少ないなかでの結婚にはなるため、なかなか贅沢はできないようです。ただ、「早くに住宅ローンを組むので、早く返せる」といった意外なメリットもあるとか。

考え出したらキリがない。娘さんを信じて送り出そう

他にも「結婚に強いこだわりがなく、こういうものかなと素直に受け入れられる柔軟性がある」「“まだ若いお嫁さん”と、周囲の目がやさしい」「万が一離婚しても、リカバーしやすい」「若い頃から一緒に苦労できるので、夫婦ずっと仲よし」「親もまだ若いので、孫の面倒を見てもらいやすい」といったメリットが挙がりました。
一方のデメリットは「まだ未熟な部分も多いので、相手と衝突しがち」「若くて一番楽しい時期に、自由に遊べなくなる」などなど。とはいえ総じて多かったのは、「早い結婚はメリットの方が多かった」という経験談。後悔しているママはほぼいませんでした。
『私は早くに結婚したけど、結婚するとき母親からの言葉にムッとした。起こるかどうか分からないことのアドバイスはいらない』
メリットもデメリットも考えられるものはいくらでもありますが、早い結婚がどう転ぶかは結局人それぞれ。これが仮に遅い結婚でも真逆の可能性が考えられるだけで、実際どうなるかはその人次第です。
『私も社会人2年目で結婚したけれど、デメリットを感じたことがない。でもそれはきっと晩婚の人も同じだよね。投稿者さんも30代で結婚して幸せだから、娘さんの早い結婚を心配するのだろうし』
親としては心配でたくさんアドバイスをしたくなるでしょう。しかしそれは娘さんが自分で受け止め、解決していくこと。まだまだ近くにいてほしい、寂しい気持ちもあるでしょうが、ここは言葉を呑み込んでそっと背中を押すことが最善なのではないでしょうか。

文・鈴木麻子　編集・あいぼん　イラスト・まゆか！