よきゅーん(提供写真)

社長・よきゅーんが描く「理想の勝利」とは えなこら雑誌表紙を席巻する事務所「PPE」の内情明らかに<インタビュー後編>

2022.03.18 19:00

「第8回カバーガール大賞」で所属タレントが、1位(えなこ)、2位(伊織もえ)、3位(篠崎こころ/※沢口愛華と同率)に並んだことで注目を集めるPPエンタープライズ(以下:PPE)の代表取締役社長・よきゅーん(本名:乾曜子/いぬい・ようこ)へのインタビュー。

後編は、社長も一緒にグラビアやメディアに登場する奇想天外さ、恋愛も認める社風などこれまでとは一線を画する事務所事情、さらにはその展望を聞いた。

社長・よきゅーんが表に出続ける理由 伊織もえ交際公表の裏側も語る

モデルプレスのインタビューに応じたよきゅーん(提供写真)
モデルプレスのインタビューに応じたよきゅーん(提供写真)
― 「PPE」の社長を務めつつ、ご自身もメディアに出演し続けているよきゅーんさんですが、社長業とタレント業の両立をしようと思った理由はありますか?

よきゅーん:最初から「社長業とタレント業を両立しよう」と思っていたわけではないのですが、他社がやっていないことをやった方が面白いなと思った結果、今のような状態になっていったという感じです。これまで表に出るのをやめようと思ったことは特にないのですが…というか、そんなことを考える暇もなく今に至るといいますか、私の活動に関しては全て行きあたりばったりなので、この先も状況によって方向性を変えていく可能性はあります。

― 現時点では、表舞台で活動をしていこうという思いが強いんですね。

よきゅーん:思いが強いという訳ではないのですが、私が表に出ることによって得られる安心感や、会社としてのブランディングがあるのと思うのです。それの効果が続く間は、必要に応じてという感じですね。「PPEオールスター」として雑誌に出演させていただくときに、私が出ると編集部の方も面白がってくれるし、社長が一緒に活動することで、より事務所の団結感や、良い意味でのトリッキーさを世間に伝えられるのかなと思っていて…。今はその方が会社のブランディングとしても良いのかなと思っています。

伊織もえ(C)モデルプレス
伊織もえ(C)モデルプレス
― 2日には伊織さんがSNSで一般男性との交際を公表されましたが、そのときにも「PPE」の皆さんがツイートのリプライで団結感のある祝福をされていて、仲の良さが伝わってきました!

よきゅーん:みんな本当にノリが良くて(笑)。最初は私がグループLINEで、「悪いことじゃないし、個人的にはTwitterで有名な『でも幸せならOKです』という写真をリプしてやりたい( ;∀;)」と雑談したのですが、「版権的なことを考えたら使えないよなぁ?撮影するか…?」という話になったんです。

そしたら、つんこが「じゃあ一緒に写真撮りに行きます?」って言ってくれて(笑)。奇跡的にその日はみんなのスケジュールが合う時間帯があったので、LINEしてた2時間後くらいに現地に集合して撮影しました(笑)。もちろんこの一連のリプや、社長の自分がそのノリに参加することに対しても賛否両論あると思うのですが、私は交際報道が出たタレントを腫れ物に触るような扱いをしたくないと思いますし、何よりも、みんなもえちゃんを少しでもフォローしたい!と思っていたので「逆に楽しくしちゃおう!!」とみんなで決めました。みんなでやった“悪ノリ”にもたくさんの「いいね」がついていたので、全てとはいかずとも、おおよそ世間には受け入れてもらうことができて良かったなという気持ちです。

つんこ(C)モデルプレス
つんこ(C)モデルプレス
― よきゅーんさんは、「PPE」が家族のような関係でいられる秘訣はなんだと思いますか?

よきゅーん:私たちはオタクなので、漫画の名言に感化されやすいというのも大きいと思います。今回もえちゃんの件を知ったときも、『東京卍リベンジャーズ』の場地圭介くんのセリフ「一人一人がみんなのために命を張れるそんなチームにしたい」というセリフを送り合って、もえちゃんを助けたい!となったり、「仲間がやられてんのに、日和ってるやついる?」という言葉とスタンプが飛び交ったり(笑)。

目指すは“PPE体制”で掴む「友情・努力・勝利」

よきゅーん(提供写真)
よきゅーん(提供写真)
― 「女性だけの事務所」で、社長も一緒になってグラビアにも出演、さらには少数事務所ならではのフットワークも持ち合わせている。「カバーガール大賞」でのトップ3獲得の裏には、そういった大きな事務所との違いが功を奏しているのかなと感じました。よきゅーんさん自身は他との差をどのようにとらえていますか?

よきゅーん:圧倒的な差は、全て私のジャッジが最終決定なので、話が早い。やるもやらないも、言うも言わないも、誰の許可もなく私が決めれるので、小回りはききますよね。そしてこれは弊社としての方針ですが、女の子使い捨てにするようなことしたくないんです。私も自分で周りのタレントの友人を見てきたり、他の人から話を聞いたりする中で、事務所について悩んでいる、ひどい目にあっている人も世の中にはいるようです。中には、マネージャーの機嫌を取らないと仕事につながらないみたいなことを言っている子がいて「この子はすごいいい子なのに、そんなことしないとダメなの!?」「友達がどんな扱いをされているの??」と思うと本当にとショックでした。

そういう世界を知ってるからこそ、私はそうじゃない体制で勝ちたいんですよね。

「絶対バックに男ついてんだろ」「雑誌にこれだけ出てるなんて、出版社にどんだけ媚売ってんだよ」とか言われることもあって、「いや、私のバックには母さん(私)しかいませんけど」って(笑)。その状態で勝ちたいんです。それを見せつけたいんです。

それを見せることによって、変なスカウトとか「デビューする、売れるためにはこうしなきゃだめ」みたいな悪い話に巻き込まれたりする女の子が減ればいいなって思っています。

えなこ(C)モデルプレス
えなこ(C)モデルプレス
― よきゅーんさんの経験もあって、真っ直ぐ胸を張って勝ちたいということですね。

よきゅーん:特に女の子は騙されがちな子が多いというか、ひどいめにあって散々ボロボロになってる女の子を見てるので、こういう体制で天下を獲って、「あれ?あそこの事務所は別に男の人いないけど1位取ってるな」ってふと思い出してくれればいいなと思っています。

今お話したことを「正義感なんですか?」って思われる方がいるかもしれないですが、私がやりたいこと、事務所の方針は私の理想論。やっぱりオタクなので大体漫画とアニメに影響されてるだけです(笑)。「友情・努力・勝利」って『少年ジャンプ』のように勝ちたいです!

えなこ・伊織もえ…交際公表続く「PPE」が考える“タレントの恋愛”

えなこ(C)モデルプレス
えなこ(C)モデルプレス
― 伊織さんのほかに、昨年7月にはえなこさんもSNSで交際を公表しました。事務所として「タレントの恋愛を認める」という考えはいつ頃からありましたか?

よきゅーん:明確にはわからないのですが、恋愛をするなって、年頃の女の子に酷な話だと思うんです。それに恋愛があった方が気持ちが安定して上手く仕事がまわる子もいるし、何よりも、タレントとしての活動と引き換えに、自分の人生を後回しにして欲しくないと思っています。だからこそ、えなこやもえちゃんが「公表する」という選択をしたことで、業界に一石を投じることができたら良いなと思っています。

― ここにも「業界に新しい考え方を築いていきたい」という思いがあるんですね。

よきゅーん:もちろんこのやり方が正しい、正しくないというのは各自の判断になると思うので、何が正解なのかはわかりません。でも、私は恋愛をすることに対して引け目を感じる子がいなくなったらいいなと思いますし、公表することで事件が起きたり、たくさん叩かれたりすることがない平和な世界になって欲しいなと考えてます。まぁ理想論ですが…。

茉夏(C)モデルプレス
茉夏(C)モデルプレス
― 昨年「PPE」に所属した茉夏さんは既婚者であることを公表していますが、茉夏さんの所属もよきゅーんさんの思いがあってのことなのでしょうか?

よきゅーん:茉夏のことは2年以上前からSNSで見かける度に可愛いなと思っていたので、1番の決め手は顔だと思うのですが(笑)。昨年は所属するタレントの人数が増えてきて、やり方や方向性を改めて考えていた時期でもあったので、コスプレイヤーという仕事を年齢や既婚を気にせず活躍できる職業にしていきたいという気持ちも、彼女の所属に繋がっているのかなと思います。

茉夏(C)モデルプレス
茉夏(C)モデルプレス
― タイミングが良かったということもあるんですね。

よきゅーん:そうですね。特に茉夏は大阪に住んでいるので、なかなか会うタイミングがなかったのですが、そういった私の考え方を伝えた上で昨年東京に来てくれて、直接話をしてみて、「コスプレイヤーを既婚者でも活躍できる職業にしたいので、良かったら協力して欲しい」とスカウトしたら一緒に頑張ることを決めてくれて…。なんだかんだ2年越しのスカウトだったので、受けてくれたことがすごく嬉しかったです。

よきゅーん「PPE」の将来に言及「自分1人では難しい」

よきゅーん(提供写真)
よきゅーん(提供写真)
― 今後、えなこさんをはじめとする「PPE」の方に憧れて業界に入ってくる方がますます増えると思います。今後事務所に所属したいという人が急増した場合、現時点ではどれくらい受け入れる可能性がありますか?

よきゅーん:基本的には私が手の届く範囲だけでベースを収めたいなと考えているので、今の環境だと限界に近いかなと思っているんです。これ以上所属タレントを増やすとなると自分1人では難しいと思うので、新しい部署を作ってスタッフを入れるなどの対応をしないといけないなと考えています。

そして、例え新しい環境を作ったとしても、今いる子たちに迷惑をかけたり、そこを疎かにしたりしてはいけないという気持ちも強くあります。「PPE」のみんなは、「よきゅーんさんは忙しいから」と、現状でも私に対して遠慮してくれている部分もあると思うので、あまり負担をかけたくはないんです。

伊織もえ(C)モデルプレス
伊織もえ(C)モデルプレス
― 「遠慮してくれている」というのは、どういった場面で感じているのでしょうか?

よきゅーん:みんなあまり自我が強くないというか、すごく平和で…(笑)。吉田早希とかは「私ごときにそんなお金かけてもらってやるなんて申し訳ない」といった言葉を口にするくらい謙虚すぎる。タレントとしてはちょっと困るくらいです(笑)。

でも、そういった一人一人の優しさが「PPE」のサークル感・アットホーム感に繋がっていると思うので、みんなの人柄の良さには本当に助けられています。

吉田早希(C)モデルプレス
吉田早希(C)モデルプレス
えなこ(C)モデルプレス
えなこ(C)モデルプレス
― 1人ひとりの優しさが温かい雰囲気を作り上げているんですね。最後に、現在「PPE」ではオーディションを開催されていますが、よきゅーんさんが求めているコスプレイヤー像があれば教えてください。

よきゅーん:コスプレに関係ないタレントさん志望も募集してますし、どんなジャンルの方でも、えなこのように、事務所に入っても努力をし続けられる人に来て欲しいです。「PPE」所属をゴールだと思わずスタート地点と思って、一緒に上を目指していけたらいいなと思っています!

― 「PPE」の皆さんのさらなるご活躍を期待しています!ありがとうございました。

(modelpress編集部)

えなこらが所属するPPEでは、グラビアアイドル・コスプレイヤー専門のサブスクリプション型ファンコミュニティプラットフォーム「Mi-muse by Mi-glamu」(ミーミューズ)にて、ファンクラブを開設。限定写真や動画、様々な特典を展開している。

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よきゅーん/乾曜子(いぬい・ようこ)プロフィール

4月29日生まれ。コスプレイヤー・グラビアアイドルとして活躍するほか、PPエンタープライズ代表取締役社長を務める。また、オンラインゲーム「ラグナロクオンライン」イメージガールや、お笑い芸人ゴー☆ジャスのYouTubeチャンネル「ゴー☆ジャス動画」で動画アシスタントなどの活動も行っている。
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