<三代目JSBインタビュー>10周年の節目越え「自分たちに素直になれた」 「R.Y.U.S.E.I.」にとらわれなくなった今とこれから
2021.11.10 17:00
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モデルプレスのオリジナル企画「今月のカバーモデル」の特別版「スペシャルカバーモデル」をつとめた、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(以下、三代目JSB /メンバー:EXILE NAOTO・小林直己・ELLY・山下健二郎・岩田剛典・今市隆二・登坂広臣)。2010年11月10日にシングル「Best Friend's Girl」でデビューし、10年の節目を迎えた彼らは、アニバーサリーイヤーの締めくくりともなるベストアルバム&ニュー・アルバム『BEST BROTHERS / THIS IS JSB』を11月10日にリリースした。モデルプレスでは、そんな彼らに10周年とアルバムリリースを記念したインタビューを行った。
三代目JSB、デビュー10周年&アルバムリリース記念インタビュー
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により予定されていた全国ドームツアー「三代目 J SOUL BROTHERS PERFECT LIVE 2010>2020」が全公演中止となった2020年。そこから約2年ぶりとなる全国ドームツアー「三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2021“THIS IS JSB”」を現在開催中で、残すところあと数公演。その最中にリリースされるアルバムは、ファン投票によって厳選された楽曲を収録したベスト版『BEST BROTHERS』と、通算9作目のオリジナル・ニュー・アルバム『THIS IS JSB』の2in1パッケージとなる。
2年ぶりの有観客ライブで実感した“ライブへの想い”、そしてこれからのこと――10年という節目を迎え、7人は何を想うのか。インタビューではその胸の内を探った。
※以下、開催中のツアーに関し一部セットリストのネタバレが含まれます。
2年ぶりドームツアー「THIS IS JSB」で「過去の曲」を選んだ理由
― アルバム『BEST BROTHERS / THIS IS JSB』のリリースは、デビュー日でもある11月10日ですね。今市:ベストアルバムは、ファンの方に投票して収録曲を決めるなど10周年らしい記念すべき内容になっています。オリジナル・アルバムについても、今の三代目JSBと未来に向けての三代目JSBを表現している10周年にふさわしい1枚に仕上がりました。ジャケット写真は佐藤可士和さん(クリエイティブディレクター)にデザインしていただいていますし、超豪華な内容です。
― 2年ぶりの単独ドームツアーである「三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2021 “THIS IS JSB”」は、残りあと数公演となりましたがいかがでしょうか?
NAOTO:有観客で回るツアーに関しては2020年にたくさん用意していたものができなくなり、今年制限がある中ではありますが、無事開催することができました。実際にステージに立ってみて、改めてお客さんがいるライブこそが三代目にとっては一番で、すべての活動はそこに向けてやっているんだなと実感しました。お客さんと同じ空間でライブを作っていくことは、自分たちのど真ん中というか、それを復活できたことに感動しましたし、お客さんの待ってくださっていた気持ちを強く感じました。コロナで失ったものも多かったですが、自分たちにとって大事なライブという空間をお客さんと共有できることのかけがえのなさに気づくことができたと思います。
― 10周年だからこそ意識した演出などはありますか?
今市:今回はデビュー当時から応援してくださっているファンの皆さんのことを考え、過去の曲や今までやってこなかった曲、本来のツアーなら選ばなかったような曲をセットリストに組み込みました。
ELLY:元々は昨年中止になったツアーのセットリストを、今回のツアーで披露する予定だったんです。でも、オンラインライブ(※2020年11月10日に開催された「LIVE×ONLINE INFINITY 三代目 J SOUL BROTHERS 10th ANNIVERSARY ~JSB HISTORY~」)を開催して、そこで昨年準備したセットリストを披露したので、それをそのまま見せるのは違うなと思ったんですよね。そこから進化も成長もしているし、その上でファンの皆が初めて見て喜んでくれる三代目のライブにしようと全部作り変えました。
― 「過去の曲」という点では、アンコールの選曲と曲順が特に印象的でした。
岩田:常に前を向き成長した自分たちを見せるというスタイルだったので、過去を振り返ることはグループとしてやったことがなく、10周年という節目だからこそできた演出です。ファンの皆さんと一緒に過去を振り返るには絶好のタイミングだったと感じています。今回ファンの皆さんのリアクションがすごく良かったので、来年以降の活動でも歴史を辿るような曲をセットリストに入れていくというのは、ありだと思いました。新しい曲だけが人気曲ではないですし、ファンになってくださったタイミングで思い入れのある曲も違うでしょうし、その時々の曲を披露することで喜んでいただけるのであれば、進化した自分たちとか新しいものを出さなければならないという固定概念は捨て、新旧ミックスして届けていければいいなと思っています。
― アンコールの構成はどなたのアイデアですか?
岩田:アンコール1曲目が「Best Friend's Girl」なのは、全員一致で決めました。
NAOTO:「R.Y.U.S.E.I.」がラストはELLY?
ELLY:うん、流れを考えると最後締められるのは「R.Y.U.S.E.I.」じゃない?って。「R.Y.U.S.E.I.」はダンスが特徴的で皆に知ってもらった曲ではありますが、歌詞が僕たちにすごくマッチしているし感動的な内容なので、ラストは「R.Y.U.S.E.I.」だなと思いました。
― 「R.Y.U.S.E.I.」で締めくくるというところに、ここからさらに先に進んでいこうという強いメッセージのようなものを感じます。
今市:自分たちはこの曲でたくさんの夢を見させてもらいましたし、実際にステージに上がったときには“ラストこの曲で想いを伝えます!”という強い気持ちが芽生えました。事前に打ち合わせをしていたわけではないのですが、やってみた結果、パッションが自然と湧いてきたんです。
ELLY:歌の持っていき方とか臣(登坂)のシャウトとか、この曲で締めるぞというメンバーのバイブスがステージにも伝わったと思います。
登坂:「R.Y.U.S.E.I.」の前には初期の曲が続いて、過去を辿ったその先に「R.Y.U.S.E.I.」があって。その流れの中で「R.Y.U.S.E.I.」にこれまでと違う感覚が生まれたというのは、アニバーサリーイヤーだからこそ実現したものだと思いました。
「R.Y.U.S.E.I.」にとらわれなくなった今―三代目JSBが10周年で感じる変化とこれから
― 10周年というのは大きな節目かと思いますが、これ以前に活動の中で節目だったと実感する年や出来事があれば教えて下さい。山下: 2015年に初めて単独ドームツアー(「三代目 J Soul Brothers LIVE TOUR 2015 “BLUE PLANET”」)を開催したときは、節目に近いものを感じましたね。それまでも小さな節目がたくさんあったとは思いますが、全国でドームツアーができたというのは、グループとして大きく変わった瞬間でした。自分たちが成長して、5万人近いお客さんが入る会場でライブを開催して、見に来てくださる方がこんなにもいるということに圧倒されましたし、すごいことをやっているんだと感じた瞬間です。
小林:大きな節目として意識した瞬間となると、今回の10周年がもしかしたら初めてだと思います。ただ、ライブをやることでそれ以前を振り返って次を意識する作業が生まれるので、健二郎が言うようにライブ開催は大きなことだなと思います。2018年にそれぞれの活動があり2019年に「RAISE THE FLAG」というツアーを開催したときには、7人が7人の経験を持ち寄って三代目を表現するというテーマがあったので、“2018年の経験が活きているんだな”と振り返り実感することができましたし、今開催中のツアーでは過去の曲をやることで当時のことを思い出しますし、一つひとつのライブが節目のような役割になっているのかもしれません。ライブを開催する度に、次のステージに進んできた感覚もあります。
― その点でも、ツアーが中止となった昨年はこれまでとは違う思いが強かったのでは?
小林:パフォーマンスする場所すらなく家で過ごす時間が多かったので、思い悩むこともありました。これまでとは同じままでいられないなとも考えていましたし、「THIS IS JSB」はそんな中で開催できたツアーということもあり、実際にステージに立ったときには過去のツアーと全く違うものを感じました。先程アンコールで披露した「R.Y.U.S.E.I.」にはこれまでと違う感覚があったという話が出ましたが、昨年感じた想いとパワーアップした自分たちが自然と表現された結果なのかなと思います。
― 常に走り続けている印象のある皆さんですが、これまで壁にぶつかったと感じた瞬間はありましたか?
ELLY:壁ではないかもしれないですが、何の曲をやっていいか分からない苦労も知っていますし、曲を選ぶときはいつもそう思っています。
(ほかのメンバーも頷く)
ELLY:良いときもあればそうではないときもあることが普通で、ときには上げ下げも必要。例えば「R.Y.U.S.E.I.」がマックスだとしたら、“同じようなことを繰り返してみたけどダメ。じゃあ次はどうしよう。じゃあ次はこうしよう”と調整しながらやってきました。
NAOTO:壁ではないにしても、毎回何かにぶち当たってはいるんです。どういう曲にするかという話はいつもしているし、もちろんどの曲もピンとこないときもあるし。曲は出会いですから。タイミングがハマらないときは、何か出るまで皆で話し合っています。
でも、最近はそういうルーティンも少しずつ超えつつあるのかなとも感じます。自分たちに素直になれたというか。今回のオリジナル・アルバムに収録される新曲の「Honey」も、今までなら絶対にリード曲で選ばなかったような曲なんです。それを、“好きだから良くない?”と素直に決めました。シンプルですが、今まではそういう決め方をやってこなかったし、できなかった。10年を超え、そろそろ自分たちに素直になり曲を決めていくことにもチャレンジできているのかなと思いますね。
ELLY:大事なことでもありますが、“売れなきゃいけない”と思って曲を作ることは大変。自分たちが好きなものをファンの皆に届けることが一番楽しいし、それが広がってさらに色々な人が楽しんでくれたらいいなと思います。
― その感覚になったのは最近?
ELLY:そうですね、一時期は「R.Y.U.S.E.I.」を超えなきゃみたいなものがあったので。
NAOTO:そういうプレッシャーもあったね。“R.Y.U.S.E.I.超え”がテーマになっていて。
山下:裏テーマ的なね。
NAOTO:皆さんに知ってもらう曲ができることは、もちろん嬉しいことなんですけどね。とは言え、それが生まれて育ったら今後はその壁ができますし、苦しみではないかもしれないけど何か背負っているものがあるなという感覚。
ELLY:「R.Y.U.S.E.I.」だけではなく、結局どの曲もそれぞれの良さがあるので全部越えられないんですよ。売れてない曲にもその曲の良さがあるから、その曲を超える曲はない。やっていく中で、そういう風にだんだんと思えるようになれたのかなと実感します。
― 「R.Y.U.S.E.I.」にとらわれなくなった、ということでしょうか?
NAOTO:そう、超えるとかじゃないと思えるようになった。
ELLY:自然とね。
― 12年目(2021年11月10日~)以降の三代目JSBはどうなっていきますか?
岩田:これから話し合っていく予定です。コロナでエンターテインメントの状況も大きく変わったことにより、今の段階で今後の活動が完璧に決められないという部分もあるんです。
ただ、最近はメンバー自身が曲を持ち寄るようになったりアイデアを提案することが増えたりして、グループとしての動き方が変わったと感じています。これは今回のアルバムのリリースに向けてもそうでしたし、メンバーの提案でグループが動くというのはすごく健全なこと。自分たちが表現したいことを出していく中でそれが売れたらもちろん最高だけど、そうなるにはやり続けていくことが大事だなと最近は特に思います。
― ますます今後の展開が楽しみです。
山下:来年以降、今までやったことのないことにもチャレンジしていきたいですね。
NAOTO:状況次第にはなると思いますが、色々考えていきたいです。
岩田:あと、10周年を迎え、モチベーションをキープする方法を皆で作っていくことも大事だと思うようになりました。自分たちで決めた分かりやすい目標があれば、“よし、やろう”と気合いが入ると思うので、そうやって奮い立たせていくことも必要だと思います。
ELLY:やっぱり一番のモチベーションはファンの皆に会えるライブ。これからも常にやり続けていけたらいいなという気持ちはあります。
NAOTO:去年の中止があったから、それをより感じるよね。一番のモチベーションだと分かっていても、ずっと続けていたら大事さに気付けなかったかもしれない。今年のライブツアーは、それを改めて確認する場になっていると思います。
三代目JSBが語る“夢を叶える秘訣”
― 最後になりますが、10周年を迎え実感する“夢を叶える秘訣”を教えて下さい。NAOTO:思い続けること、行動し続けること。やっぱりこれが大事です。
小林:この10年で感じたことは、積み重ねるということはすごく力になるということ。“継続は力なり”と言うのは、本当だなと実感しました。
ELLY:好きなことで失敗し続けることです。失敗すれば次はそれを選択しなくなるから、そうやって続けていけば徐々に成功に近づいていくと思います。
山下:その夢を好きになること。寝ても覚めてもそのことだけを考えて集中して没頭していれば、色々な言霊となり、そこから仲間を引き寄せるパワーが生まれていくと思います。
岩田:行動し続けることはもちろん、自分が信じた道を進む上では、ときに他人の言葉を聞き入れない強さも必要かなと。今はSNSもあるし、世の中には色々な人がいて、中には足を引っ張る人がいるかもしれないけれど、自分を信じて突き進むことができた人が成功を手にしているような気がして。人の意見を取り入れる柔軟さが必要なときもありますが、必要のないことは気にせず自分の強さを持つことが大事だと思います。
今市:思い続けることとイメージし続けること。常に自分がこういう場所でこういう風にやりたいというイメージを持つことで、夢に近づいていけると思います。
登坂:行動あるのみ。何事も行動を起こさなければ始まらないですし、色々なものを引き寄せるのも行動あってこそ。夢があるのであれば、行動を続けることが大事です。
― インタビューは以上になります。ありがとうございました。
三代目JSBの“12年目”が始まる
ベストアルバム&ニュー・アルバム『BEST BROTHERS / THIS IS JSB』のジャケットは、その先も色々な色に染まっていく"10"をマルチカラーに、10周年の"10"の数字をアイコニックにしたデザイン。カラフルな“10”にはこれまでの奇跡と未来への希望、そしてファンとの絆への想いが込められている。
鮮やかな色合いは、グループとして個人として進化し続ける三代目JSBが届ける多彩なエンターテインメントを表しているよう。常に前を向き進む彼らは、この先、どんな色を見せてくれるのか。12年目、次の節目に向けた新たな幕が開ける。(modelpress編集部)
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三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEプロフィール
リーダーのEXILE NAOTO、小林直己、パフォーマーのELLY、山下健二郎、岩田剛典、ボーカルの今市隆二、登坂広臣からなる7人組グループ。2010年11月10日にシングル「Best Friend's Girl」でデビュー。2021年には、シングル「100 SEASONS/TONIGHT」「JSB IN BLACK」、配信シングル「線香花火」を発表。デビュー日11月10日にはベストアルバム&ニュー・アルバム『BEST BROTHERS / THIS IS JSB』をリリース、デビュー10周年を記念した全国ドームツアー「三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2021“THIS IS JSB”」が12月まで開催中。
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