橋本環奈、“地味な子”役で新境地 撮影の苦労も明かす「全部大変ではある」<「インフルエンス」インタビュー>
2021.03.10 08:00
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WOWOWのサスペンスドラマ「連続ドラマW インフルエンス」(3月20日よる10時放送・配信スタート/全5話)で主演を務める女優の橋本環奈(22)がインタビューに応じた。今作で、“地味で普通な女の子”を演じ、新境地を開拓中の橋本。撮影真っ只に行われたインタビューで彼女が感じていることとは?撮影の苦労や、共演者とのエピソードを交えながら語ってくれた。
橋本環奈主演「インフルエンス」とは
今作は、女たちの焦燥と決意を描き、雑誌連載中から社会に満ちる見えない罪、絡まった謎、緻密な心理サスペンスが話題となった近藤史恵の同名小説(文春文庫刊)を連続ドラマ化。友情が引き金となって3つの殺人事件を犯した女性3人の生涯を描く。ドラマW初出演で初主演となる橋本が演じるのは、主人公の戸塚友梨。かつて、幼馴染の里子が祖父から性的虐待をうけていることを知りながらも守れなかったことを負い目に感じながら生き、暴漢に襲われた親友を守るため、男を刺してしまうといった役柄。これまで演じてきたキャラクターからは⼀転、秘密を抱え、影のある難役で新境地に挑む。
今回、橋本のほか第一線で活躍する若手実力派女優が、高校生から20代までを演じる。両親の離婚を機に都会から転校し次第に友梨との友情を深めていく坂崎真帆役を葵わかな、友梨と幼馴染だが劣悪な環境から不良になり疎遠となっている日野里子役を吉川愛が務める。
橋本環奈演じる友梨は「すごく地味」「どこにでもいる女の子」
― 今回は影のある役どころですが、最初聞いたときはどのようなことを感じて、どのようなことを大切にして撮影に臨みましたか?橋本:影がある役というのもあるのですが、友梨ってすごく地味な役柄なんですよね。学校にいても真帆はみんなから目を引く存在で、里子もある意味ヤンキーで目立つような存在。でも友梨は本当にどこにでもいるような女の子だからこそ、人を殺してしまうことに意外だねと言われる役柄なんだと思います。狂気的な部分もまったくなく、友達として真帆や里子のことを守りたい気持ちで、人を殺めてしまうという感覚で演じていたので、人を殺すような重要なシーン以外は、わりと普通に演じようかなと思いました。芯はあるのですが、力が強すぎると友梨らしくないと思ったので、話し方にも気をつけました。
― 等身大の女の子を意識されたようですが、演じる前に準備したことはありますか?
橋本:真帆と里子の関係性って、考えていたものと微妙に違ったりして、3人で作り上げていくものだと思ったので、初めて共演する葵わかなさんと、一度だけ共演のある吉川愛さんと円満にコミュニケーションを取るようにしました。3人でご飯にも行きましたし、多分私だけでなく、3人ともお互いに共通した感覚を得られたんじゃないのかなと思います。なんとなく阿吽の呼吸で思ってくれていると思います。
― 原作を読んでいたということで、実際に脚本を読んで演じてみて、改めて発見したことや感じたことはありますか?
橋本:ネタバレになるので、言えないことだらけなのですが…(笑)。“嘘”が多く、それが原作だと一つの物語になるのですが、ドラマだとそれを分割することになります。なので、次が気になる終わり方をしていると思います。難しいところではあるのですが、原作の面白さが脚本にも反映されているなとは思いました。間合いとか、タイミングとか、里子と真帆が友梨に対して思う感情とか、すごく細かく描かれていると思いました。
― 物語のはじめは昭和の設定ですが、やってみてどうでしたか?
橋本:私がまだ生まれていない時期なので、ヘアメイクとか「すごい昔(笑)」って感じました(笑)。前髪がふわっとしていたり、里子のスカートの丈が長かったり、昭和っぽい衣装になっていると思います。友梨は平成に移っても、昭和っぽくて、あまり染まっていない感じがあるのかなと思いました。あと、公衆電話があるのですが、全然使ったことがなくて…(笑)。1回だけテレホンカードを使ったことはありますが、慣れてないなと思いました。
橋本環奈、連続ドラマW初出演で主演…決定したのときの心境は?
― 連続ドラマW初出演で主演ですが、この枠のイメージや、意識したことはありますか?橋本:本当に数ある作品の中で、連続ドラマWは重厚感のある作品が多いじゃなですか。今回のお話を聞いたとき、主演をやらせていただくことも嬉しかったですし、インフルエンスの原作を読んでいたので、友梨という役を聞いたとき、パーっていろんなことが頭の中で浮かびました。人を殺すことによって、日常が変化するという話ではないので、そんな中で過ごす日常を繊細に表現できたらと思いました。インフルエンスという題材を聞いたとき、ドラマWでやるからこそ意味があるのかなと思いました。
― 社会的なメッセージがあるドラマに携われたことで、ご自身の中でものの見方が変わったことなどありますか?
橋本:そんなにないかも…。私自身、学生の頃からお仕事をさせていただいているので、友達と話をしていても感覚の違いを感じることが時々あります。今、コロナ禍なので、重い題材というより笑ったりできる題材の方が受け入れられるのかなと思ったのですが、でもこういう情勢の中でも切り込んでいく作品って必要なのかなと思うし、これを見ていろいろ考えるきっかけになってもらえたらいいのかなと思います。
橋本環奈“地味な子”役で新境地 撮影の苦労も明かす
― これまで演じてきた役と違って、“地味で普通な女の子”とおっしゃっていましたが、今回の役を聞いたとき、どう思いましたか?また、ファンの方からの反響はありましたか?橋本:プレッシャーや不安とかは感じない方なのですが、やっぱり毎回作品を発表する度にファンの方からいろんなコメントをいただけるので、今回もたくさんのコメントが届き、楽しみにしてくれているんだろうなと思いました。
― 橋本さんにとって新境地の作品とも言われていますが、手応えの方がいかがですか?
橋本:今はまだ手応えはあまり感じられていなのですが、毎日バラバラに撮影してて、「これはまだ人を殺す前か」「こっちは殺した後か」とかしてるので、結構難しかったりします。でも、真帆と里子の3人の関係性は重要視しているので、いいシーンができているなという実感はあります。
― 結構大変なシーンもあったり?
橋本:全部大変ではあるのですが、やっぱり人を殺すシーンは大変でした。順撮りをしていないので、感情の変化を考えるのが難しいです。原作を読んでいただくと、伏線の回収の仕方がきちんと描かれているので、同じ日に全てを知っているとき、まだ知らないときを撮影するので、感情の表し方が難しいです。
橋本環奈、葵わかな&吉川愛と「すぐに仲良くなれました!」
― 今回、葵さんや吉川さんなど同世代の方とのシーンが多かったと思いますが、一緒に演じてみてどうでしたか?橋本:2人ともすごくやりやすくて、友梨と真帆、里子の関係性のように相乗効果じゃないですけど、2人のお芝居を見ていてもやりやすいと思ってくれているのかなと思いました。
― 橋本さんって人見知りせず、共演者の方とすぐに仲良くなっているイメージがありますが、今回はいかがでしたか?
橋本:そうですね!今回もすぐに仲良くなれました!愛ちゃんとは共演経験がありましたし、わかなちゃんは今回がはじめましてでしたが、わかなちゃんも人見知りしないタイプなので、結構すぐに仲良くなれました!現場の待ち時間は3人でずっと話をしています!
― どんなことを話しているのでしょうか?
橋本:わかなちゃんとお笑いの動画を見たり(笑)。3人で美味しいご飯屋さんはどこか話したりと、他愛もないことばかりです。
― 今回は主演ということですが、現場の雰囲気作りで意識したことはありますか?
橋本:いつもそんなに考えてないのですが(笑)、わかなちゃんも愛ちゃんもいてくれるし、楽しくできていればいいのかなって気がします。あ、でも自分からご飯に誘ったりするので、ちょっと意識しているところはあるのかもしれません。スタッフの方とかとも毎日一緒にいるので、いい雰囲気で撮影が進んでいるのかなと思います。
橋本環奈「インフルエンス」の魅力語る
― 最後にこの作品の魅力を教えてください。橋本:私が原作を読んだとき、純粋に面白いなって思った感覚が脚本にも描かれているので、重厚感のある作品になっているかなと思いました。誰かが人を殺したりする内容ですが、3人の関係性の変化がきちんと表れてて、ちょっと伝えるのが難しいのですが、ドロっとした感情が最後に出てくるので、そこがこの作品の魅力なのかなと思います。3人の関係性は変化していくけれど、離れることはないという関係って不思議だなと思いました。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
「インフルエンス」ストーリー
地方の団地で暮らす高校生の友梨(橋本環奈)は、過去に同級生の里子(吉川愛)が、祖父から性的虐待を受けていることを知りながらも、彼女を守ることができず疎遠になってしまったことで、心に傷を負っていた。ある日、友梨が通う高校に東京から真帆(葵わかな)が転校してくる。真帆は何事も真剣に取り組む性格があだとなり、クラスで浮いた存在となっていたが、友梨は同じ団地で暮らしていることもありすぐに打ち解ける。そんな中、包丁を持った暴漢に襲われそうなった真帆を助けようとして、友梨は男を刺してしまう。正当防衛だと逃げ、恐怖で震えながら眠りについた翌日、逮捕されたのは不良となった里子だった。
橋本環奈(はしもとかんな)プロフィール
1999年2月3日生まれ、福岡県出身。福岡発ダンスボーカルアイドルユニット・Rev.from DVLのメンバーとして2014年4月にメジャーデビュー。「奇跡の一枚」といわれる写真をきっかけに“天使すぎるアイドル”“1000年に一度の逸材”としてブレイク。その後は、映画、ドラマなど女優としても活躍し、映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』で主演デビュー。近年の主な出演作は、映画『十二人の死にたい子どもたち』、『キングダム』、『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』、『午前0時、キスしに来てよ』(2019年)、ドラマ『ルパンの娘』(CX)、映画『シグナル100』、『今日から俺は!!劇場版』、『小説の神様 君としか描けない物語』、『弱虫ペダル』、『新解釈・三國志』(2020年)など。
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