モデルプレスのインタビューに応じた伊藤千晃(C)モデルプレス

<伊藤千晃インタビュー>音楽活動への迷い&価値観が変化「胸に響くなにかがあった」

2019.11.11 12:00

1stアルバム「Be」を11月6日にリリースしたアーティストでモデルの伊藤千晃(32)がモデルプレスのインタビューに応じた。

伊藤千晃、1stアルバム「Be」とは

伊藤千晃の1stアルバム「Be」DVD(画像提供:avex)
伊藤千晃の1stアルバム「Be」DVD(画像提供:avex)
同アルバムは、昨年9月にソロアーティストとして音楽活動を再開させた伊藤のこの1年間の想いが込められた作品。自分自身と向き合い、音楽と向き合い、自分の気持ちに正直になること”をテーマとし、全10曲が収録されている。

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― 「Be」とはどのようなアルバムなのでしょうか?

伊藤:これまでアルバムを意識して曲作りをしていたわけではないのですが、気が付いたら、自分がやりたい曲が集まっていて。毎回曲を作るごとに自分自身と向き合ってきたなと、自分がなにをしたいのか、どんなことを表現したいのかを、ときには立ち止まり、自分を見つめ直してなりたい自分になっていくという、本当に自分自身を写したアルバムになっていると思います。

― この1年の伊藤さんが投影されたアルバムということですね。

伊藤:そうですね。多分昨年はファンの方に今の自分の気持ちを伝えたいという明確なものがあったのですが、今年は、もちろんそう思いながらも、自分がどんな音楽をやっていきたいのか、どんなパフォーマンスをしたいのか、悩んだ1年でした。そういう悩みを抱えながら、とことん自分自身と向き合った結果、この1stアルバムが出来上がったんだと思います。そのときそのとき自分が表現したい思いや音楽が1枚になった作品です。

伊藤千晃「brand new」は「自分の気持ちと向き合ってできた楽曲」

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― そんなアルバムには新曲が2曲収録されているそうですね。「brand new」は新しい自分が表現できた楽曲だそうですが…

伊藤:この曲に関しては、自分がやりたかったサウンドや歌詞に挑戦しました。実は、この曲ができる前、アルバム制作をちょっとストップした時期がありました。

― それはいつ頃ですか?

伊藤:今年の夏ぐらいです。これから自分はどんな音楽を表現していきたいのかと迷い、一旦ストップをかけました。もう一度なにがしたいのか、なにを表現していきたいのか、なにを伝えたいのか整理しました。スタッフさんとも話し合いながら1ヶ月ぐらいずっと悩んで、やっと光が見えて、前に進めて作った曲が「brand new」です。

― そういう時期があったんですね。

伊藤:サビで「いっそ捨てちゃえば?」という歌詞があるのですが、自分の中にあるいろんな感情が、いろんな場面で捨てきれなかったなと思って。でも、それを自分の中から捨てることによって、また新しいなにかが入ってくるんじゃないのかなということを表現しています。

― なるほど。伊藤さん自身の過去の恋愛を歌詞に落とし込んだのかなと思っていました!

伊藤:それも少しリンクしている部分はあります。Aメロや2番の歌詞は自分の実体験を落とし込んでいます。今回は恋愛に例えた歌詞ですが、仕事や友達関係など、人と付き合うことってうまくいかないときもあると思います。それを無理に自分の中で溜めておく必要はないんだと、いろんな経験に置き換えられる曲にしたかったので、聴いている人たちがそれぞれの置かれている状況に当てはめて聴いてほしいです。

伊藤千晃「Quiet」で意外な一面を明かす

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― もう1曲の新曲「Quiet」はどのような曲ですか?

伊藤:攻めた歌詞にした私らしい曲です。厳しいことも結構言うので、いい意味で毒づいている自分に1番近い曲になったなと思いました(笑)。「Be quiet」って「いいから静かにして」って意味なので(笑)

― 伊藤さんの意外な一面が現れている曲ということですね。

伊藤:私のパブリックイメージって「『うるさいから黙ってて』なんて言わないよね」と思う方もいるかもしれませんが、イメージとは裏腹に「黙ってて!」って言いたくなることもあります(笑)。あとは、今情報がありふれている時代じゃないですか。ネットや、友達の声、道を歩いていてもいろんな音が聞こえてくる中で、一旦自分の手で耳を塞いでみたら、自分の心の声が聞こえない?という周りの情報に流されるのではなく、自分がどうしたいのか、自分がなにをしたいのかを、もう一度自分に説いてみようという意味を込めています。

― 伊藤さんってふんわりとしたパブリックイメージがありますが、何度も取材をさせていただくうちに、すごく自分の意志がしっかりされている印象を受けました。

伊藤:意外と強い部分が隠れているかも(笑)。でも曲調はふわっとしている優しい感じの曲です。それをすごくディープに歌っているという面白さを感じていただけたらと思います。

伊藤千晃、アルバム制作をストップした時期&新たに出会った音楽を語る

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― ソロで音楽活動を再開させてから丸1年が経過しましたね。先程も話していましたが、夏に音楽に対して迷っていた時期があったんですね。

伊藤:ちょっとやりたいことがわからなくなってしまいました。“こなす”だけの音楽は嫌だなと。とりあえず、リリースしないといけないから、音楽を作るのも嫌で。音楽を作るなら、自分が納得のいくものをきちんと作っていきたいという思いが強いのに、作りたいものに迷ってしまい悩んだ時期です。

― それからどう切り替えたのでしょうか?

伊藤:すぐに切り替えることはできませんでしたよ。しばらく悩みました。どうしたのかを紙に書いて、これはやりたい、これはやりたくないというのを頭の中で整理する作業をしました。でも、今回は一人じゃなくて、スタッフさんたちを巻き込んで、「これどう思う?」「私っぽい?」っていろんな人からアドバイスをいただきました。そうやって周りの人に支えてもらいながら乗り越えたんだと思います。一人じゃないんだと思えました。

― それを乗り越え、やっぱり音楽をやってよかったなと。

伊藤:最高ですね!最高な1年でした!本当に音楽にずっと関われた1年だったので、こんなに幸せなことはないという反面、だからこそ音楽に悩んでしまった。自分のやりたい音楽、伝えたい音楽を探すことは決して簡単なことではないけれど、やっぱり音楽が自分の人生の中では大きい存在で、自分自身を豊かにしてくれたものでした。しかも、今年の夏にバンドスタイルをやってみたら、自分の中で音楽の価値観が大きく変わりました。

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― どう変わったのでしょうか?

伊藤:すごく楽しくて(笑)今までとはまた違った音楽の楽しみ方をこの歳になって知るとは思ってもみなかったので。もっともっと追求したいという刺激がありました。バンドって昔からありますが、そのバンドと合わせていく作業にすごくゾクゾクして、音を楽しむという根本を思い出せた感じがしました。生の楽器だからこそ、胸に響くなにかがあったのかもしれません!バンドスタイルにしばらくはまりそうです!

― 14年以上音楽活動をされていても、まだまだ新しい音楽に触れる機会ってあるんですね。

伊藤:そうですね。バンドって弾く人によって全然違うし、曲によっても全然違う。毎公演、感じ方が違うので、「なんだ、このドキドキ感は!?」って思いました。

伊藤千晃、ファンクラブツアーを振り返る

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― 夏に開催していたファンクラブツアーはどうでしたか?

伊藤:すごく楽しかったです!今回のファンクラブツアーは歌って踊りたいと思っていたので、自分がやりたかったことに近づけたライブになりました。それをファンのみんなと楽しむことができました!

― ファンの方との時間をすごく大切にされている印象の伊藤さんですが、今年は初のファンクラブ限定海外旅行もされたんですよね?

伊藤:ファンの方たちと行った韓国旅行は少人数だったので、密な時間を過ごすことができました。ファンクラブのイベントをやるごとにファンの子の顔と名前が一致していくんです。みんなが思っていることや考えていることがわかったし、私の思いを伝えることができて、すごく充実した時間を過ごせました。

― この1年でもたくさんの葛藤と戦ってきたと思いますが、今後もアーティスト伊藤千晃を楽しみにしています!

伊藤:これからも楽しく私らしく、もっともっといろいろな音楽に触れて吸収していきたいです!!

伊藤千晃、美容法・子育て…プライベートにも迫る

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― 最近の美容法についてもお聞きしたいです。

伊藤:昔はまっていたマッサージオイルとかに頼って、一生懸命むくみをとっています。普段の食生活で自分に足りない栄養素をサプリで補う努力もしています!

― 子育てはいかがですか?

伊藤:大変なこともありますが、周りの方が本当に支えてくれるので、恵まれた環境に感謝しています。正直、気持ちの余裕がないときは、家族や友達に協力してもらうこともあります。周りのサポートがあるからこそ、仕事も前向きできるんだなと実感しています。

― 伊藤さんの前向きな姿勢をすごく感じることができます!

伊藤:でも心配性でネガティブなときもあるので、そういったモードに入るときはとことん入ってしまいます(笑)

― そうなんですね。

伊藤:考えすぎて落ち込んじゃうタイプなんですよ(笑)。いろいろな言葉や意見をすべて受け入れようとしてしまって、キャパオーバーになって落ち込んじゃうときがあるんです。でも、落ちたら上がるしかないので、落ちるときはとことん落ちようって決めています(笑)

伊藤千晃、夢を叶える秘訣を語る

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― 最後に夢を追いかけているモデルプレス読者に向けて夢を叶える秘訣を1年ぶりに教えてください。ちなみに2年前は“訴える”、1年前は“味方につける”でした!

伊藤:なんだろう…探し続けることかな。夢は待っていても来ないので、自分で探す努力も必要だと思います。たとえ夢がかなっても、また新しい夢が生まれる。ひとつの夢をゴールにしないで、探し続けることが大切だと思います。

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
― 今回もたくさんのお話ありがとうございました。

(modelpress編集部)

伊藤千晃1stアルバム「Be」収録曲

伊藤千晃の1stアルバム「Be」Blu-ray(画像提供:avex)
伊藤千晃の1stアルバム「Be」Blu-ray(画像提供:avex)
伊藤千晃の1stアルバム「Be」CD(画像提供:avex)
伊藤千晃の1stアルバム「Be」CD(画像提供:avex)
01 brand new(リード曲)
02 Don’t look back
03 ツキミキミ
04 LOVE or LIPS
05 be yourself
06 Quiet(新曲)
07 A Song For You
08 Burning up
09 Wa・Ta・Shi
10 New Beginning(New Version)

伊藤千晃(いとうちあき)プロフィール

伊藤千晃(C)モデルプレス
伊藤千晃(C)モデルプレス
1987年1月10日生まれ、愛知出身。男女7人組のダンスヴォーカルグループのメンバーとして活躍し、2017年3月同グループを卒業。コスメのプロデュースやアパレルのコラボ商品開発などで幅広く活躍中。ジュニア野菜ソムリエの資格も取得し、美容やファッションに関する豊富な知識で同世代の女性からの支持も高い。

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