深田恭子「ルパンの娘」インタビュー 瀬戸康史とのキスシーン秘話・話題のミュージカル演出に本音
2019.07.25 07:00
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フジテレビ系木曜劇場『ルパンの娘』(毎週木曜よる10時~)で主演を務める女優の深田恭子(ふかだ・きょうこ/36)。モデルプレスでは、今作で挑戦しているアクションやミュージカルシーン、瀬戸康史とのラブシーンの裏側などについて聞いた。
深田恭子主演ドラマ「ルパンの娘」
原作は2015年8月に発表され、ロングセラーとなっている横関大氏の同名小説(講談社文庫刊)。泥棒一家“Lの一族”(Lは大泥棒・ルパンの頭文字)の娘・三雲華(深田)と、警察一家の息子で彼女と真剣交際をしている青年・桜庭和馬(瀬戸)の決して許されない恋愛を描くラブコメディ。ドラマの軸となっている華と和馬の恋愛模様はもちろん、三雲家と桜庭家それぞれの家族ドラマ、“泥棒VS警察”の攻防戦やミステリー、アクション、そしてまさかのミュージカル要素までも詰め込み、エンターテインメントの枠を集積させた奇想天外なストーリーとなっている。
深田恭子、“ルパンの娘”には「なかなか共感しづらい」
― 今回はすごく変わったドラマになっていますが、深田さん自身が主人公の華に共感できる部分はありますか?深田:華は、自分のことをすごく普通だと思っているんですけど、全然普通じゃないので、なかなか共感しづらいですね(笑)。他のキャラクターもそれぞれ濃いので、もしかしたら犯人役の人が一番普通なのかもしれないです(笑)。でも泥棒一家も警察一家も、家族愛があって、とにかく一体感はすごいと思います。
― 華は様々なピンチに遭いますが、深田さんが今まで一番ピンチを感じたことは?
深田:うーん、結構日々ピンチです(笑)。何でも深刻に考えちゃいます。「まぁ、いっか」とかは全然思えなくて、いつも窮地ですね。なので、ピンチのまま「どうしよう、どうしよう」と思いながらやっています。あまり切り替えもできないですし…。ただ、実生活でドジなことをしてしまうと「きっとこの分があったから、人前でピンチにならないで済む」って思うようにしています。ドジタンクをプライベートでいっぱいにして、人前に出る時はそういう事態にならないようにと思って(笑)。
深田恭子、泥棒スーツ姿への本音
― 深田さんは、映画『下妻物語』でのロリータファッションや、映画『ヤッターマン』のドロンジョなど、作品の中でインパクトのあるコスチュームを披露している印象が強いです。今回は泥棒スーツですが、役衣装を着ることでスイッチは切り替わりますか?深田:今回の役は、特に切り替わります。泥棒スーツを着ている時は口調が変わるんですが、たまに段取りやテストでマスクをつけずに「ここで会ったが運の尽き。あんたが犯した罪、悔い改めな」というキメ台詞を言うとすごく恥ずかしくて…(笑)。マスクをしていないと、恥ずかしくて言えないですね。やっぱり“武装”なので、その衣装を着ることによって切り替わるんだな、ということは今回特に感じています。
― 深田さんの泥棒スーツ姿の反響も気になるところです。
深田:私は楽しみながら撮影させていただいているんですけど、視聴者の方に平日の夜について来て頂けるのかがちょっと心配です(笑)。なかなか驚かれるんじゃないかなと思います。ただ、見終わった後に爽快感がありますし、サカナクションさんの主題歌「モス」が加わることによってさらにテンポアップしているな、と思っています。
深田恭子、アクション&ミュージカルシーンに挑戦
― 今回はアクションシーンも見どころですが、事前に何か準備などはしていましたか?深田:事前に少し練習はしましたが、アクションの練習やアクションシーンの撮影をしただけでも筋肉痛になってしまうので、合間は筋トレしないようにしています。私よりも、瀬戸さんの方がすごく大変そうだなと感じました。
― アクションを実際に演じてみていかがですか?
深田:出来上がった映像を見ると、「なんてかっこいいんだろう!」と自分がすごく動ける人になったような気持ちになるんですけど(笑)、マスクとイヤフォンと手袋をしていて、視界が悪く耳も聞こえづらいですし、ヒールも履いているので、すごく難しいです。なかなか練習のようには行かず、撮影は苦戦しております…。
― アクションにとどまらず、ミュージカルシーンもあり本当に盛りだくさんな内容ですよね。
深田:こんなに見どころが盛りだくさんの作品はなかなかないかもしれないですね。「皆さん、ついて来てください!」というくらいのテンポの良さで、コメディーなんですけど、大真面目に取り組んでいるので、その姿を面白おかしく見ていただけたらと思います。
― 深田さんも今後踊るシーンが?
深田:踊りまではいかないかもしれませんが、歌は歌う予定です。でも大貫(勇輔)さんがプロのダンサーなので、私も一緒にちょっとだけ踊りも参加してみたいです(笑)。本当は今までも歌ったり踊ったりしてみたかったんですけど、なかなかそういうチャンスがなくて、ミュージカルシーンでの挑戦が楽しいです。
― 深田さんと瀬戸さんのシーンは、「ロミオとジュリエット」風に演じてほしいと監督から要望があったとお聞きしました。
深田:そうなんです。笑っちゃいそうになるんですけど、監督がすごく真剣に撮っていらっしゃるので、こちらも真面目にやらなくてはいけないと思いますし、パロディだからってふざけてやってしまうと、面白いものではなくなってしまうと思うので、私はやりすぎないことと真面目にやることに重きを置いて、監督からの細かい演出に身を任せて演じています。
― 瀬戸さんの役は深田さんの役より年下のイメージがあるのですが、1月期に放送されたTBS系ドラマ「初めて恋をした日に読む話」でも年下男子との恋愛模様を描いていましたね。こういった年下男子との恋愛を演じるのはいかがですか?
深田:設定的には2歳差くらいです。ありがたいというか申し訳ないというか…(笑)。栗原類さんも25歳なのに私のお兄さん役だったり、小沢真珠さんが私のお母さん役だったりして、このお話は年齢関係なしにキャスティングされているんじゃないかと思います。でも渡部篤郎さんと真珠さんのコンビはすごくおもしろいですし、ドラマとして見ていたら楽しく見れちゃう、不思議な感覚です。
― 瀬戸さん演じる和真との“許されない恋”にちなんで、ダメだとわかっていながらもついやってしまうことはありますか?
深田:今回のドラマは演じていて笑ってしまうようなシーンがすごく多くて、たとえばこの間撮影したシーンの話だと、瀬戸さん演じる和馬が、警視庁の封筒から出した女性の似顔絵がすごくシュールで、それを出すたびに笑っちゃいそうになって…。作品の中にたくさんトラップがあって、現場で笑っちゃいそうになるんですけど、とにかく真面目にやらなきゃいけないので、笑いのツボに入らないように一生懸命抑えています(笑)。心を平穏にしたり、瀬戸さんと目が合わないようにしたり。「面白いよね」っていう気持ちを共有しちゃうとどんどん面白くなっていっちゃうので…(笑)。
― 瀬戸さんとのキスシーンは現場が大爆笑だったようですが、どういう状況だったんですか?(笑)
深田:目を見つめがながら近づいて来る時に、わざとらしくバッグを「バン!」って落とすんですよ。それでもう笑っちゃって(笑)。ベタすぎると笑っちゃいます。でも監督が「バッグを落とすのいいよ!それやろう!」って嘘みたいな要素を取り入れてくるので、それが面白かったですね。
― とても美しいシーンだったので、まさかそんな大爆笑な裏側だったとは想像がつかないです。
深田:あの空間も美しすぎて笑っちゃうんですよね。照明がすごくキレイで「こんなに?ええ?」って。あとは個人的に、加藤諒さんが面白すぎて、撮影現場は大変だろうなぁと思います(笑)。
深田恭子がいつまでも輝く理由 “夢を叶える秘訣”
― 深田さんに憧れている女性の方がたくさんいると思うのですが、深田さんのように輝いた女性になるアドバイスと“夢を叶える秘訣”を教えてください。深田:皆さんに「こうした方がいい」と言えるようなことは特にありませんが、あまり欲を見ないことでしょうか。「こうしたい、ああしたい」とか自分のイメージを広げすぎないで「明日がなんとか乗り切れたら」というように、大きな夢を見ないことです。明日の自分で精一杯なので。ちょっとずつ日々頑張っていたら、何か良いことがあるんじゃないかと考えるくらいです。
私はあまり目標に向かって頑張るタイプではないので、1つ1つ堅実に進めていこうと思っています。あまり自分を信じていないので(笑)、いつも心配しながら進んでいるのですが、その方が慎重にはなりますね。後になって「悩みすぎてたのかな」「もっと楽しんでも良かったのかな」と思うことはあるんですけど、その時はそれしかできなかったから…。あまり前向きではないので、もっと前向きになれるように私も頑張りたいです。
― ありがとうございました。
キャリアは20年以上でありながら、意外にもミュージカルシーンに初挑戦となった深田。「大きな夢を見ない」「明日の自分で精一杯」と現実的な傍ら、「歌やダンスをやってみたかった」と話すその表情には、心の奥底で密かに抱いていた確かな野望が感じられた。いつまでも変わらぬ美貌と愛らしさ、そして念願となった新たな挑戦は、きっと視聴者の心を“盗む”に違いない。(modelpress編集部)
深田恭子(ふかだ・きょうこ)プロフィール
1982年11月2日生まれ、東京都出身。第21回「ホリプロ・タレント・スカウト・キャラバン」グランプリ(1996年)。ドラマ『神様、もう少しだけ』(1998/フジテレビ系)で注目を集め、2004年には映画『下妻物語』で毎日映画コンクール主演女優賞を最年少で受賞したほか、多数の映画賞を受賞。近年の主な出演作は、映画『空飛ぶタイヤ』、ドラマ『隣の家族は青く見える』(2018年/フジテレビ系)、ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(2019/TBS系)など。公式インスタグラム:@kyokofukada_official
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