<山本彩卒業インタビュー>NMB48がさらに上に行くためには?「心配はめちゃくちゃあります」“難波愛”に溢れた不安と期待
2018.11.04 17:00
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8年間NMB48を引っ張ってきた山本彩の“難波愛”は、ただただ眩しくて美しかった―― 。NMB48卒業の2日前、モデルプレスのインタビューに応じた山本からは、グループへの愛に溢れた心配と期待の言葉を聞くことができた。【インタビュー後編】
卒業シングル&コンサートを振り返る
― 卒業シングル「僕だって泣いちゃうよ」は、メンバー全員揃ったNMB48らしい曲で、MVもグッときました。山本:曲がすごく明るくて前向きな曲だったので、MV撮影の時はあんまりしんみりした空気にならず「逆にみんなで楽しもう」って。メンバーもフル出演していたので「全員でダンス頑張ろう!」って気持ちが1つになってました。
― MVには、山本さんが何人かのメンバーとお話しているシーンがありましたよね。泣いている方もいましたが、実際現場ではどんなことをお話ししていたんですか?
山本:ものすごく真面目というか、大切な話というか…。お互いが一緒に居た時間を振り返ったり、私がそれぞれに思うことを話したり…。それまで、それぞれ向き合って真剣に話せる機会がそんなになかったですし、そこで初めて話す後輩メンバーもいたので、泣いてくれる子もいました。
― 卒業コンサートも卒業生が登場するなど、NMB48らしい笑いあり涙ありでしたね。1週間ぐらい経ちましたがいかがでしたか?
山本:8年間の集大成でしたし、NMB48のこれからにも繋がるようにってグループのこともメンバーのこともすごく考えながら作ったので、未だに余韻が抜けないです。それはファンの方もいっぱい言ってくださってますね。私は全曲出ていて、1曲1曲に必死だったので、コンサート中はあんまり考える時間がなかったんですけど、地元・大阪で、こんなにもたくさんの方が来てくださって「ありがたいな、幸せだな」っていう気持ちが1番大きかったです。
― 雨予報でしたが、山本さんをはじめメンバーもファンの方もてるてる坊主をつくったおかげで、当日は天気にも恵まれましたね。
山本:みんなで作ってました。雨予報で「やっぱさや姉だから」(※山本は“雨女”として有名)ってファンの方からもブーイングだったのでよかったです(笑)。
期待と不安…旅立つNMB48に思うこと
― 卒業発表時、メンバーの成長を受けて、自身の卒業が「NMB48がもっと成長するいい起爆剤になる」と仰っていましたが、あれから3ヶ月の間メンバーに変化はありましたか?山本:ライブのリハーサル中にメンバーがすごく私を労ってくれたり、私がちょっと休んでる間に研究生の子たちをまとめようとしてくれるメンバーがいたり、私が言わなくても進行してくれる子がいました。1月1日に組閣が決まっているので、メンバー同士でご飯に行って今後について話したりしているようです。
― 個々のお仕事からみえる成長のお話もありましたが、NMB48メンバーとしての成長も既に見られるんですね。
山本:そうですね。しかも、それぞれがいい意味で方向性が違うので、すごいバラエティに富んだ楽しいグループだなと思います。
― 今後のNMB48に期待することは?
山本:難しいですね…う~ん……世の中、売れている物や流行りがあって、そういうのを取り入れるのはいいことですけど、あまり意識しすぎず、NMB48らしくいることで1番NMB48が輝くと思うので、らしさをブレずにみんなで貫いて欲しいです。
― 逆に、見守ってきた立場から旅立つ立場になって、離れるメンバーに心配や不安もあるんでしょうか?
山本:心配はめちゃくちゃありますね。ありがたい事にみんなが「さや姉がいなくなったら…」って言ってくれるので。吉田朱里とかも1期生ですし、今もすごくサポートしてくれてるメンバーの1人ですけど、1期生や先輩ばっかりに頼るのも違うし、誰か1人が背負うのは荷が重いだろうなと。そこは後輩たちに「もっと頑張ってくれー、支えてあげてくれー」ってすごく思っています。
山本彩が思うNMB48の“今”
― メンバーが成長している一方で、AKB48の54thシングル「NO WAY MAN」(11月28日発売)の選抜入りしたNMB48メンバーは白間美瑠さんだけでした。そのことについてはどうお考えですか?山本:めっちゃ悔しかったし、メンバーにも大人の人にも「なんでですか~!」って色々言いに行きました(笑)。難しいことなんですけど、単純に「仕方ない」とはならなくて、こうなってしまったのは受け入れるしかないから、みる(=白間)にも選抜で頑張ってほしいです。
もちろん、NMB48にはAKB48の選抜に近い子がいっぱいいるので、そういう子がNMB48の中でしっかり自分を確立していかないといけないのかなってすごく思います。グループとして発信できれば、自然と個々も見てもらえるかなと思うので、NMB48のグループ力が必要かなとも感じています。
― NMB48では、吉田さんを筆頭に女性への発信力は強いと思いますが…。
山本:それこそ吉田朱里たちが組んでいるユニット(Queentet)は、そういう層に向いていますが、グループとしても新しい女の子にNMB48を好きになってもらえるように、ライブでも女性専用エリアを作ったり、そういう動きも結構大きいと思ってます。
NMB48の武器
― 山本さんが思うNMB48の武器、他の48グループやアイドルにない魅力って何だと思いますか?山本:そういう世間にアピールする発信力もそうですけど、やっぱり面白いと思います、自分で言うのもなんですけど(笑)。時には曲よりもトークに重きを置くぐらい(笑)。それぐらい、みんなしっかり起承転結考えて、オチつくって、ここで笑かしてみたいな(笑)。
関西人の血なんですけど普段の楽屋でも漫才みたいなやりとりをしてるので、それをステージ上でやって笑いに変えられるのが、メンバーとしてもすごく気持ちがいいです。アイドルの部分も見られるけど、お笑いを見に来るような(笑)、お得感もあるのかなって思います。
― 8年前は“アイドル不毛の地”と言われていた大阪でしたが、そういうお笑い要素もあったからこそ、今はすっかり“大阪にNMB48アリ”と根付いたんでしょうか?
山本:いや~でもまだまだだと思います。
― その理由は?
山本:「大阪を拠点に活動してる大阪のアイドルです」って全国に言えるほどの力がまだないのかな~って。大阪の中でこじんまりやっていたら「それはそうだよね」ってなるけど、もっと全国の人に「NMB48!大阪のね!」って言ってもらえるようになりたいです。
― 先程“発信力”のお話もありましたが、今後どうすればもっと広まると思いますか?
山本:今年もホールツアーやアリーナツアーをやらせていただいたんですけど、そういうのを積極的にもっと全国でやっていければいいな、そしてまた大阪に得たものを持ち帰れるようなのが理想なのかなって思います。
山本彩からメッセージ
― 貴重なお話ありがとうございます。最後に、モデルプレスの読者にメッセージをお願いします。山本:いつもモデルプレスさんが書いてくださっているたくさんの記事を見てくださっているみなさん(笑)、ありがとうございます。ソロになることで、不安もあるんですが、同じくらい自分に期待もしているので、皆さんにも期待してもらえるように、そしてその期待に応えられるように、これからも頑張っていきたいと思います!よろしくお願い致します!
― ありがとうございました。
卒業コンサートで発した「私は、NMB48に入って本当に良かったです。心からそう思っています。卒業してからも、今いるメンバーの道しるべとなるように。これからも山本彩、そしてNMB48に期待してください」という言葉からも分かるように、これまでも、これからも、NMB48と山本彩は繋がっている。
実際、卒業を間近に控え、NMB48を語る山本の目は期待のあらわれか輝いていた。
この卒業が互いにとってターニングポイントになることは間違いない。
新たなスタートを切る山本彩、そしてNMB48のパフォーマンスが待ち遠しい。
(modelpress編集部)
山本彩(やまもと・さやか)プロフィール
1993年7月14日生まれ、大阪府出身。2010年にNMB48のオープニングメンバーとして加入。グループおよびチームのキャプテンを務める。2014年4月~16年5月までAKB48チームKを兼任していた。2015年にはNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌『365日の紙飛行機』のセンターに抜擢、昨年末にAKB48として出場した紅白歌合戦での“総選挙”「夢の紅白選抜」では1位を獲得した。2016年には、自作の楽曲も含むアルバム『Rainbow』をリリースしてソロデビュー。2018年7月30日にNMB48からの卒業を発表した後、10月27日の卒業コンサート、11月3日の卒業特別公演を経て、11月4日の公演をもって卒業する。
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