「シグナル」で鍵を握る女子高生役の山田愛奈、監督・北村一輝から現場で絶賛された若手注目株の素顔とは<モデルプレスインタビュー>
2018.06.05 17:00
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俳優の坂口健太郎が主演をつとめるカンテレ・フジテレビ系の連続ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(毎週火曜よる9時~)に、物語の鍵を握る女子高生・井口奈々役として出演している女優でモデルの山田愛奈(やまだ・あいな/19)。全国放送の連続ドラマ初出演ながら、迫真の演技を見せ、スタッフから絶賛の声があがっているという彼女をモデルプレスが直撃。撮影エピソードや素顔に迫った。
ドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」
原作は、リアルな人間描写と緻密な構成が海外でいまだかつてない感動と興奮をもたらし、数々の賞を受賞したキム・ウニ氏の『シグナル』。独学でプロファイリングを学んだ“現在”の城西警察署の警察官・三枝健人(坂口)と、“過去”の警察官・大山剛志(北村一輝)が無線を通じてつながり、長期未解決事件に挑むという時を超えた“正義”への強い思いと、さまざまな人間模様が織りなすヒューマンサスペンス。重厚感溢れる映像とベテラン俳優たちの熱演、一瞬も息つく暇のない緊迫したストーリーと予測不可能な展開で「続きが気になりすぎる」「全く予想がつかない」と視聴者の心を掴んでいる。
ノンノモデルの山田愛奈とは
山田は1998年9月6日生まれ、新潟県出身の19歳。高校1年生時に『新潟美女図鑑』の表紙を飾り「新潟が生んだ天使」と話題に。2017年6月号よりファッション誌『non‐no(ノンノ)』の専属モデルとして活躍している。女優としても出演作を重ねており、全国放送の連続ドラマへの出演は今作が初。
演じる奈々は1999年、三枝の兄・加藤亮太(神尾楓珠)が無実の罪で主犯の容疑をかけられ自ら命を絶った女子高生集団暴行事件の被害者。5月29日に放送された第8話では、同級生の亮太からは勉強を教わる仲だったが、他の容疑をかけられた生徒同様に「主犯は亮太」と証言し…という展開が描かれた。被害者でありながら嘘の証言をすることで亮太の運命を狂わせていくという過去パートで鍵を握る重要な役どころだ。
役は急遽決まったそうで、「元々オリジナルの方を観ていたので、日本版の作品の一部に関われるということはすごく嬉しかったです」とオファーを受けたときの心境を回顧。「奈々ちゃんのことを考えると、毎度台本読むたび、心が痛くなりますね」というが、「でもその痛みが、リアルに自分のお芝居を通して表現されていたらいいなと思っています」と役と真摯に向き合う。
「色んな役をやってきたんですけど、奈々ちゃんは痛みを抱えていっぱいいっぱいになっている役柄なので、セリフの意味とかはちゃんと考えるし、そのとき感じたことは大切にしますけど、基本は頭で考えすぎないで演じていました。あとは相手の方の空気感に委ねて」と演技へのスタンスは直感的だ。
山田愛奈の熱演を北村一輝も絶賛
涙を見せるシーンも多いが、本番ですぐに涙を流せた山田に監督も「泣きの演技ですぐ入れるのはすごい」と感心したそう。その話を聞いたことを本人に伝えると、「誰から聞いたんですか(笑)」と照れ笑いで謙遜。控えめに北村が褒めてくれたという撮影秘話を明かしてくれた。「すごく光栄なことですけど、撮影日は飛び飛びだったので現場でもはじめましての方が多くて。奈々ちゃんの役は結構誰とも喋りたくないというか閉ざしていたいという気持ちだったので、あんまり始まる直前は、誰とも話したくなくてずっと話さないでいたんです。それで、北村さんにも挨拶はさせて頂いたんですけど、セリフも少なかったし、ずっと下を向いているし、嫌な印象を与えてないかとすごく不安で…。でも、終わった後に『君は1、2年したら僕のことも忘れるんだろうな』と言って下さって、そんな風に言って下さるとは思ってなかったので嬉しかったです。北村さんや渡部(篤郎)さんはアドバイスも下さってそれもなかなかないことですし、ありがたかったです」。
山田愛奈、被害者女子高生役の難しさ
奈々のシーンはどれも見せ場となる重要な場面だが、特に難しかったというのは、第8話での大きな山場となった嘘の証言をするシーン。岩田(甲本雅裕)から「主犯は加藤亮太で間違いないね?」と事情聴取を受けた奈々は、「そうです…加藤くんがやったんです」と証言。他の主犯の存在と捜査一課管理官中本(渡部)が大きな勢力から圧力をかけられていることに気付いた大山は「彼の人生がかかっているんだよ!他に真犯人いるんだろ?本当のこと言ってくれ」と訴えるが、奈々は「あの人が最初に私にひどいことをして、それで皆をたきつけて…」と涙ながらに話した。山田は「すごく重要で難しいシーンになるって監督からも言われていて、確かに気持ちとしては本当のことを言いたいけど、でも本当のことは言えないし、どういう風にしたらテレビを観てくれる皆さんに伝わるかな、とか。色んなことを一番に考えました。難しかったです」と撮影を振り返った。
視聴者からの反響も大きく、ネット上では山田に対し、「シグナル観て惚れた」「泣き顔すら綺麗」「めちゃくちゃ美少女」という声が上がっているが、本人は「役に対して良い反響をしてくれているというか、奈々ちゃんに対して『何でこの女はあそこであんなこと言ったの!?』とか怒りのコメントを頂きましたね。褒め言葉が全てじゃないですけど、私としてはそういう風に感じて頂けて嬉しいです」と冷静に反響を受け止める。
第9話では2018年の奈々(映美くらら)も登場。注目して欲しいポイントを聞くと、「今の奈々ちゃんと現在の奈々ちゃんの長年感じていた罪悪感だったり、99年にそうせざるを得なかった奈々ちゃんの気持ちだったりをちょっとでも感じて頂けたら」と視聴者に呼びかけてくれた。
山田愛奈、きっかけは演出家に怒られた過去「泣いて謝って役を頂きました」
女優として順調に道を駆け上がっているように見えるが、女優を目指すようになったきっかけを聞いてみると、「最初は全然やりたくなかった」と意外な言葉が。「ワークショップみたいなところで演技をみてもらったときに、ある演出家の方にすごく怒られたんです。そのときは『私だってやりたくないのに』と思ったんですけど(笑)、段々その演出家の方に対して、悔しいなという気持ちが出てきて、自分に対しても悔しいし、やっぱり次に会ったときにぎゃふんと言わせたいという思いが強くなって、そこから毎日勉強しました。それで再会したときに、怒られたときのことを泣いて謝って『やらせて下さい』と言って、役を頂いて、舞台で初めて演技をしたのがきっかけです」。1つのエピソードだけで負けん気の強さと努力家な内面がうかがいしれた。
女優としてもモデルとしてもまだまだ成長途中。「女優さんとしてはやっぱり色んな役柄がこなせて、色んな引き出しを持っている女優になりたい。モデル業もどっちも大切なので、欲張りですけどどっちもともに成長していけたら」と意気込み、「1番は色んな方に顔と名前を一致した人として、色んな場面で見てもらうっていうのが1番理想というか、そうなったら嬉しいな」と目を輝かせて目標を語ってくれた。
『non‐no』モデルに選ばれる以前より、そのどこかミステリアスなルックスでCMやMVに引っ張りだこだった山田。ヘアメイクによってガラリとイメージが変わる大人びた美貌と少女的な可愛らしさの両方を持ち合わせており、美容誌で見かけることもしばしば。
その独特な存在感は女優業でも活かされるはずで、目の前にするとこちらがたじろいでしまうほどの美少女だったが、個人的には狂気的な役柄を演じているところも観てみたい。これからは女優としても引っ張りだことなるだろう。(modelpress編集部)
山田愛奈(やまだ・あいな)プロフィール
身長:160cm生年月日:1998年9月6日
出身地:新潟県
趣味・特技:読書、映画鑑賞、音楽鑑賞、イラストを描くこと
高校1年生時に表紙で登場した「新潟美女図鑑」が「新潟が生んだ天使」と話題に。以降、出演した『ポカリスエットゼリー』『Cygames』など、CM美女として注目を集める。モードな雰囲気から愛らしい等身大の表情まで、幅広くハマるファッションフォトにブランドからもラブコール多数。女性誌や男性誌などで次世代の注目女子として取り上げられるなど、活躍が期待される若手注目株。現在は『モスバーガー』CM『みんなのおいしさチェック篇』に出演するほか、秋には主演映画『いつも月夜に米の飯』の公開を控える。
「シグナル 長期未解決事件捜査班」第9話(5日放送)あらすじ
岩田(甲本雅裕)が死の直前に残した言葉がきっかけで、白骨化した大山(北村一輝)の遺体を発見した健人(坂口健太郎)と美咲(吉瀬美智子)。抱いていたわずかな希望を打ち砕かれ、悲しみに暮れる美咲のそばで、健人は遺品から一枚の名刺を見つける。それは、兄・亮太(神尾楓珠)の逮捕後、幼い健人が通った焼き鳥店のものだった。1999年、亮太が奈々(山田愛奈)に対する集団暴行事件の主犯として逮捕され、加害者家族となった健人は、母親と離れて親戚の家へ。大山は中本(渡部篤郎)が誰かをかばうために亮太を陥れたことに気付くが、強大な権力を前になすすべもなく、己の無力さを感じていた。そして、せめて健人が食べるものに困らないよう、寂しさに負けないようにと、来る日も来る日も人知れず健人の様子を見に行く。
2018年、名刺の焼き鳥店を久しぶりに訪れ、おかみ(濱田マリ)から当時の話を聞いた健人は、初めて知る大山の優しさに胸を熱くする。そして、やがて命を落とす大山の未来を変えようと、亮太の事件から手を引いてほしいと頼み込む。その口ぶりから、大山はこの先自分の身に何が起きるか察するが、過去が変わることで健人に幸せを手にしてほしいと願う大山はそれを拒否。無線の先の健人に「必ず真実を暴いてみせる」と告げる。
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