SHINeeテミン「心血を注いだ」転機を初告白「僕にとっては、何かひとつのストーリーになったような気がして」 モデルプレスインタビュー
2016.07.19 18:23
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ボーイズグループ・SHINee(シャイニー)の一員として2008年にデビューしたテミン。グループ最年少の弱冠15歳でエンターテインメントの第一線に飛び込んだ少年は、グローバルな活動の中でダンス、歌唱ともに世界基準のパフォーマンス力を身につけ、特に2014年からスタートしたソロ活動では、表現者としての底知れぬポテンシャルを存分に開花させた。ここ数年「大人になった」なんて言葉では収まりきらないほどの進化に驚かされるばかりだったが、モデルプレスの単独インタビューの場で対面した彼は、笑顔にあどけなさの残る、等身大の22歳(※インタビュー当時)。その姿になんだかホッとしつつ、記念すべき日本ソロデビュー作『さよならひとり』(7月27日発売)の制作エピソードをはじめ、ターニングポイントとなった出来事や日々のリラックス方法まで、幅広く話を聞いた。
シリアスで重い雰囲気に、抱負を込めた『さよならひとり』
― 既に韓国ではソロ活動を経験されていますが、改めて日本ソロデビューへの意気込みをお聞かせください。テミン:日本でソロ活動をするのは始めてなので、新人のように心を込めて活動するつもりです。ファンの皆さんはもちろん、僕達を知らない方にもSHINeeを知ってもらえるように頑張らないといけませんね。
― SHINeeからの日本ソロデビューはテミンさんが初となりましたが、その点でプレッシャーを感じることは?
テミン:韓国で既に経験もありますので、プレッシャーという部分ではそこまで大きくありませんが、日本でのソロ活動となると、目標をさらに大きく持って、苦労してでもやりたいという気持ちです。色んなことにトライしていきたいし、様々な活動を通して色々な姿をお見せしていきたいです。
― 1st Mini Album『さよならひとり』は日本オリジナルの新曲が4曲も入った贅沢な仕上がりとなりました。
テミン:今回のアルバムには、これまでの僕のスタイルとは違ったシリアスで重い雰囲気がありますが、そこに自分の抱負が込められています。収録されている曲、歌詞にはそれぞれ僕の新しい個性を込めて、僕自身を紹介するようなアルバムになればいいなと思いました。今回は全部日本でレコーディングをして、日本の方がディレクションしてくださったので、これまでとは違う演出の雰囲気が出ていたと思います。
― タイトル曲「さよならひとり」は叙情的な歌詞が印象的ですね。
テミン:この曲は聴いた方それぞれの解釈次第だと思います。別れのストーリーともとれますし、僕自身は別れではなく、他の何かを象徴していると感じました。オープンな内容だと思っているので、どう捉えるかは皆さんにお任せしたいですが、僕個人的には全体的に“我が道を歩いて行く”という抽象的な意味で捉えています。
― “我が道を歩いて行く”という強い意志は、ソロ活動を行うテミンさんにも重なる部分があるのでしょうか。
テミン:SHINeeとして活動する時と、韓国でソロ活動した時を比較すると、ソロ活動のほうが周りからよりたくさんの影響を受けてきたと思いますが、僕はそれらを全ていい方向に受け入れてきたと思います。日本で活動する時も、そういった経験を土台にしつつ、また新しい影響を受けることで成長ができるんじゃないでしょうか。僕はまだ未熟なので(笑)。
― レコーディングで特に意識された部分は?
テミン:表現の部分を、できる限り自然に聴こえるように頑張りました。
― 日本語の発音の部分など?
テミン:発音とか、表現の方法とか。僕も気づかない部分でディレクションしていただいたことも多かったので、具体的にどうだったのかと聞かれると難しいんですけれど。
― ミュージックビデオの撮影はいかがでしたか?私もまだ拝見していないのですが。(※インタビュー当時は未解禁)
テミン:僕もまだ観てないので同じ気持ちです(笑)。ほとんどCGで完成するものだったので、僕自身も撮影しながらどうなっているのかわからなかったんですよ。今回はこれまでのMVの中で一番踊りました。菅原小春さんによる振り付けは、歌詞とすごく合っていると思います。これまでは走る感じとか、男っぽい振り付けが多かったんですけど、今回は中性的なようにも思えるし、すごく力や感情を込めた部分もあって。全体的にはヘビーな印象ですね。
― 「世界で一番愛した人」は切ないバラードですが、この曲で描かれている恋人たちにどういうストーリーがあったのか想像したりもしましたか?
テミン:想像もしたんですけど、この曲は僕が特に好きなJ-POPらしい歌詞だと感じたので、割と淡白にあっさりと歌いたいなと思いました。もちろん僕自身、この曲に描かれている愛には共感できるところもあるので、自分の想像を土台にして歌った面も大きかったと思います。
― 歳を重ねるごとに、こういった複雑な心情を描いた楽曲を歌う機会も増えてきましたよね。
テミン:そうですね。歳を重ねるにつれて、感情がすごく成熟した内容の歌詞もいただくようになりましたが、自分の今の歳に合った感性でその歌詞を表現できればいいなと思います。例えば、30代の人の気持ちを表現するような歌詞でも、10代の人が歌えば10代なりの考えがあると思うんです。なので僕も20代ならではの感性で歌うことができればと思います。
― 10代の時と比べて、感性の変化を感じますか?
テミン:どうですかね?ありそうだけど…。昔のアルバムを聴いて、声や表現の方法が変わったと感じることはあります。
― 昔の曲を聴いてビックリしたり?
テミン:声がすごくきれいだなって(笑)。
― 今もきれいですよ(笑)!
テミン:昔のほうがもっと高くて、少年のような声。今やろうとしてもできないです(笑)。
― カムバックのたび、ぐっと大人っぽくなった姿に驚かされるんですよ。
テミン:本当ですか?確かにSHINeeがデビューした時はまだ成長期だったので、メンバーの中では誰よりも変化があったんじゃないかな。
― 今回のアルバムはご自身もおっしゃっていたように、全体的にヘビーな印象で。音楽の表現において、「楽しさ」と「悲しみ」、どちらの感情がやりやすいというのはありますか?
テミン:やっぱり楽しい音楽の方が、自分も楽しくなるから表現しやすいですよね。悲しさがある曲は難しいです。悲しい感情を込めすぎてもダメだから。僕にとってはそれを調節するのが難しいです。
― アドバイスを求めることもありますか?
テミン:はい。ディレクションしていただくことはもちろん、レコーディングする前に周りのスタッフさんに「どう考えますか?」と聞くようにしています。
― 今回、印象的だったアドバイスは?
テミン:「さよならひとり」の歌詞を最初に見た時、「咲き誇る花よ」というフレーズが印象的で。僕にとっては少し昔っぽいような感じがして難しかったんですが、「武士みたいな感じで歌って下さい」と言われました。
― それは新鮮なアドバイスでしたよね。
テミン:はい、難しかったです(笑)。
― 「Final Dragon」と「Tiger」は龍と虎で、なんとなく対になっているのかなと感じましたが…
テミン:特に対になっているわけではないんですが、「Tiger」は「君の心を奪ってしまう」というような歌で、「Final Dragon」は「君を守る最後のドラゴンになりたい」という意味が込められています。「Tiger」のほうが強くて華麗なイメージで、「Final Dragon」はヴァンパイアのような少し暗い印象だったり、暗闇の中の赤黒い色が目立つような印象です。どちらもすごくコンセプトの強い曲だと思うんですけど、これまでやってきた曲の雰囲気と近いので苦労したことはなかったです。音のキーが高くて、それだけはちょっと大変でした。
― それにしても、日本語の上達が目覚ましいですね!
テミン:いえいえ(照)。韓国に戻ったらちょっとだけ忘れちゃったので、今回また勉強しました。
― これからソロアルバムを引っさげての活動が楽しみです。
テミン:色々な地域で皆さんにお会いしたいです。僕の音楽をパフォーマンスと共に、ステージで見せたいし、色んなメディアにも出て、僕を皆さんに紹介したいです。ソロコンサートも早くやりたいですね。
「ひとつのストーリーになった」ターニングポイントとは
― これまでの活動を振り返って、ターニングポイントになった出来事をひとつ挙げるとしたら?テミン:多分、これはまだ話したことがないと思いますが、歌の練習をすごく一生懸命していた僕を好意的に見てくれたイ・スマン先生(※所属事務所・SMエンタテインメントの総括プロデューサー)から「1曲、自分で録音して聴かせてくれ」という宿題をもらったことがあったんです。Ne-Yoの「Sexy Love」のアコースティックバージョンを歌うことにしたんですが、心血を注いで録音しました。それが良かったのか、その後に初めてのソロアルバムを出すことが決まって。だからそれがひとつのターニングポイントだったんじゃないかな。
― その宿題はものすごくプレッシャーが大きかったのでは?
テミン:それまでの成長を見せる機会だと思ったのでプレッシャーは感じましたが、それよりも楽しさのほうが大きかったです。
― それが評価されて、ソロデビューに繋がったというのは達成感がありますよね。
テミン:そうですね。僕にとっては、何かひとつのストーリーになったような気がして嬉しかったです。
― 最近、観たり聴いたりしてインスピレーションの源となった作品はありますか?
テミン:僕の韓国の曲の「Danger」の振り付けをしてくださったイアン・イーストウッドさんと韓国で一緒に食事をする機会があったんですが、その時にイギリスの“MuraMasa”という音楽プロデューサーの作品を紹介してもらいました。彼はまだ20代なのですが、とてもレベルが高く洗練された音楽を創り出すことができるんです。僕も若くしてデビューしたので、彼の活動にはすごく刺激を受けました。
― 映画などもよく観ますか?
テミン:たくさん観ます、多すぎて思い出せないくらい(笑)。特に好きなのはハリウッド映画ですね。スリラーのようにどんでん返しがある作品やアクションが好きです。
― スリリングを求めるんですね。
テミン:大好きです。ある時はウィル・スミスさんにハマって、ウィル・スミスさんが出演している作品ばかり観ていたし、ジェームズ・ワン監督のスリラーやホラー作品もたくさん観ました。日本の作品だとアニメ映画を観ることが多いんですけど、宮崎駿監督や、新海誠監督の作品が特に好きです。すごく感性が豊かですよね。非現実的な世界が描かれていて、観た後に余韻が残るようで。
― そういった時間が、多忙な中でのリラックスにつながるんでしょうか。
テミン:休みたい時はベッドに入ったまま携帯電話を触って、好きなテレビや映画を観て、また寝て…ご飯を食べる時とトイレに行く時以外、布団の中から出ません(笑)。
― 布団の中で色々なことを考えるのですか?
テミン:休む時は、考えることも休みます(笑)。
― なるほど(笑)。
テミン:特に疲れたり悩みができた時は、仲の良い友達に会って話すことで解決します。話してスッキリするほうがお互いにとって良いですよね。
夢を叶える秘訣「挫折を乗り越える方法は、本人が一番知っている」
― エンターテインメントの世界に憧れるモデルプレス読者に向けて“夢を叶える秘訣”をアドバイスお願いします。テミン:やっぱり楽しむのが一番だと思います。自分が「やりたい」と思っているだけではダメだし、結果だけを追っていても続かない。時には運も必要なので、完璧に準備をしていてもなかなか結果が伴わないことがあると思いますが、何事も楽しんでほしいと思います。今持っている興味を失わないでほしいですね。
― 挫折しそうな時はどうすればいいと思いますか?
テミン:「諦めたい」と思ったら、諦めることもひとつの手だと思います。そう思ってしまった時点で、もう既に意志が挫けてしまっているということだと思うし、その状態のまま再スタートしてもさらに「つらい」と感じてしまうので。でも、乗り越える方法は本人が一番よく知っていると思います。
― テミンさんの今の夢は何ですか?
テミン:僕1人で東京ドーム公演を実現すること。もうSHINeeでは叶えたので。
― 楽しみにしています!ありがとうございました。
(modelpress編集部)
テミン プロフィール
5人組グループSHINee(シャイニー)のメンバー。2016年7月27日に1st Mini Album『さよならひとり』で日本ソロデビュー。SHINeeからの日本ソロデビューは初となる。韓国では、2014年にミニアルバム「ACE」でソロデビューし、2016年2月に初のフルアルバム「Press It」をリリース。ブルーノ・マーズが手掛けたことで話題となった「Press Your Number」は、日本語バージョンとして日本ソロデビュー作『さよならひとり』にも収録されている。SHINeeとしては2016年、2年連続の東京ドーム2DAYS、初となる京セラドーム2DAYS公演を含む全国10か所20公演で35万人動員の全国ツアー「SHINee WORLD 2016~D×D×D~」を成功させた。テミン 1st Mini Album『さよならひとり』
2016年7月27日(水)発売
初回盤(CD+DVD)/通常盤(CD)
CD収録曲:
M1. さよならひとり
M2. Press Your Number (Japanese Version)
M3. TIGER
M4. FINAL DRAGON
M5. 世界で一番愛した人
DVD収録曲:
・さよならひとり Music Video
・Press Your Number Music Video (Korean Version)
・Inside of「さよならひとり」
【Not Sponsored 記事】
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