モデルプレスのインタビューに応じた新山詩織(C)モデルプレス

月9出演が転機に…新山詩織“20歳の覚悟”「戸惑う気持ちもあった」「ダメだったらダメでも良い」 モデルプレスインタビュー

2016.07.18 10:00

シンガーソングライターの新山詩織(20)が、モデルプレスのインタビューに応じた。4月期に放送されたフジテレビ系月9ドラマ『ラヴソング』で、福山雅治演じる主人公のかつての恋人役で出演し、知名度が急上昇。20歳という節目の年に訪れた転機。それは、彼女が待ち望んでいたものだったのかもしれない。

音楽との出会いは中学生の頃

新山が音楽と出会ったのは、中学校の頃。入学と同時に軽音楽部に入部し、ガールズバンドを結成。担当は、父親の影響もありギターを選んだ。

そして、16歳の春、「Treasure Hunt ~ビーイングオーディション2012~」でグランプリを獲得し、デビューへの切符を手にした。

“20歳の新山詩織”「悩んで悩んで…それでがむしゃらに、一歩一歩進んでいきたい」

新山詩織 ダブルAサイドシングル「あたしはあたしのままで/恋の中」(6月29日リリース)/初回限定盤
新山詩織 ダブルAサイドシングル「あたしはあたしのままで/恋の中」(6月29日リリース)/初回限定盤
新山詩織 ダブルAサイドシングル「あたしはあたしのままで/恋の中」(6月29日リリース)
新山詩織 ダブルAサイドシングル「あたしはあたしのままで/恋の中」(6月29日リリース)
6月29日には、ダブルAサイドシングル「あたしはあたしのままで/恋の中」をリリース。「恋の中」は、『ラヴソング』の劇中歌としても使用された福山雅治作詞作曲のナンバーで、切ないメロディと彼女の歌声が話題を呼んだ。

一方、新山が作詞を担当した「あたしはあたしのままで」は、「今までの曲より疾走感の強い曲になっている」と本人も語るように、立ち止まっている人の背中を押す希望に満ちた歌詞が印象的。「迷ったり戸惑ったり、自信がなくなっちゃったりしたときに聴いて欲しい。どんなときでも自分らしさを持っていたいというのは、最近私も強く思っていることで、そんなときにこそ自分のままでいたいという思いを込めました。悩んで悩んで…それでがむしゃらに、一歩一歩進んでいきたい」と、“20歳の新山詩織”がそのまま詰め込まれたような一曲。

歌に乗せ、包み隠さずありのままをさらけ出す新山。彼女の胸の奥には、一体どんな想いが隠れているのだろう――?

月9出演が転機に「正直戸惑う気持ちもあった」

新山詩織(C)モデルプレス
― 月9『ラヴソング』への出演が、大きな話題となりましたね。

新山詩織:幅広い世代の方が観ていたと思うので、ドラマをきっかけに知ってくださったという方も多かったです。この間、リリースのフリーライブをやったときも、初めましての方がたくさん来てくださって、「ドラマの影響って大きいんだな」って感じました。ドラマのイメージが強いと思うので、「あっ普通だ…」って思う方もいるんじゃないかなって(笑)。

― 「普通」とは?

新山:ドラマの人ではないというか…“新山詩織”は、周りの人と常に近い距離でいたいなって思っているんです。距離が遠いと寂しいし、最近のライブとかでは「自分から近づいていくぞ!」って思いながら歌っています。

― 最近のライブということですが、それは何かきっかけがあったのでしょうか?

新山:『ラヴソング』のオーディションもそうなんですけど、20歳になってから、どんどん新しいことにチャレンジしたいって気持ちが芽生えたんです。スタッフさんに「受けてみる?」って言われたときは、正直戸惑う気持ちもあったんですけど、最終的には「やってみたい!」って気持ちが強くなったんですよね。それは、やっぱり10代の学生の自分じゃなくて、大人の仲間入りをしてしっかり進歩していきたいって思ったからだと思います。とにかく早く20歳になりたかったし、「1人でもやっていけるから、頑張るよ」って。

20歳の節目に覚悟「ダメだったらダメでも良い」

新山詩織(C)モデルプレス
新山詩織(C)モデルプレス
― 20歳は、人生の大きな節目ですよね。新しい分野に飛び込んでいく“怖さ”や“不安”はありましたか?

新山:不安にはなりました。でも、固定概念をなくして、目の前にあるチャンスを、出来る出来ない関係なしにとにかくやってみたいって思えたんです。それがダメだったらダメでも良い。もちろん、良かったら別のまた新たな道が開けるだろうし。そういうものを重ねて重ねて、自分も成長出来るんだろうなって。やってみてなんぼの日々だなって、今は思っているんです。

― そんな中で、チャレンジした『ラヴソング』のオーディションだったと。撮影時は、ちょうどツアーの真っただ中だったとお伺いしたのですが、かなりのハードスケジュールだったのでは?

新山:今思うとそれが、すごくよかったんです。リハーサルとか各地でのライブとか、行ったり来たりの生活の中で「1つずつを良いライブにしたい」ってより思うようになって、そのためにはどっちも頑張らなきゃいけないと、覚悟が決まりました。どちらかを優先してどちらかが欠けるのも嫌だし、そういう葛藤を感じつつも、半々だったから心で整理しながらやり切れたなって感じています。

― そういった感覚で乗り越えていったんですね。新たなチャレンジを終えた今、変化は感じていますか?

新山:今までは、同じ状況だったらとにかく焦ってしまっていたと思うんですけど、今は落ち着くことができるようになったと思っています。人にも相談しながらできたし、その部分も大きかったです。

運命を変えた母の一言「自分の声に感謝」

― 新山さんがチャレンジするその姿は、多くの人に勇気や夢を与えていると思います。新山さんは中学校の頃、軽音楽部に入部したことがきっかけで、音楽に出会ったということですが、デビューまで夢を諦めずにいることができた原動力は何だったのでしょうか?

新山:中学1年生で軽音楽部に入ったのも、先輩が優しかったからって理由なんですけど(笑)、発表会で初めて全校生徒の前でギターを鳴らしたときに「自分の居場所はここだ」って感じたんです。そこからは、ずっと歌が好きで、ブレてないです。結局、歌や詞を書くことが、自分の感情のはけ口になっていて、そこで自分をすべて出しているから、それを取っちゃうと…。自分にとっては、歌として声に出すっていうことがすべてなんです。

― 中学1年生ということは13歳?その頃には、もうプロとして生きていくことを決意していたということですか?

新山:そのときは、まだ好きで趣味でって感覚です。実際に決意したのは、メジャーデビューした17歳の頃かな。といっても、普通に高校に通いながらデビューの準備をしていたので、タッタッタ…って身を任せてる状態でした。全部が初めてで、何をどうすればいいのか分からぬまま。でも、どんなことがきっかけでも、軽音楽部に入って良かったなと思っています。

― 特に今は“ギタ女”ブームでもありますが、ご自身の考える“武器”は何でしょうか?

新山:歌詞に1番重点を置いてやってきたので、そこをしっかり聴いていただけると嬉しいなと思います。日常の些細なこと、自分が感じたこと、それを届けていきたいです。あとは、自分で言うのもあれなんですが…自分の声に感謝しています。中学生の頃、母親から「詩織の声は本当にいい声だ」って言ってくれて。それまでは自分の声があまり好きではなかったんですが、その言葉を聞いてちょっと自信が持てるようになりました。

新山詩織が語る「夢を叶える秘訣」

新山詩織(C)モデルプレス
― その一言が運命を変えたのかもしれないですね。素敵なエピソードです!では、最後になりますが、ひとつの夢を掴んだ新山さんから、今夢を追いかけるモデルプレス読者に「夢を叶える秘訣」やアドバイスをお願いします。

新山:私もそんな上からものを言えるような立場じゃないですが、好きという気持ちが大事だと思います。それから、周りの人への感謝の気持ちを忘れないことも。デビューしてから本当に色々な人と関わり、色々な経験をして、成長させてもらいましたが、1人じゃなにも出来ないんだな、支えがあって今があるんだなって、日々思うようになりました。誰かがいてくれるから、私は好きなことができているし、それを忘れず、焦らず自分のペースで進んでいくことが1番かなと思っています。

― ありがとうございました。

「とにかく長く歌を歌っていきたい」

小さなきっかけが、大きな夢に変わっていった。夢は「とにかく長く歌を歌っていきたい」と、13歳のあの日から、歌を離れた自分を想像することは出来なくなったのだろう。

「いろんな地に足を運んで、たくさんの人に歌を届けられたら…」。彼女の想いは、今日も歌に乗せて誰かの心に響いていく。(modelpress編集部)

新山詩織 プロフィール

新山詩織
1996年2月10日生まれ、埼玉県出身。小学校の頃からピアノを習い、中学1年生からエレキギターを持ってGIRLS BANDを組む。その後アコースティックギターを弾きながら、中学3年生の頃「だからさ」を初めて作詞作曲。 「自分を変えたい」と、オーディションに応募。2012年6月、「Treasure Hunt 2012」決勝で、オリジナル曲「だからさ」と椎名林檎「丸の内サディスティック」を弾き語りで唄い、グランプリ獲得。同年12月12日、新山詩織としてアーティストデビュー。

メジャーデビューに向けて、0th Single「だからさ~acoustic version~」を発表。2013年4月17日、1stシングル「ゆれるユレル」でメジャーデビュー。川口春奈主演映画「絶叫学級」の主題歌として書き下ろした2ndシングル「Don’t Cry」、スキージャンプ高梨沙羅選手出演のクラレ企業CMソングに採用された4thシングル「今 ここにいる」等を高校在学中にリリース。2014年3月26日、自身の高校卒業タイミングに1stアルバム「しおり」をリリース、「第7回CDショップ大賞2015」の一次ノミネート10作品に選出されている。

2015年12月には自身のアーティストデビュー3周年を記念した全国6カ所でのライブツアーも開催。2016年2月に7枚目シングルであり20歳記念シングルとなる「隣の行方」をリリース。同じく2月に新山詩織 20th Birthday Live「20」を開催した。

新山詩織 ダブルAサイドシングル「あたしはあたしのままで/恋の中」(6月29日リリース)

・初回限定盤(CD+DVD)
特典DVD:「あたしはあたしのままで」Music Video収録

・通常盤(CD)
収録曲:
M-1 あたしはあたしのままで
Sound Produced by 島田昌典
作詞:新山詩織
作曲:野崎心平
編曲:島田昌典

M-2 恋の中
フジテレビ系月9ドラマ「ラヴソング」劇中歌
Sound Produced by 福山雅治
作詞:福山雅治
作曲:福山雅治
編曲:福山雅治 井上鑑

M-3 あたしはあたしのままで –instrumental-
M-4 恋の中 –instrumental-
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