高石あかり、佐藤勝利(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS

timelesz佐藤勝利「良い作品になる」と確信した瞬間 高石あかりの話を「実は盗み聞きしていました」<「アポロの歌」インタビュー>

2025.02.18 22:00

2月18日スタートのMBS/TBSドラマイズム枠「アポロの歌」(MBS:毎週火曜深夜0時59分/TBS:深夜1時28分)でW主演を務めるtimelesz(タイムレス)の佐藤勝利(さとう・しょうり/28)と俳優の高石あかり(たかいし・あかり※正式にははしごだか/22)。インタビューでは、初共演の印象や撮影現場での和気あいあいとした様子、そして作品にかける思いを語った。

  

前人未到の愛の物語 手塚治虫氏原作「アポロの歌」実写ドラマ化

佐藤勝利、高石あかり(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
1970年に「週刊少年キング」で連載された鬼才・手塚治虫氏原作の壮大なSF青春ストーリー「アポロの歌」を現代解釈し、実写ドラマ化した今作。人間のダークな部分を掘り下げた手塚氏のノアール作品“黒手塚”とも呼ばれており、大きな叙情詩の中で、手塚氏が真っ向から愛を描き讃歌を謳った前人未到のパラレル・ラブストーリーとなっている。

幼少期の母とのトラウマのせいで、愛を軽蔑して生きている大学生・近石昭吾役を佐藤、昭吾の幼なじみで、歌手になる夢を見ながらバーで働いている渡ひろみ役を高石が演じる。

佐藤勝利&高石あかり、初共演の印象は?

佐藤勝利(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
― 「アポロの歌」でW主演を務めるお話をいただいた時のお気持ちをお聞かせください。

高石:二宮健監督と上浦侑奈プロデューサーが、ドラマ「生き残った6人によると」(同局/2022年)でご一緒させていただいた方で、これまでも何回かご一緒していたのですごく楽しみでしたし、手塚治虫さんの作品だと聞いて、本当に驚きました。

佐藤:企画書をいただいた時に、1ページ目が手塚治虫さんの絵だったのですが、もうオファーを受ける理由しかないと。まず「なんだこの素敵な作品は」と思いましたし、手塚作品を映像化することはなかなか見たことがないので、実現できるのかというところからチャレンジングな作品であると思ったので、その世界に飛び込みたいと思いました。

― 最初に共演を知ったときの気持ちと、実際に共演してみた印象を教えてください。

高石:佐藤勝利さんという名前を聞いてすごく驚きました。どういう方なのか想像も…。

佐藤:想像もつかない(笑)?

高石:はい(笑)。どういうお人柄の方か想像できなかったのですが、ビジュアル撮影の日にすごく柔らかい雰囲気で皆さんに接していて、優しさのある方なんだなと。少し構えていましたが、 安心して楽しみながら撮影ができるかもと感じました。

佐藤:僕は会った後の印象が強いですね。お話を聞いたときは可愛らしい方なのかなという印象でした。それはそのままだったのですが、初めて本読みで会ったときに椅子に座ってやらずに立って動き回っていて、お芝居への熱量が伝わってきたのでついていかなければなと…。話すと面白いし、和気あいあいとできました。

高石あかりC)「アポロの歌」製作委員会・MBS
― 和気あいあいとした雰囲気は高石さんの影響が大きかったということでしょうか?

佐藤:すごく大きいですね。

高石:いやいや、皆さんのおかげです!

佐藤:あかりちゃんみたいな人が他にもいるすごく良い現場でした。「心の扉ある?」というくらい明るくて。

高石:佐藤さんもすごくフレンドリーにみなさんと接していたように感じました。

佐藤:僕は自分で扉を開けることはないかもしれないです。その環境に安心して開くというか。みんな扉がないので僕もガラ空きだったかもしれないです(笑)。

佐藤勝利、高石あかりの水風呂時間にツッコミ

佐藤勝利(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
― ドラマの発表自体がある前に、SNSでいきなり上半身の写真が公開されるという斬新な宣伝方法でしたが、反響はいかがでしたか?

佐藤:一応「ドラマイズム」とは書いてあるのでドラマだと予想がつくと思うのですが、果たして本当にドラマなのかという部分やドラマの内容が分かるわけではないので、いろいろな考察がありました。

高石:険しい表情で涙を流していて、公開された2人の表情だけでみなさん考察をされていました。

佐藤:泣いているもんね。

高石:泣いていました(笑)。多分想像されているものとは全く違った作品になっていると思います。

西垣匠、佐藤勝利(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
― シリアスな作品だとは思うのですが、現場の雰囲気は和気あいあいと?

佐藤:はい、シリアスとは真逆です。スタートがかかるまで楽しい現場でした。

高石:たまに撮影がスタートしても、そのまま楽しい雰囲気が続いちゃうときもあります(笑)。なので、リアルなテンション感のシーンもあるかなと思います。

佐藤:静岡での撮影最終日は全キャストが集結していたくらいにキャストが多かった日だったのですが、たくさんロケも続いていたので撮影が終わる度にみんな近くの温泉に行っていました。水風呂どれくらい入ったんだっけ?

高石:6分くらい…?

佐藤:短く言っていない(笑)?

高石:え!?6分くらいですよね?

スタッフ:15分くらいです(笑)。

高石:違いますよ(笑)!

佐藤:現場でみんなびっくりして(笑)。「なかなか帰ってこないな」と言っていたんですよ(笑)。

高石:盛りすぎです!

佐藤:先に撮影が終わって温泉に行ったきり帰って来ないから心配していたら、ウキウキ帰ってきて「水風呂15分入っちゃって」と言っていました(笑)。

高石:言ってないですよ!15分も入っていたらだめです。5~6分です!

佐藤:5~6分も長いけどね(笑)。

佐藤勝利「良い作品になる」と確信した瞬間

高石あかり(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
― お互いに、それぞれのキャラクターへの解釈と魅力に感じている部分を教えてください。

高石:転生前のひろみは、私自身と重なる部分が少なく苦戦という意味では1番難しかったかもしれないです。「すごく好きだけど壊れたらどうしよう」「伝えられない、伝えたくない、でも伝えたい」などの矛盾の感情がいっぱいあって、昭吾へ向けられた目線がすごく乙女で可愛らしいなと感じましたし、監督といろいろ相談しながら作らせてもらいました。転生後のひろみは逆に少し自分に近い印象を持ちました。すごくかっこよくて素敵だなと思うキャラクターなのですが、歌手で自分の信念はあるけど大きな力に負けそうになってもいる魅力的な子です。シグマ王はものすごく不器用で、伝え方も人間とは違っていて。人間は「愛してる」という言葉を強弱で表現できるけど、 シグマ王にはその方法がないのでどうにか伝えようとするけど、一辺倒になって伝えられないもどかしさがあったりするところが不器用で可愛らしいです。

佐藤:昭吾は「幼少期のトラウマで愛に飢えている」という言葉の通り、現実の愛や周りの幸せを認められずに否定してしまう役です。愛に飢えているということは愛を望んでいるという解釈を自分の中でして、愛を拒んでいるとも言えるのですが、求めているから拒むというような方向になったらいいなと思っていました。

― 撮影されてみて手応えや感想はありますか?

佐藤:とても良い作品になっています。映像美もすごくて、実際に見ていただいた方にもご好評いただけていますし、監督やスタッフさんとのコミュニケーションやキャストのみなさんとのチームワークというのを感じながら完成させることができたので、現場でこれは良い作品になるなと確信しました。

高石:衣装やメイクまで撮影技術さんや照明さんなど全員がこだわり抜いた作品で、本当に1人でも欠けたら完成できなかったと思っているので、そのこだわった部分が届いたらいいなと思います。

― 撮影を進める中で、1番難しかったことや苦労されたことを教えてください。

高石:私は演じ分けが難しいなと思いました。これまで作品に入る時にしてきた役作りの仕方などを全部壊して、新たな方法で取り組んだキャラクターになるので、思い入れも深いですし、難しかったなと感じます。

佐藤:今回のドラマ化は原作とは違って、昭吾というキャラクターだけが生まれ変わっても記憶がそのまま続いているんです。原作では生まれ変わる度に昭吾の記憶も消えていて、ドラマで昭吾を演じるに当たり原作を見てもそこに答えが書いてあるわけではないので、想像しながらどう積み上げていけばいいかなというのが難しかったですね。

佐藤勝利(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS

佐藤勝利、高石あかりの話を盗み聞き

― ひろみの部屋で、2人で話しているシーンがあったと思います。惹かれ合いながらも幼馴染のラインを守っているような雰囲気を感じたのですが、演じるにあたって事前に2人で話し合いなどは行いましたか?

高石:役についての2人での会話はあまりなかったかなと思います。お互いに監督と話し合いながら、精一杯感じ取りつつ与え合っていたような感覚です。

佐藤:自然と距離感を感じずに撮影できたので、相性が良かったのかなと思います。あかりちゃんは馴染みのスタッフさんがいらっしゃって、僕も馴染みのメイクさんや、制作会社のプロデューサーさんはご一緒するのが2回目の方だったので、みんなで仲良くなっていきました。

高石:すごく良い現場だったなと改めて思います。

佐藤:全員の相性が良かったので、自然と部屋のシーンもずっと幼馴染だったということが嘘のない関係性になった感じがしました。

高石:このシーンで私たちが喋っていなくてもスタッフさんがずっと喋っていたんですよ(笑)。

佐藤:監督とカメラマンさんが大学の同級生なので、もちろんプロ同士の話し合いもたくさんありましたが、友達のノリもあったりして。砕けた瞬間もたくさんあったおかげで現場がリラックスするし、 肩肘張らない撮影現場になりました。初日は緊張感があったのですが、2日目からは全くなかったんじゃないかっていうくらいです。

佐藤勝利(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
― 2人で話し合いというよりは各々監督さんと相談してという感じだったのですね。

佐藤:ファーストリアクションを撮りたい監督ではあると思いつつ、聞いた方がいいだろうなというところは監督とあかりちゃんの話を実は盗み聞きしていました。

高石:そうなんですか!

― 2人のイメージからは遠い新境地の役だと思うのですが、この作品をきっかけに見せていきたい新しい一面や作品にかける思いを教えていただきたいです。

佐藤:シリアスな役が映像ではほとんど初めてだったので、そういう作品が増えるといいなと思いました。

高石:私はひろみと瓜2つの合成人の王・シグマというキャラクターも演じて、今までの役とは声や見た目だけでなく話し方も違いました。最初は本当にこれをやってしまっていいのかと自分でも不安なところがあったのですが、私が作り上げたシグマを監督が良しとしてくださったからこそ、新境地でいろいろ挑戦ができたのかなと思うので見ていただけたら嬉しいです。

— ありがとうございました!

(modelpress編集部)

佐藤勝利(さとう・しょうり)プロフィール

1996年10月30日生まれ、東京都出身。2010年にオーディションに合格し、芸能界入り。2011年9月29日にSexy Zone(現在のtimelesz)が結成され、11月にCDデビュー。2012年に「ハングリー!」(関西テレビ)でドラマ初出演し、2013年に「49」(日本テレビ系)にて連続ドラマ初主演を果たした。2017年に「ハルチカ」で映画初出演にして初主演を務め、2018年にドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」(日本テレビ系)、2019年に映画「ブラック校則」、2021年にドラマ「でっけぇ風呂場で待ってます」(日本テレビ系)、2022年に「赤いナースコール」(テレビ東京系)などと話題作に出演。生粋のお笑い好きであることからも、コントユニット・グラタングミを結成し、メンバー兼プロデューサーを務めている。

高石あかり(たかいし・あかり)プロフィール

2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。2019年より俳優活動を本格化。2021年に映画「ベイビーわるきゅーれ」でW主演の1人に抜擢。本格派アクションが話題を呼んだ。2023年には出演作品での演技が評価され、「第15回TAMA 映画賞最優秀新進女優賞」を獲得。主な出演作は、映画「ベイビーわるきゅーれ」シリーズ、「わたしの幸せな結婚」、「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」、「スマホを落としただけなのに 最終章 ファイナル ハッキング ゲーム」、「私にふさわしいホテル」、ドラマ「生き残った6人によると」「わたしの一番最悪なともだち」「墜落JKと廃人教師」シリーズなど。2025年は映画「遺書、公開」、「ゴーストキラー」が公開するほか、ドラマ「御上先生」(TBS系)にレギュラー出演中。連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK)ではヒロインを務めることが決定している。
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    アポロの歌

    2025年02月18日(火)スタート

    毎週火曜00:59 / MBS

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