「秒速5センチメートル」出演話題の13歳・白山乃愛、高畑充希の幼少期役で得た刺激 “初めての感情”に戸惑いも【モデルプレスインタビュー】
2025.10.21 19:00
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映画「秒速5センチメートル」(10月10日公開/配給:東宝)に出演した女優の白山乃愛(13)に、モデルプレスらがインタビュー。本作出演に至るまでのオーディション秘話のほか、高畑充希ら共演者とのエピソード、さらには自身が悲しみを乗り越えた方法を聞いた。
松村北斗主演「秒速5センチメートル」
「君の名は。」(2016年)、「天気の子」(2019年)など、記録的なヒット作を生み出してきた新海誠監督作品「秒速5センチメートル」が初の実写化。監督は「ポカリスエット」のコマーシャル映像や、米津玄師、星野源のミュージックビデオを手掛けた奥山由之氏。主人公の遠野貴樹を、映画単独初主演となるSixTONESの松村北斗が務める。白山は、高畑充希演じるヒロイン・篠原明里の幼少期時代を担当する。白山乃愛、明里役は“自分らしさ”を意識
― ご自身が演じられた明里について、演じたときにどのような印象を持たれましたか?白山:オーディションで実際に演じたときに「この役を私が演じたい!」と強く思ったので、選ばれた時は本当に嬉しかったです。オーディションのときは当日に台本をもらったので、覚えるのに必死だったことを覚えています。相手役の子と目を見て話すことを意識して挑みました。
― 演じられる役柄と、ご自身とで似ていると感じた部分はありましたか?
白山:“たくさん笑うこと”だと思います。面白かったらたくさん笑って、面白いって言えるような、感情を素直に出すところが似ていると思います。
― 役柄が決まった後、奥山由之監督とワークショップを行ったとおっしゃっていましたが、どのようなことをされたのでしょうか?
白山:鬼ごっこや外遊びなどたくさん遊んでいただいて、緊張をほぐしてくださるところから始まりました。そして、自然な演技をするために、(上田)悠斗くんと実際に話した何気ない会話を監督が台本にしてくださって、その台本を覚えて演技をするという練習をしていました。最初は“明里ちゃんになりきろう”という気持ちが強かったのですが、それももちろん大切だけど、“自分らしさを出すことも大切”と教えていただいたのが印象に残っています。
― 撮影に入る前、オリジナルアニメ「秒速5センチメートル」はご覧になっていたのでしょうか?
白山:奥山監督に「演技に自分らしさを出すことも大切にしてほしい」という理由から「あえて見ないでほしい」と言われていました。撮影を進めていき、雪のシーンと春のシーンの間に観ました。
― 作品を撮影の途中で観て、いかがでしたか?
白山:監督が丁寧に説明してくださった明里ちゃんにそっくりだと思いました。“素直な女の子”という時もあれば、悩みを抱えているような部分もあるなと思いました。
― 作品の中で特に印象に残っているシーンを教えてください。
白山:雪のシーンが1番大変でした。寒い中撮影していたので、震えて演技に支障が出ないかなという不安はあったのですが、スタッフの皆さんや監督が支えてくださって乗り越えられました。
― 役柄の心情を汲み取る上で難しかった部分はありましたか?
白山:どうすれば素直な子に見えるのかなとか、そういう感情になるためにはどうすればいいのかをたくさん考えました。そのために、監督にたくさん質問して一緒に考えてもらった中で、自分らしさを出すことや自然な演技をするためのアドリブも、全てを大切にしながら演じました。聞き取りやすいように優しくゆっくり言ってくださったり、質問もしやすい環境を作ってくださったりしました。
― 実際にアドリブに挑戦してみて、いかがでしたか?
白山:難しかったです。例えば「悲しい気持ちだったから無理やり笑っているけど、2人でいると落ち着く関係」を表してほしいと伝えられて…。でも、監督の分かりやすい説明のおかげで最終的に2人(上田)ともできるようになって、“アドリブが楽しい”と思えるようになってきました。
― 上田さんとのシーンも多かったと思いますが、お互いの演技で刺激を受けた部分はありましたか?
白山:“同じクラスにいる男の子のような感覚で楽しく過ごしていたのですが、いざ撮影が始まると貴樹くんにしか見えなくて。その切り替えができるのがすごいなと思いました。
白山乃愛、森七菜&青木柚のシーンに「キュンキュンしました」
― 完成した作品全体を観て、どのように感じましたか?白山:素晴らしい方々が出ているこの作品に参加できてすごく嬉しかったという気持ちもあったし、明里として認めてもらえるのかなという気持ちもありました。他のシーンを初めて観て印象に残っているのは、森七菜さん演じる澄田花苗さんと、青木柚さん演じる高校時代の貴樹くんのシーンです。すごくキュンキュンするシーンもあったのですが、悲しいシーンもいっぱいあって、胸が“ぎゅ”っとなりました。とくに、森さん演じる花苗さんが貴樹くんの裾を引っ張っているときや、泣いてしまうシーンでキュンとしました。切ない恋を綺麗に表して演じられていて、こういう表情をすれば切ないように見えるんだなと勉強になりました。
― 舞台挨拶などで出演者の方々と交流した中で、印象に残っている出来事があれば教えてください。
白山:1番印象に残っているのは高畑充希さんです。私は高畑さんの歌っている姿が好きで、“力強い歌い方をしていたから、力強い方なのかな?”と思っていたのですが、会ってみたらほわほわした優しい方だったので、そのギャップにキュンキュンしましたし、女神のように見えました!
白山乃愛が悲しみを乗り越えた方法「今目の前にいる友達を大切に」
― 本作では、別れや悲しみの気持ちが繊細に描かれていますが、白山さんが今までの人生の中で悲しみに直面した瞬間はありましたか?白山:小学校の頃ずっと一緒に学校に通っていた女の子と中学校で離れてしまって、それがすごく悲しかったです。
― その悲しみに直面したとき、どのように乗り越えることができましたか?
白山:離れてしまった子もとても大切だけど、今目の前にいる友達を大切にしないといけないなと思いました。でも、離れてしまった子との思い出も覚えておいて、疲れた時があったら、今度はその子との思い出を思い返す。他の友達のことも大切にすることで切り替えることができました。
白山乃愛、初めての感情に戸惑いも「大人になって見返したいな」
― 涙するシーンもありましたが、感情の表現に苦労した部分はありましたか?白山:私は泣くシーンがあまり得意ではなかったので、苦戦するかなと不安に思っていたのですが、監督がゆっくり優しく説明してくださったおかげで感情が入り、明里の気持ちになって自然に涙があふれてきました。
― この作品で出会った“初めての感情”はありましたか?
白山:私は、ずっと一緒にいた大切な人と離れたり、引っ越しをしたりした経験がなかったので、まだ分からない感情がありました。また大人になってその感情が分かるようになった時に見返してみたいなと思いましたし、見方が変わると思うと楽しみです!
― 先ほど森さんと青木さんのシーンでキュンキュンしたとおっしゃっていましたが「高校生への憧れ」みたいなものはありますか?
白山:高校生はなんでも知ってそうというか。私には高校生のお姉ちゃんが2人いるのですが、毎日笑顔ですごく楽しそうに学校生活を送っていて。いいなって思うことはたくさんあります。
― 最後に「秒速5センチメートル」は白山さんにとってどんな作品ですか?
白山:全てが綺麗な作品だと思います。映像も、俳優さんたちの表情も、全てが綺麗で、たくさんの感情が込められているので、ぜひ注目しながら観ていただけたら嬉しいです!
― 貴重なお話、ありがとうございました。
(modelpress編集部)
白山乃愛プロフィール
2012年7月11日生まれ、埼玉県出身。特技は習字(硬筆:準二段・書道:初段)、クラシックバレエ。2022年、第9回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞し、芸能界デビューを果たす。2023年、ドラマ「Dr.チョコレート」(日本テレビ系)でDr.チョコレート/寺島唯役を演じ注目を集め、同年「ゆりあ先生の赤い糸」(テレビ朝日)で松岡茉優の娘役を演じるなど話題作に立て続けに出演した。近年の主な出演作は、ドラマ「Re:リベンジ−欲望の果てに−」(2024年/フジテレビ)、「スカイキャッスル」(2024年/テレビ朝日)、「波うららかに、めおと日和」(2025年/フジテレビ)、映画「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」(2024年)など。映画「果てしなきスカーレット」(2025年)が11月21日公開予定。映画「秒速5センチメートル」ストーリー
1991年、春。東京の小学校で出会った貴樹と明里は、互いの孤独にそっと手を差し伸べるようにして、少しずつ心を通わせていった。しかし、卒業と同時に、明里は引っ越してしまう。離れてからも、文通を重ねる二人。相手の言葉に触れるたび、たしかにつながっていると感じられた。中学一年の冬。吹雪の夜、栃木・岩舟で再会を果たした二人は、雪の中に立つ一本の桜の木の下で、最後の約束を交わす。「2009年3月26日、またここで会おう」時は流れ、2008年。東京で働く貴樹は、人と深く関わらず、閉じた日々を送っていた。30歳を前にして、自分の一部が、遠い時間に取り残されたままだと気づきはじめる。そんな時にふと胸に浮かぶのは、色褪せない風景と、約束の日の予感。明里もまた、あの頃の想い出と共に、静かに日常を生きていた。18年という時を、異なる速さで歩んだ二人が、ひとつの記憶の場所へと向かっていく。交わらなかった運命の先に、二人を隔てる距離と時間に、今も静かに漂うあの時の言葉。いつか、どこかで、あの人に届くことを願うように。大切な人との巡り合わせを描いた、淡く、静かな、約束の物語。
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