

「ゆず」の効能がすごい!皮を活かすおすすめレシピも【管理栄養士執筆】
香り豊かなゆずは、食用のみならず、ゆず風呂やアロマとしても幅広く活用される食材。しかしその栄養や効能についてご存知でない方も、いらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、ゆずの栄養や効能について管理栄養士が解説します。簡単でおいしいレシピは、要チェックです。
風邪対策にも!ゆずの栄養と効果効能
ゆずの効果効能肌の健康をサポート
免疫力を維持する
抗酸化作用
むくみ対策
血流を促す
リラックス作用
肌の健康をサポート
肌の健康をサポートするゆずの注目成分は、「ビタミンC」と「ヘスペリジン」です。ゆずに含まれるビタミンCは、メラニン色素の元となるアミノ酸物質が作られるのを抑制し、しみやそばかすの原因となるメラニン色素が沈着しないようにするはたらきがあります。
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、肌の構成成分であるコラーゲンの合成を促進したり、肌の水分量や弾力を高めたりする作用があります。(※1,2,3,4)
免疫力を維持する
ゆずに含まれるビタミンCは、有毒な細菌から体を守っている白血球のはたらきを高めたり、細菌やウイルスに対抗したりする作用があります。さらに、ゆずの皮に含まれるβ-カロテンには、免疫力を上げるはたらきも。野菜ジュースやサプリメントから摂るビタミンCは、野菜から摂取したときよりも排せつまでの時間がとても短いので、ゆずのビタミンCを食卓にうまく取り入れましょう。(※1,2,3,5,6)
抗酸化作用
ゆずには、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富です。100gあたりのビタミンC含有量は、ゆず果汁で40mgですが、皮には果汁の4倍である160mgも含まれていますよ。ビタミンCの抗酸化作用には、大量に発生すると血管を硬くしたり、免疫機能を低下させたりする「活性酸素」から体を守るはたらきがあります。ゆずを使用する際は果汁だけでなく、皮ごと調理してたっぷりのビタミンCを摂り入れましょう。(※1,2,5,7)
むくみ対策
むくみ対策に役立つゆずの注目成分は、「カリウム」と「ヘスペリジン」です。むくみは、細胞の外に過剰な水分が溜まる状態をさします。カリウムは、体内の余分な水分を排出したり、細胞の浸透圧を維持したりするはたらきがあるため、むくみ対策に役立ちますよ。
さらに、ゆずの皮に多く含まれるヘスペリジンにも、足のむくみを抑制する作用があることが実証されています。(※1,2,3,4,8)
血流を促す
ゆずの皮に含まれるリモネンは、交感神経を刺激して血流を促進し、体の代謝や消化活動を活発にする作用があります。また、ゆずの皮に含まれるヘスペリジンには、毛細血管を広げて血流を促し、体を温めるはたらきが期待できますよ。冬至の習慣であるゆず湯は、リモネンやヘスペリジンが血流をよくするので、体を温める効能の上手な使い方です。(※3,9)
リラックス作用
ゆずに多く含まれるビタミンCは、ストレスを軽減させる副腎皮質ホルモンと、心地よい感情を作り出すドーパミンや気持ちを落ち着かせるGABAなどの神経伝達物質の合成をサポート。また、ゆずに含まれるリモネンをはじめとする香り成分は、大脳にダイレクトにはたらきかけて脳をすっきりさせ、ストレスを緩和する作用があります。(※3)
ゆずの効能を上手に摂り入れる食べ方
ポイント水にさらしすぎない
皮ごと調理する
ゆずに含まれるビタミンCは水溶性ビタミンで、熱に弱い性質があります。水に溶けやすいので、調理するときは水でさっと洗ったり、ゆで時間を短くしたりするのがポイント。ビタミンCやヘスペリジンは特に皮に多いので、果汁だけを使用するのではなく、皮ごと調理すると良いでしょう。
香りづけや彩りとして、すりおろした皮を料理にトッピングしたり、皮付きのゆずを生のまま薄くスライスし大根と一緒に酢漬けにしたりと、皮を活かした調理法で、できるだけ生に近い状態で食べるのがおすすめです。(※1,2,3,5)
残った実は「ゆず酢」に!活用レシピと保存方法をマダムゆずが伝授
【Q&A】ゆずの効能は風邪に効く?
A:ゆずの効能は、風邪対策に役立つと考えられます。ゆずに含まれるビタミンCは、風邪やストレスなど、病気への抵抗力を高めるはたらきがあります。リモネンやヘスペリジンには、血流を促し体を温める作用が期待でき、体を冷やさないで温める生活をすると、免疫力を活性化させることが可能です。
さらに、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかってしまったときには、ビタミンCの必要量が増加します。風邪をひいたときには、ビタミンCたっぷりのゆずをはちみつ、お湯と合わせてゆず茶としていただくのがおすすめ。
しかし、ゆずを摂り入れたからといって、必ずしも風邪対策ができるとは限りません。バランスの良い食事や十分な休養を取ることが大切です。(※1,2,3,5,10,11)
知っておきたい「風邪に効く食べ物」。管理栄養士が症状別に解説
【Q&A】ゆずは肌にどんな効能がある?
A:しみやそばかすを抑えたり、肌の健康を保ったりします。ゆずに多く含まれているビタミンCには、メラニン色素の沈着を抑制する作用があるため、しみやそばかすを抑えます。また、ゆずに含まれるヘスペリジンには、コラーゲンの合成を促すはたらきが報告されていますよ。(※3)
【Q&A】ゆずの皮に豊富な栄養の効能は?
A:ゆずの皮には、ビタミンCやヘスペリジンなどが多く含まれます。ビタミンCには、細菌やウイルスと闘って体を守ったり、しみやそばかす抑えたりする作用があります。またヘスペリジンには、ビタミンCの吸収を上げたり、血流を促進したりするはたらきがありますよ。(※3)
苦くない「柚子ジャム」の作り方。皮の下処理ですべてが決まる!
ゆずの効能を活かす!おすすめレシピ5選
1. ほっとひと息。手作りゆず茶

調理時間:15分
ゆず 氷砂糖
エネルギー:kcal
タンパク質:0g
脂質:0g
炭水化物:0g
糖質:0g
食塩相当量:0g
ゆずにはリラックス作用のあるリモネンのような香り成分が含まれているため、ストレスを緩和させるはたらきがあり、ほっと一息つきたいときにおすすめです。また、リモネンには血流を促進する作用もあるため、温かいゆず茶と相まって体を芯から温めてくれることが期待できますよ。(※3)
2. さわやかな香り。ゆずドレッシング

ゆず a. 砂糖 a. 塩 a. 米酢 a. オリーブオイル
エネルギー:254kcal
タンパク質:0.2g
脂質:24.1g
炭水化物:9.5g
糖質:8.8g
食塩相当量:3g
ゆずの香りがさわやかなゆずドレッシングです。野菜だけでなく、肉や魚とも相性抜群。ビタミンCが豊富なゆずの皮も使います。ビタミンCは熱に弱いので、しっかり摂りたいときは生で食べるレシピがおすすめです。ビタミンCには、メラニン色素の沈着を抑える作用があります。(※3,5)
3. 箸休めにぴったり。ゆず白菜

調理時間:50分
白菜 塩 ゆず 砂糖 だしの素 輪切り唐辛子 塩こんぶ
エネルギー:46kcal
タンパク質:2.5g
脂質:0.3g
炭水化物:11g
糖質:7.1g
食塩相当量:1.2g
ゆずや白菜、昆布などで作るゆず白菜です。ゆずの香りと昆布のうま味で、いくらでも食べられますよ。箸休めにぴったり。ゆずの皮に含まれるヘスペリジンですが、熱に弱いので生で食べるのがおすすめです。ヘスペリジンには、血流を促し体を温めるはたらきが期待できます。(※3,12)
4. さっぱり鍋物。ゆずしょうが鍋

調理時間:30分
ゆず しょうが 長ねぎ ごま油 鶏がらスープの素 こんぶ茶 水 具材 鶏もも肉 水菜 白菜 しめじ 絹豆腐 中華麺
エネルギー:452kcal
タンパク質:26.5g
脂質:21g
炭水化物:47.4g
糖質:37.8g
食塩相当量:2.2g
ゆずを使う鍋物です。鶏ガラスープの素と昆布茶のうま味が、たまらないおいしさ。しめのラーメンはゆずの皮を加えていただきます。ゆずに含まれるβ-カロテンは、果汁より皮に多いのが特徴です。β-カロテンには抗酸化作用のほか、免疫を高めるはたらきがあります。(※1,2,13)
5. 甘酸っぱさがたまらない。ゆず大根

調理時間:15分
大根 ゆず 塩 砂糖 酢
エネルギー:50kcal
タンパク質:0.6g
脂質:0.2g
炭水化物:12.7g
糖質:10.9g
食塩相当量:2.2g
ゆず大根のレシピです。ゆずの香りと甘酸っぱい味わいで、あとを引くおいしさ。ゆずの皮に含まれるリモネンは、免疫細胞のはたらきを調整して免疫力を高めます。またリモネンの精油成分は、唾液の分泌を促し消化吸収を促進するため、食欲を増進させる作用があります。(※3,9)
ゆずの効能を上手に取り入れよう!
香り豊かで美しい色合いのゆずは、健康な肌作りや抵抗力を高めるのに役立つビタミンCのほか、血流の促進やリラックス作用をもたらすリモネンのように、体にうれしい栄養や効能がたくさんあります。皮に多くの栄養が含まれているため、果汁だけでなく皮も一緒に食べるのがおすすめ。料理に添える脇役として登場することが多いゆずですが、酢の物やゆず茶など、ゆずをたっぷり使う料理を取り入れて、きれいで健康な体作りに活かしましょう!【参考文献】
※1 文部科学省「日本食品成分表2020年版(八訂)」果実類/(かんきつ類)/ゆず/果皮/生
※2 文部科学省「日本食品成分表2020年版(八訂)」果実類/(かんきつ類)/ゆず/果汁/生
※3 ユズ | 成分情報 | わかさの秘密
※4 血管の健康を保つ ヘスペリジン|グリコ 健康科学研究所
※5 ビタミンCの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
※6 血液の病気を知ろう|白血球|リンパ系
※7 抗酸化物質|e-ヘルスネット|厚生労働省
※8 カリウムの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
※9 リモネン | 成分情報 | わかさの秘密
※10 体温を上げて 免疫力アップ|カンタン健康生活習慣|サワイ健康推進課
※11 風邪対策 | 免疫Navi - 大塚製薬
※12 ヘスペリジン | 成分情報 | わかさの秘密
※13 β-カロテン当量脂質 | ビタミン | 栄養成分のはたらきを見る | 江崎グリコ| 栄養成分百科
(2023/10/23参照)冬はたっぷり使わないと損!「ゆず」が香るレシピ集
ゆずを大量消費!便利な活用法からレシピ・保存法まで紹介
ゆずは冷蔵・冷凍保存がおすすめ。野菜ソムリエが香りを逃さないコツを伝授
柑橘系の果物の皮に多く含まれる香り成分の「リモネン」と「シトラール」。ゆずにも含まれるリモネン、シトラールは、交感神経を刺激して血流を促し、体の代謝や消化活動を活発にしてくれます。冬至のゆず湯としても使用されるゆずの役割は、香りを広げるだけでなく、リモネンやシトラールの血流を促す役割によって体をぽかぽかにすることも期待されているのですね。(※8,9)ゆずの香り成分であるリモネン、シトラールなどの香り成分は、大脳に直接はたらきかけることで、脳をすっきりさせ、ストレスをやわらげる作用があります。
そうめんや煮物などの薬味としてゆずの皮をすりおろして香りを楽しんだり、ゆずをたっぷり使用したゆず茶で温まったりと、リラックスしてみてはいかがでしょうか。(※2,9)
関連記事
「グルメ」カテゴリーの最新記事
-
サーティワン、自宅で夢のアイス屋店員になりきれる「ハピネスボックス」数量限定で登場モデルプレス
-
ひとり時間に、たまごサンドの至福。昭和レトロな高架下カフェ【ときめきカフェ巡り #16】anna
-
マクドナルド、昨年好評の「グリマスシェイク」半年ぶり異例のスピードで復活モデルプレス
-
シャトレーゼで今しか食べられません♡100円台なのに大満足!季節限定の推しスイーツ5選michill (ミチル)
-
カービィがスイーツに!天王寺「カービィカフェ」の新作ケーキ5種がかわいすぎる【大阪】anna
-
売り切れ次第終了!【カルディ】本場の味わいを手軽に楽しめる期間限定「台湾スイーツ」3選All About
-
期間限定コラボの第2弾! 【ミスド】ぜいたくに「ほうじ茶」「宇治抹茶」を使った絶品ドーナツ3選!All About
-
日清のアウトレットで「25食セット」が半額 “お化けコスパ”すぎて即買いレベルSirabee
-
【京都】大丸京都店で「SHINCHA & MATCHA FAIR(新茶&抹茶フェア)」が開催! 抹茶スイーツ&パンもあるで♡anna